涙の数だけ強くなれるよ。阪神・大竹投手が2年連続の2けた勝利。「今年は無理だろ」の声をはね返した。チームの2年連続Ⅴへ欠かせぬ存在に

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チーム・協会
【これはnoteに投稿されたセイノさんによる記事です。】
涙の数だけ強くなれるよ。阪神の大竹耕太郎投手(29)へ伝えたい。2年連続の2けた勝利を手にした左腕。「今年は無理だろ」と周囲の声があり、大竹投手自身も不安に感じていたが、それは杞憂だった。チームの2年連続リーグ優勝へ欠かせぬ存在となっている。涙を流して喜ぶ姿に、彼の成長はまだまだ続くはずと思わせてくれる。

16日にホームの甲子園で行われたヤクルト戦。29歳のサウスポーは今月5日以来の先発登板だった。初回、先頭打者にいきなりヒットを許すなど2死満塁のピンチを迎えた。

6番打者に高めの直球をレフトポール際へ運ばれる。ふらふらと上がる打球を、レフトの前川右京選手がフェンスにぶつかりながらも好捕。味方のファインプレーに助けられ無失点で切り抜けた。

二回から五回まで毎回走者を抱える苦しいピッチング。それでも大竹投手は相手のイニングスコアに「0」を並べ続けていった。

圧巻だったのは五回2死一、二塁の場面。強打者の5番オスナ選手を相手に、カウント2-2からの5球目。120キロのチェンジアップを投じた。真ん中に入ったものの完全にタイミングを狂わせて、空振り三振に斬って取った。

0-0の緊迫した投手戦。大竹投手は六回、この試合初となる三者凡退に抑えた。直後の攻撃で味方打線が2点を先制してくれた。大竹投手には代打が送られ、この試合の任務が完了した。6回無失点。3安打と5つの四球を与えたが要所を締めた。

七回以降はブルペン陣が無失点に切り抜けて、阪神が3-0で快勝。大竹投手はうれしい10勝目を手にした。

試合後の取材で、2年連続の二けた勝利を尋ねられると、大竹投手は感極まって号泣した。

昨年は現役ドラフトでソフトバンクから阪神に移籍した1年目。12勝を挙げ、チームの優勝に貢献した。しかし、今季については懐疑的な声もあった。大竹投手自身も春季キャンプのころには肩の状態が良くなかったため、不安を抱えていたという。

それだけに、「2年目のジンクス」をはね返して、今季も2ケタ勝利を手にしたことに安堵して、涙があふれ出たのだろう。

インタビューでは、初回のピンチを救ってくれた前川選手のファインプレーについて、何度も感謝の思いを伝えていた。

不安を抱えながらも、しっかりと自分のピッチングに徹していれば、周囲も必死にサポートしてくれる。阪神はチーム一丸となっている。

セリーグ2位の阪神は今季残り10試合。首位巨人とのゲーム差は2だ。大竹投手は残りの登板でもきっちり試合を作ってくれるだろう。

この日流した涙が大竹投手をもっと強くしてくれる。成長曲線はこれからもぐんぐん伸びていくはずだ。
見出し画像:カズマァ。
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