久保はフル出場、レアル・ソシエダは0−2でR・マドリーに敗戦

レアル・ソシエダ
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内容で相手を上回るも2本のPKに泣く

ラ・リーガ第5節、ラ・レアル(レアル・ソシエダの愛称)は本拠地にレアル・マドリーを迎えた。開幕4戦を2勝2分(アウェイでの2戦はいずれも1−1と未勝利)とスロースターターの昨季王者を相手にホームで負けるわけにはいかない。この日は、若くしてラ・レアルのGKから芸術家へと転身したサン・セバスティアンを代表するエドゥアルド・チリダの生誕100周年を記念し、作品があしらわれた特別なユニフォームを身に纏いピッチに立ったラ・レアルイレブン。気温は16度、秋の気配漂うサン・セバスティアンだが、ホーム初勝利を渇望するレアレ・アレナには熱気が立ち込める。

 夏の移籍期間終了間際に加入したモロッコ代表アゲルドが先発に名を連ね、同じく今夏加入のクロアチア代表スチッチはサン・セバスティアンの地で同胞モドリッチとの再会を果たし、キックオフの笛をピッチ上で聞くこととなった。スペイン代表から負傷離脱した主将オヤルサバルはなんとか復帰しベンチメンバー入りした。久保は定位置の右サイドで先発した。

 序盤、攻勢を仕掛けたのはラ・レアル。久保は細かいステップのドリブルからR・マドリーDFを揺さぶる。モドリッチやエムバペらからもボールを奪取し守備にも貢献。さらに、ブライス・メンデスを負傷で欠く中盤をサポートするように、流れの中で中盤に下がりチャンスを作っていく。25分、久保のパスを受けたスチッチが左足でシュートを放つが、強烈な一撃はゴール左角を打ち、また36分のベッカーのシュートもクロスバーに嫌われてしまい、先制点を奪うことができない。

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前線からのプレスも機能し、守備陣もR・マドリーのシュートにはしっかりとブロックに入り、決定機には守護神レミロがビッグセーブを連発し得点を許さない。前半終盤には、ハビ・ロペスのクロスから、セルヒオ・ゴメス、久保と立て続けにシュートを放つがR・マドリーが守り切る。試合後の会見でアンチェロッティ監督(R・マドリー)が「よく耐えた」と語ったように、ラ・レアル優勢の前半は0−0で終える。

 後半開始早々、再びスチッチがサディクからのリターンパスを受けてPA内からシュートを放つが、不運にもポストに嫌われてしまう。先制点は時間の問題かと思われたが57分、セルヒオ・ゴメスのハンドによりPKを与えてしまう。これをビニシウスが決めR・マドリーがリードする展開に。その後、イマノル監督はバレネチェアと本拠地デビューのオスカルソンをピッチに送り込み、前線の活性化を図るが、73分、再び主審の笛により勢いを削がれてしまう。PA内に倒れ込むビニシウスのアピールにより、VARを確認したフアン・マルティネス・ムヌエラ主審がPKスポットを指す。新エース、エムバペがレミロの逆をつき追加点をあげる。

 「ラ・レアルらしいサッカーができた」と久保が語ったように強敵相手に堂々とした試合を披露したが、PKの機会をものにしたR・マドリーが勝ち点3を獲得。ラ・レアルはホーム開幕3連敗となった。次戦は17日、マジョルカとのアウェイ戦に臨む。久保の古巣でもあり、現在は日本代表浅野も所属するクラブとの対戦で日本代表両選手がライバルとして相見える。
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著者プロフィール

レアル・ソシエダは1900年代初頭に創設され、2度のリーグ優勝と3度の国王杯を制したスペインの名門サッカークラブです。過去にはミケル・アルテタやシャビ・アロンソといった名選手がプレーし、2022年からは日本代表の久保建英が所属しています。

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