<重賞レース分析>東京記念は、枠順や臨戦過程が注目ポイント!

東京シティ競馬
チーム・協会
9月12日(木)に東京シティ競馬(大井競馬場)で第61回東京記念(SII)が実施される。1964年の東京オリンピック開催を記念して創設されたレースで、第1回から変わることなく2,400mで実施されている伝統の長距離重賞だ。秋の大一番「JBCクラシック」に向け、中長距離路線の有力馬が激しい戦いを繰り広げる。
ここでは東京記念10年の結果から、レースの傾向を分析する。

レース情報
第61回 東京記念(SII)
発走日程:2024年9月12日(木)20:10発走
距離:2,400m

第60回優勝馬:セイカメテオポリス号  【東京シティ競馬】

■上位人気馬の成績はまずまず

【単勝人気順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

単勝人気順別成績を見ると、「1番人気」の馬は[3-4-0-3](3着内率70.0%)、2~3番人気の馬は[5-1-4-10](3着内率50.0%)、4~5番人気の馬は[1-3-3-13](3着内率35.0%)、6~8番人気の馬は[0-2-3-25](3着内率16.7%)、9番人気以下の馬は[1-0-0-63](3着内率1.6%)となっている。まずは上位人気グループの馬に注目するべきだろう。

■3着内数が多いのは「大井」勢

【所属別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

所属別成績を見ると、「浦和」の馬は[2-2-0-15](3着内率21.1%)、「船橋」の馬は[2-3-4-30](3着内率23.1%)、「大井」の馬は[6-3-6-51](3着内率22.7%)、「川崎」の馬は[0-0-0-10](3着内率0.0%)、「他地区」の馬は[0-2-0-8](3着内率20.0%)となっている。「川崎」所属馬を除くと3着内率に大きな差はないが、3着内数は「大井」所属馬が頭ひとつ抜けたトップだ。

■「1枠」や7~8枠の馬は割り引きが必要

【枠番別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

枠番別成績を見ると、「1枠」の馬は[1-2-0-11](3着内率21.4%)、2~6枠の馬は[7-8-8-67](3着内率25.6%)、7~8枠の馬は[2-0-2-36](3着内率10.0%)となっている。
なお、第55回(平成30年)以降の過去6年に限ると、「1枠」の馬は[0-0-0-8](3着内率0.0%)、2~6枠の馬は[5-6-6-42](3着内率28.8%)、7~8枠の馬は[1-0-0-23](3着内率4.2%)である。内外極端な枠に入った馬は、評価を下げるべきかもしれない。

■馬齢が明暗を分けそう

【馬齢別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

馬齢別成績を見ると、4歳以下の馬は[3-4-3-15](3着内率40.0%)、「5歳」の馬は[2-2-1-25](3着内率16.7%)、6歳以上の馬は[5-4-6-74](3着内率16.9%)となっている。
なお、第57回(令和2年)以降の過去4年に限ると、4歳以下の馬は[2-2-2-5](3着内率54.5%)、「5歳」の馬は[1-1-1-12](3着内率20.0%)、6歳以上の馬は[1-1-1-31](3着内率8.8%)である。基本的には若い馬ほど信頼できるレースと見るべきだろう。

■「大井記念」からの直行組は堅実

【前走のレース別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走のレース別成績を見ると、「大井記念」の馬が優秀な3着内率をマークしている。なお、第57回(令和2年)以降の過去4年に限ると、「大井記念」の馬は[3-1-1-1](3着内率83.3%)、「東京記念トライアル」の馬は[1-1-1-15](3着内率16.7%)、「その他」の馬は[0-2-2-32](3着内率11.1%)である。5月の「大井記念」から直行してきた馬は、高く評価した方が良さそうだ。

■12頭立て以上のレースを経由してきた馬が好成績

【前走の出走頭数別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走の出走頭数別成績を見ると、11頭以下の馬は[2-3-4-53](3着内率14.5%)、12頭以上の馬は[8-7-6-61](3着内率25.6%)となっている。
なお、第56回(令和元年)以降の過去5年に限ると、11頭以下の馬は[0-1-2-33](3着内率8.3%)、12頭以上の馬は[5-4-3-27](3着内率30.8%)である。直近の競走成績を比較する際は、当時の出走頭数もチェックしておきたい。

TCKホームページではより詳しいデータや過去全年の傾向も公開している。

<伊吹雅也>
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著者プロフィール

東京都心部(品川区)にある大井競馬場は「東京シティ競馬(TCK)」の愛称で1950年の開場以来、都心のレジャースポットとして長年にわたり親しまれています。1986年に日本で初めて実施したナイター競馬「トゥインクルレース」は、東京のみならず、インターネット投票や無料のライブ中継などにより日本全国のナイトライフのレジャーとして受け入れられています。2011年に東京大賞典の国際GⅠ格付けを取得、2021年に世界唯一となる左右両回りコースを導入するなど強い馬づくりのために様々な先進的取組みを展開しております。

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