阿部未悠 連日の67はSONYで奮起

チーム・協会

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

ソニー 日本女子プロゴルフ選手権大会 かねひで喜瀬カントリークラブ(沖縄県)第3日

 阿部未悠が2日連続の67をマーク。優勝争いに加わった。「ニンジンがぶらさがっているから」が、好調の要因だ。もちろん、ニンジンは見えないものだが-。

 優勝者には、特別協賛のソニーグループから、選べる2種類の副賞が用意されている。ターゲットは迷わずB賞。世界初のグローバルシャッター方式フルサイズイメージセンサー搭載のデジタル一眼カメラ『α9Ⅲ』(アルファ・ナイン・マーク・スリー)に広角、標準、望遠の専用レンズに加え、周辺機器までのソニー・イメージング・プロフェッショナルセレクションだった。

 「前夜祭の会場で、副賞がズラリと並んでいた。カメラがある。レンズも欲しいなぁ。優勝を狙っているんですよ」と瞳が輝く。趣味は写真撮影。カメラを携えて、故郷・北海道では動物や自然などを撮る。「試合で現場のカメラマンの皆さんが、ソニー製品を使っています。興味がどんどんわいてきた。また、ツアー初優勝が4月の富士フイルム・スタジオアリス女子オープン。間違いなく、カメラには縁がある。すでに3台、カメラをもっていますけど、4台目をいただきたい。カメラを育ててみたいです」と、ひと呼吸おいて、「賞金を稼いで買うこともできる。でも、試合で勝ち取ったものは思い出まで入って、無限の価値があると思います」という。

 今季は、念願の初優勝を飾ったものの、トップ10が3回。メルセデス・ランキング42位と、持ち味のひとつ、ステディーなプレーを発揮していない。「調子のいい試合がそんなにありません。だから、今回から目の前のプレーだけに集中。それを積み立てていくことをテーマにしている」と話した。

【Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images】

 とりわけ、良くなったのはパッティングだ。「ベントとは、芝質がまったく違う。ショットはまずまずの状態だし、考えているスピードと現実が一致するか。それをイメージしてやっている」そうだ。「朝の練習では、だいたい2メートルからはじめる。私、ロングパットをそれほど打つタイプではない。ストロークの確認を入念にしてから、旅に出ます-そんな感じかなぁ」と、ユニークに表現した。

 第3日は計27パット。1番=5メートル、5、14番=1メートル、6、13番=3メートル、ハイライトは17番だった。6Iで6メートルから、絶妙のストロークでカップインさせている。

 一方、連日の猛暑をどう乗り切っているのか。「出身は北海道だけど、中学、高校と福岡で過ごした。その時の経験はプロになっても生きている。きょうも、滝のように汗を流しながらプレーした」。続けて、「副賞だけが魅力ではない。各大会で必ず、優勝者がひとりは出る。だけど、メジャーチャンプって、格好いいでしょう。3年シードがもらえるし、今大会で優勝すれば、ずっと出場権がいただける。本当にタイトルをとりたいのは山々なんですけどね」と、思いのたけを語りつくしたプレー同様、素晴らしいトークの数々。

 唯一、「朝、すごくきれいな虹が見えた。しかし、スタート時間…。撮れなかったです」が、心残りだった。
(青木 政司)
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