射撃初のメダリスト水田光夏、「楽しむ」スタイルが自分でも驚きの結果を生んだ
【photo by Takamitsu Mifune】
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「このままじゃ、ダメ」からの進化
「もともとあまり緊張しないタイプ。環境が変わっても、いつも通り撃てるのが強み」と水田は自己分析する。東京大会を経験して、「出るだけじゃダメ。ファイナルに出たい」と、意識が変わった。そのために取り組んだことの1つが、コンディショニング問題の克服だ。前大会では、呼吸管理などコンディショニングのトラブルから、思うようなパフォーマンスが発揮できず、本選で敗退した。
今大会も水田のまわりはピンクのアイテムが多かった。背中にはお守りも 【photo by Takamitsu Mifune】
今大会の目標を、自己ベストの更新とファイナル進出に設定。本選では、これまでの取り組みの成果を十分に発揮した。
射撃は10発を1シリーズとして、6シリーズ計60発を撃ち、得点の高さを競い合う。1発目から順調に得点を重ねたものの、4シリーズ目では「いつも通り撃ってるつもりだけど点数的に伸びなかった」という。
弾込めを任せることでより集中できるようになった 【photo by Takamitsu Mifune】
ほかの選手の射撃も楽しめた
ファイナルは、8人が一斉に撃ち、点数が低い順に脱落する勝ち抜き方式。最下位が複数いる場合は、シュートオフで脱落者を決めるのだが、ほかの選手のシュートオフを観客と一緒に楽しみつつ、自分の射撃も楽しめた、というから、ここでも強心臓ぶりがうかがえる。
会場は、揺れを感じるほどの歓声が響いたという 【photo by Takamitsu Mifune】
「まだ途中だったが、3位以上が決定したとわかってからは、泣きながら撃っていた」
最後の1発は10.5点で終了。2位との差はわずか0.8点。笑顔を浮かべつつ、どこか悔しそうでもある表情が印象的だった。
受け取った大会マスコット「フリージュ」を見つめる水田 【photo by Takamitsu Mifune】
「『ていねいな射撃』を大きな目標としている。そこは変わらずにやっていきたい」
置かれた状況を丸ごと楽しめる水田だからこそ、次は頂点にたどり着くかもしれない。そう思わせてくれる好ゲームだった。
ボランティアや観客と交流も。パリから遠く離れた会場はアットホームな雰囲気だったようだ 【photo by Takamitsu Mifune】
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※本記事はパラサポWEBに2024年9月に掲載されたものです。
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