全国のボートレース場から推薦された各場の代表レーサーが集結した「SG第70回ボートレースメモリアル」(優勝賞金4200万円)は、ボートレース丸亀で29日、予選の3日目を終了。

　スタンド寄りから巻き込んで風向を変えてくるような6メートル前後の風が吹き続けたこの日、決まり手は逃げ7回、まくり差し4回、差し1回で、2日目まであったまくり切る場面は無し。台風10号の影響で、5Rから安定板が装着された。

　そんな中、11R1号艇の石野貴之(大阪出身・大阪支部42歳)【冒頭の写真】が1コース先マイに成功。3日目終了時点で得点率トップに躍り出た。「しっかり自分のターンをすれば大丈夫と思っていました。モーター本体の素性がいいので、ストライクゾーンも広い。勝ち筋を見つけたい」と心技体に余裕を感じさせるコメント。予選ラストの4日目は5R5枠、10R3枠の2回走りでしっかり着をまとめ、予選トップ通過を狙う。

　石野と同様に、瓜生正義(福岡出身・福岡支部48歳)【写真上】も着実にリズムを上げてきた。3日目8Rは3コースから的確なまくり差しのハンドルで抜け出し勝利。「1マークは展開に恵まれた感じですね。でもモーターが良くて、レースできる感触はあります。この流れをしっかり切らさないように」と表情を引き締めた。現在、得点率2位タイ。4日目4R、10Rの6枠、4枠を上位着にまとめて準優1号艇に収まるか注目だ。

　ターンスピードは男子顔負けの西橋奈未(石川出身・福井支部28歳)【写真上】が初のSG予選突破へ、4日目6Rは4枠から舟券絡みが準優進出条件になりそう。3日目1Rは前付けの赤岩善生を2コースに入れた3コースからスムーズなまくり差しで快勝。「いいスタートでした。試運転では合っていないと思っていましたが、レースでは案外ちゃんと進んでいます。体感もいい。初日からずっと試運転ばかりしてました。もう少し上積みさせたいです」。ここまで5、6着を取っていないのは立派。うねりなどは別として、荒れ水面でも乗りこなしているイメージの強い女子レーサー。「SGの雰囲気にもようやく慣れてきました」と語っており、正念場でも冷静な立ち回りを期待したい。


　4日目の注目レースは、石野貴之が前半5R次第で予選トップ通過のかかる10Rだ。メンバーと3日目終了時点の得点率順位は次のとおり。

＜丸亀 4日目 10R 予選＞
1枠 山口　　剛（広島・広島）9位　
2枠 定松　勇樹（福岡・佐賀）13位タイ
3枠 石野　貴之（大阪・大阪）1位　
4枠 瓜生　正義（福岡・福岡）2位タイ
5枠 森高　一真（香川・香川）7位タイ
6枠 関　　浩哉（群馬・群馬）43位タイ
※()内は出身・支部の順

　山口剛は連日、フライング持ちのハンデを感じさせない走りを見せている。ただ、ここは厳しい攻め手がそろっており、かなりのスタート合戦が必至。真っ先に攻め込む石野貴之を中心にみたい。前半次第とはいえ、勝てば予選トップの可能性。王道Vへまっしぐらの流れに持ち込むために、シャープなまくり差しを決めそう。追走候補は残す山口、決め差しの瓜生正義、4走連続で2、3着にきている森高一真の3人。

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