トップハンデ60kg!59kg以上に向かい風のデータ、好成績の枠に快速馬/佐賀・サマーチャンピオンJpnIIIデータ分析

佐賀県競馬組合
チーム・協会

2023年優勝サンライズホーク 【撮影:佐賀県競馬組合】

※9月1日に順延(台風10号の影響)※

※お知らせ※
2024年8月29日(木)の佐賀競馬(令和6年度第10回3日目)は、台風10号の影響により、安全かつ公正な競馬の実施が困難であると判断し、開催を取り止めることとしました。

なお、同日実施予定の第24回サマーチャンピオン(JpnⅢ)及びJRA交流サマーカップは、9月1日(日)に順延し、出走投票のやり直しは行わず、発走予定時刻を変更して以下のとおり実施します。

9月1日(日) 第10回佐賀競馬5日目
第5競走(発走予定時刻16時50分)JRA交流サマーカップ
第6競走(発走予定時刻17時25分)第24回サマーチャンピオン(JpnⅢ)
騎手変更となる場合がありますので、今後の発表をご確認いただきますようお願いいたします。

また、8月29日に実施予定であった上記以外の競走につきましては、代替開催は行いません。

ファンの皆様や関係者の皆様には大変ご迷惑をお掛けいたしますが、何卒ご了承をお願いいたします。

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JRA馬を迎えての真夏のハンデ戦。重たいハンデを背負う実績馬か、軽ハンデの3歳馬や牝馬か、毎年頭を悩ませるレース。さらに今年は地方から有力馬も参戦で、面白味を増している。
ここでは2014年~2023年の過去10回のデータを元に分析する。

JRA優勢だが、3着内率が高いのは地方・兵庫の馬

過去10回で最も勝利を挙げるのはJRA馬、中でも栗東所属で9頭に上る。栗東所属馬は美浦に比べて立地的に近いこともあり、出走頭数も多い。その分、3着内率は美浦に比べるとやや低くなるが、信頼度は高い。
注目したいのは地方・兵庫からの参戦馬。過去に7頭が出走し、過半数の4頭が3着内に入った。2018年にエイシンバランサーが勝ったのを筆頭に、タガノジンガロが14年3着と15年2着、コウエイアンカが22年2着に入っている。タガノジンガロはかきつばた記念JpnⅢ制覇の実績があったが、他の2頭はダートグレード初挑戦だった。

所属馬別成績 【表1】

3連単平均配当は1万円超え

ハンデ戦で、勝ち馬の単勝人気は1番人気から5番人気まで広く分かれる。3連単平均配当は1万4630円で、3連単万馬券となった年は過去10回中4回。最も人気薄だったのは22年2着のコウエイアンカ(兵庫)で6番人気だった。

単勝人気別成績 【表2】

1コーナー5番手以内が理想

脚質別では逃げ・先行馬が9勝を挙げ、勝率20.4%。勝ち馬はみな1コーナーを5番手以内で回っており、勝ち馬を探すなら序盤から前で運べる馬の方がいいだろう。2、3着には1コーナー6番以下だった馬がそれぞれ5頭と2頭が入っている。
なお、1コーナーを5番手で回った馬でも出走頭数によって下表では「差し」にカウントされることもあり、18年1着エイシンバランサーは10頭立てだったため「差し」の項目に入っている。

脚質別成績 【表3】

10番が好成績

馬番別では外の10番が勝率、連対率、3着内率ともに高い。佐賀ダート1400mとしては10番の成績は平均的なものだが、当レースに限っては好成績という点は参考にしたい。なお、佐賀ダート1400mで10番から逃げた馬は好成績というデータもある。

馬番別成績 【表4】

レース史上初のハンデ60kg

まず気になるのは、何kgまで重たくても上位争いを演じられるのか、という点。59kgを背負った馬は過去3頭おり、サクセスエナジーが21年2着、22年3着、コパノキッキングが21年3着と、トップハンデを課される実績馬とあって3着内率は100%だが、勝利はない。今年のトップハンデはラプタスの60kg。ハンデ60kgはレース史上初で、同馬にとっては21年優勝時から1.5kg増だ。
一方、軽ハンデを見ると、53kg以下から勝利はないものの、上位争いは演じている。この中で3着内率50%と好成績なのは、「JRA馬」「3歳馬or牝馬」「53kg以下」をすべて満たす馬だが、今年は該当馬なし。
そこで、52kgで2着2回の地方馬について見てみると、14年ピッチシフター(名古屋)、22年コウエイアンカ(兵庫)ともに不良馬場で差してきた。

斤量別成績 【表5】

勝ち馬は牡馬・セン馬から

勝ち馬は過去10回でみな牡馬かセン馬。牝馬は14年ピッチシフター(名古屋)、19年ヒザクリゲ(JRA)の2着が最高だった。

性別別成績 【表6】

2年連続で4歳馬の勝利

勝ち馬のボリュームゾーンは4歳~6歳。中でも4歳は2勝に加え、3着内率も50%と高く、直近2年は4歳馬の勝利が続いている。最高齢での勝利は14年エーシンビートロン(JRA)で8歳だった。

馬齢別成績 【表7】

データからの推奨馬は?

①JRAか兵庫所属
②牡馬・セン馬の4歳
③ハンデ54kg~58.5kg
④逃げ・先行馬(1コーナー5番手以内)
⑤10番枠だとなお良し
⑥52kgの地方馬で、差し馬

※6番人気以下は積極的に狙わなくてよし

最もデータに当てはまるのはテイエムトッキュウ(JRA)。スタートがとても速い馬で、逃げてカペラS・GIIIを勝利。前走の東京スプリントJpnIIIも逃げて3着だった。勝ち星はすべて1200mで、200mの距離延長と初のコーナー4回がポイントになりそう。なお、58.5kgは初めて背負うが、3勝クラスを勝った時に58kgの経験はある。さらに、当レースで好成績を収める10番枠を引いた強運も持つ。
①③④⑤に当てはまり、データ的にはほぼパーフェクト。

メイショウテンスイ(JRA)は前走が3年9カ月ぶりの勝利。7歳を迎えるが、2走前も最初のコーナーまでが長いコースを生かし、内枠から何とか先手を取ると3着に粘るなど、ここにきて好調の兆しが見える。好成績の2走ともが逃げているが、当レースでは他に逃げ馬がいるため、2番手以降に控えた場合にどうなるかが鍵。
①③④に該当。

昨年覇者のサンライズホーク(JRA)はとにかく気性がポイントの馬。元々はデビュー前のゲート試験合格までに非常に時間のかかった馬で、デビュー戦後にもゲート再審査を課されるほどだった。それが、初めてブリンカーを着用した昨年の当レースから重賞3連勝。その後の2走で2桁着順が続くが、再び逃げられれば連覇があってもおかしくない能力の持ち主。先手を取れるかどうかは当日の精神状態に加え、ハンデ59kgも影響するだろう。
①④に当てはまる。

地方馬からはタイガーインディ(兵庫)。黒船賞JpnIII3着の実績があり、「夏に調子を上げるタイプ」と保利良平調教師。同厩舎は22年コウエイアンカで当レース2着もある。①③に該当する。
また、⑥からはホウオウスクラム(高知)、②からはコパノパサディナ(JRA)か。

第24回 サマーチャンピオンJpnIII 【出馬表】

※日時、騎手変更など赤字にて反映(8月30日19時)
※詳しくは、下記リンクの地方競馬情報サイトなどで最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。

※リンク先は外部サイトの場合があります


文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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著者プロフィール

佐賀競馬は九州唯一の地方競馬場として主に土日に競馬を開催しています。注目の重賞情報やイベント情報など、佐賀競馬のニュースを日々お届けいたします。

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