【パリ2024オリンピック】日本代表内定会見レポート&コメント:村竹・田中・福部・秦が新たなユニフォームを身に纏い #まだ見ぬステージへ の思いを語る
【アフロスポーツ】
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会見に出席したのは、内定種目の日本記録保持者でもある4選手。男女MVPに輝いた村竹ラシッド選手(JAL;男子110mハードルで初優勝して代表内定)と田中希実選手(New Balance;女子1500m・5000mで2冠を果たし、内定済みの5000mに加えて1500mでも参加標準記録をクリアして内定)、参加標準記録を突破した状態で臨んだ女子走幅跳を制して内定を決めた秦澄美鈴選手(住友電工)、女子100mハードル準決勝で参加標準記録を突破し、2回目の優勝で代表入りを内定させた福部真子選手(日本建設工業)が登壇しました。
日本選手権で実施した「選手への応援メッセージキャンペーン」に参加し、抽選により会見に招待されたファン8名も見守るなかで行われた記者会見は2部構成で展開されました。
第1部として行われたのが、陸上競技日本代表選手がパリオリンピックで着用する新ユニフォームの発表です。日本陸連のオフィシャルパートナーで、長年ナショナルチームの代表ウエアを提供している株式会社アシックスから、新ユニフォームについて、「パフォーマンスとサステナビリティの両立」をコンセプトにライトウエイト(軽量性)、ブリーザビリティ(通気性)、サステナビリティ(持続可能性)の3テーマを実現させるべく開発されたこと、これまでと同様に朝日が昇る力強さをイメージした「サンライズレッド」をキーカラーとしていること、デザインには、決断や力強さを表す日本伝統の吉祥模様として知られる矢絣(やがすり)を取り入れた「YAGASURIグラフィック」を採用していることなどの紹介が行われたうえで、内定した4選手が、新たなユニフォーム姿で登場しました。
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フォトセッションを挟んで、第2部では代表内定選手4人の記者会見が行われました。各選手は、代表に内定した現在の心境や、パリオリンピックでの目標や意気込みを述べたのちに、メディアからの質問に答えました。
会見における各選手のコメント(要旨)は、以下の通りです。
【日本代表内定選手コメント(要旨)】
【アフロスポーツ】
パリオリンピックでは、「まずは予選を通過して、決勝で戦う」ということを一番大きな目標にしている。予選を突破するには、例年の感じでは、6m70台後半を跳んでいれば、「うーん、まあ、安全圏だろう」というような感じ。今回、オリンピックでは参加標準記録(6m86)の突破者はかなり多く、「女子走幅跳のレベルが上がってきている」という印象をすごく受けるので、どうなるかわからないというところで、「自分ができる最大の跳躍を予選からしていかないな」と思っている。決勝に行ってからは、具体的に「この数字(目標記録)を」というふうには今は考えていない。そのときの、自分の気持ちだったり流れだったりを大切にして、その場で、乗っていけたらいいのかなと思っている。
女子1500m・5000m 田中希実(New Balance)
【アフロスポーツ】
パリオリンピックに向けての当初からの目標は、「1500mと5000mの2種目で決勝に残ること」、そして、「どちらの種目でもいいから入賞以上の成績を残すこと」、できれば「2種目での入賞を目指すこと」だった。しかし、春から世界の水準がどんどん上がっていって、自分とのギャップがすごく大きくなっている。自分自身もすごく成長できたなという実感は、最近得られてはいるのだが、私の歩みが亀の歩みのように感じるくらい世界の動きが速くて、焦る気持ちのほうが今は大きい。このような場で消極的でネガティブなことを発言するのは良くないなと自分でも思ってはいるが、(こういう状況になってくることを)何も知らなかった春のころに口にしていた目標を、今、口にするのが怖いくらいの世界のレベルになっていると感じている。
ただ、そこに、敢えて勝負するための具体的な数字を示すとすれば、1500mは3分55秒以内で、5000mは14分20秒を切ること。このタイムを聞くと、日本の皆さんは「そんなの、日本人には無理だろう」と思われてしまうと思うが、でも、世界で勝負するということは、そういうところに向かっていくしかないということを意味する。私は今、自分でも、その数字を口にしたときに、「無理かもしれない」とか「今の自分では無理だな」と思ってしまったりするのだが、でも、そこに向かっていかないといけないんだなということを、今、この場に立って改めて感じている。
男子110mハードル 村竹ラシッド(JAL)
【アフロスポーツ】
具体的なタイムとしては、まず12秒台。昨日の日本選手権では13秒07の記録だったが、あの悪天候のなか、ハードル(レース)の内容としては、そんなに満足のいくものではなかったが、そのなかで13秒0台が出た。この記録は、例年の世界選手権やオリンピックでも十分に通用するタイムだし、まだ、今季は日本選手権で3戦目と、まだまだ上積み(できる可能性)を残している状態で来ているので、もっともっとタイムは出る。オリンピックの舞台では、準決勝をしっかり通らないと話にならないので、まずはそこに向けてパフォーマンスと気持ちを高めていき、決勝進出を果たし、そこで12秒台を出して、メダル獲得に繋がったらいいなと考えている。
女子100mハードル 福部真子(日本建設工業)
【アフロスポーツ】
オリンピックで目標とするタイムとしては、12秒50を切っていかないと、ファイナルには進めないということを、去年の段階から思っていた。今の段階では、かなりの参加標準記録(12秒77)突破者がいる状態なので、「12秒4で走ってもファイナルには届かないのではないか」と踏んでいる。せめて自分の最高のパフォーマンスを出して、12秒5台というタイムを出して、少しでも決勝に近づけるように、しっかり走っていけたらと思っている。
なお、陸上競技では、このあと7月に3日以降に第1次内定選手が、7月7日以降に第2次日本代表内定選手が、それぞれ発表される予定。これら内定選手は、その後、派遣団体であるJOC(日本オリンピック委員会)に推薦し、JOCの認定を得て、正式にパリオリンピック日本代表選手に決定します。
※各選手のコメントは、記者会見における各選手の発言と司会者との質疑応答部分を抜粋し、まとめています。
取材・構成:児玉育美(JAAFメディアチーム)
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