<重賞レース分析>帝王賞は、臨戦過程などを素直に評価したい!

東京シティ競馬
チーム・協会
6月26日(水)に東京シティ競馬(大井競馬場)で第47回帝王賞(JpnI)が実施される。
ダート部門の実力馬たちが全国各地から集う上半期のグランプリレースで、1995年から地方・中央の指定交流競走となっている。大井記念をステップに勝ち上がってきた南関東所属馬や他地区の実力馬に加え、JRAの名だたる強豪馬が一堂に会する注目のレースだ。
ここでは帝王賞10年の結果から、レースの傾向を分析する。

<レース情報>
47回 帝王賞(JpnI)
2024年6月26日(水)20:10発走
距離:2,000m

第46回優勝馬:メイショウハリオ号  【東京シティ競馬】

■人気薄の馬が好走を果たした例は多くない

【単勝人気順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

単勝人気順別成績を見ると、5番人気以内の馬は[9-9-8-24](3着内率52.0%)、6~10番人気の馬は[1-1-2-45](3着内率8.2%)、11番人気以下の馬は[0-0-0-29](3着内率0.0%)となっている。まずは前評判の高い馬をチェックした方が良さそうだ。

■「JRA」所属馬が優勢

【所属別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

所属別成績を見ると、「地方」の馬は[0-1-2-59](3着内率4.8%)、「JRA」の馬は[10-9-8-39](3着内率40.9%)となっている。基本的には「JRA」所属馬が中心と見ておきたい。

■「4歳」の馬は信頼できる

【馬齢別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

馬齢別成績を見ると、「4歳」の馬は[4-4-1-12](3着内率42.9%)、5~7歳の馬は[5-5-8-65](3着内率21.7%)、8歳以上の馬は[1-1-1-21](3着内率12.5%)となっている。「4歳」勢をはじめとする比較的若い世代の馬を高く評価するべきだろう。

■大敗直後の馬は割り引きが必要

【前走の着順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走の着順別成績を見ると、5着以内の馬は[9-9-8-57](3着内率31.3%)、6~10着の馬は[1-1-2-33](3着内率10.8%)、11着以下の馬は[0-0-0-7](3着内率0.0%)、「中止」の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)となっている。
なお、第43回(令和2年)以降の過去4年に限ると、7着以内の馬は[4-4-4-27](3着内率30.8%)、8着以下の馬は[0-0-0-8](3着内率0.0%)、「中止」の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)である。大敗直後の馬は評価を下げた方が良さそうだ。

■前走の単勝人気順がポイント

【前走の単勝人気順別成績】(過去10年)※「記録なし」は前走が国外の競走だった馬 【東京シティ競馬】

前走の単勝人気順別成績を見ると、4番人気以内の馬は[8-7-5-50](3着内率28.6%)、5~11番人気の馬は[0-1-2-36](3着内率7.7%)、12番人気以下の馬は[0-0-0-6](3着内率0.0%)、「記録なし」の馬は[2-2-3-6](3着内率53.8%)となっている。
なお、第42回(令和元年)以降の過去5年に限ると、3番人気以内の馬は[4-3-3-25](3着内率28.6%)、4番人気以下の馬は[0-0-0-20](3着内率0.0%)、「記録なし」の馬は[1-2-2-2](3着内率71.4%)である。前走で人気の中心となっていなかった馬は、過信禁物と見ておきたい。

■近年は大型馬が不振

【前走の馬体重区分別成績】(過去10年)※「記録なし」は前走が国外の競走だった馬 【東京シティ競馬】

前走の馬体重区分別成績を見ると、510kg未満の馬は[6-6-6-64](3着内率22.0%)、510kg以上の馬は[2-2-1-27](3着内率15.6%)、「計測不能」の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)、「記録なし」の馬は[2-2-3-6](3着内率53.8%)となっている。
ただし、第42回(令和元年)以降の過去5年に限ると、510kg未満の馬は[4-3-3-32](3着内率23.8%)、510kg以上の馬は[0-0-0-13](3着内率0.0%)、「記録なし」の馬は[1-2-2-2](3着内率71.4%)である。第42回(令和元年)以降の過去5年は、今回の馬体重が510kg以上だった馬も[1-0-0-14](3着内率6.7%)と安定感を欠いているので、大型馬は疑ってかかるべきだろう。

■“前年の東京大賞典”で健闘した馬は堅実

【“前年の東京大賞典”における着順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

“前年の東京大賞典”における着順別成績を見ると、4着以内の馬は[5-2-5-12](3着内率50.0%)、5~8着の馬は[1-1-0-8](3着内率20.0%)、9着以下の馬は[0-1-0-10](3着内率9.1%)、「不出走」の馬は[4-6-5-68](3着内率18.1%)となっている。同じコースで施行されるビッグレースだけに、“前年の東京大賞典”で善戦した馬は、今回も上位に食い込む可能性が高いと見て良さそうだ。

■前走の条件に注目

【前走の条件別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走の条件別成績を見ると、「ダートグレード競走ならびにJRA・国外の重賞」だった馬は3着内率39.4%と優秀な成績を収めている。一方「ダートグレード競走ならびにJRA・国外の重賞」でなかった馬の3着内率は3.5%どまりである。今年も、前走が格の高いレースだった馬を重視したい。

TCKホームページではより詳しいデータや過去全年の傾向も公開している。
<伊吹雅也>
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著者プロフィール

東京都心部(品川区)にある大井競馬場は「東京シティ競馬(TCK)」の愛称で1950年の開場以来、都心のレジャースポットとして長年にわたり親しまれています。1986年に日本で初めて実施したナイター競馬「トゥインクルレース」は、東京のみならず、インターネット投票や無料のライブ中継などにより日本全国のナイトライフのレジャーとして受け入れられています。2011年に東京大賞典の国際GⅠ格付けを取得、2021年に世界唯一となる左右両回りコースを導入するなど強い馬づくりのために様々な先進的取組みを展開しております。

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