脅威のスポーツ “ダーツ” 70歳現役プロが優勝。“誰でも参加できる” ダーツの可能性を感じた大会
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70歳現役プレイヤー ポール・リム
今回優勝したリムプロの年齢は70歳。プロダーツJAPANの最年長優勝記録を更新した。現在でもリムプロは世界トッププレイヤーであり5月8日(水)から開催されたソフトダーツ世界一決定戦のSUPER DARTSにも出場している。
ポール・リムプロは、70歳となった今も現役でプレイし20代30代のプレイヤーたちと渡り合っており、ダーツが年齢にかかわらず長く続けられるスポーツということを証明しているプレイヤーだ。 「ダーツに携わってほぼ48年になる。私が今でもダーツをプレイしダーツに取り組んでいる唯一の理由は試合への情熱だ。それは必ずしも競技だけに限った話じゃなくて、特に若い世代にダーツを紹介することも楽しんでいるんだ。彼らはこのダーツの未来そのものだからね。70歳を超えるといろいろなことが若い頃よりも大変になるのは事実だ。ツアーで世界中を周ったり、大会では一日中立ちっぱなしだったり、すべての試合で最高レベルに集中するのが体力的に難しくなるのは否めない。しかし妥協は決してしない。絶対にあきらめず、ダーツに全力を尽くす。だから70歳になった今改めて思うのは、大事なのは年齢ではなく、競技とゲーに対する愛であること、それが私を支え続けているのだと思う」
“生涯スポーツ”という側面を持つダーツの可能性をより強く示しているプレイヤーだ。今回の優勝はそのことをより強く裏付けた出来事だった。そのリムプロだが、高齢者がダーツをすることについてこう語る。
「多くの人々はこの年齢で他のスポーツ、例えばバスケットボールやサッカーなど、体、特に脚に負担がかかるスポーツはできないと思う。しかし、ダーツはこの年齢でも楽しむことができるんだ。またダーツは楽しむだけでない可能性があると思っている。手と目などを連動させる必要がダーツは肉体はもちろん、この年齢において精神的な活動にも良い。私はその生きた証拠だよ。皆さん、良いダーツを!」
若手の台頭も見逃せない日本ダーツ界
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そういった若手プレイヤーとリムプロをはじめとするベテラン勢の世代間をまたいだ闘いもプロダーツの魅力だ。
プロの話ではなくても、趣味でダーツをする人たちにも同様のことがいえる。
娘の結婚相手から誘われ70歳からダーツを初める男性、ダーツを楽しむ小学生たち、趣味で投げていたダーツから遠ざかったものの何かきっかけでダーツを再び始める人など、何歳になっても誰でもプレイしやすいことがダーツの美点のひとつだ。日本にはダーツ人口が650万人いるがその理由には、そういった参加障壁の低さが影響しているだろう。
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