ELAGUA TOKYO王座奪還!2年ぶり3度目の優勝に輝く【“住友生命 Vitality” F7SL CHAMPIONS CUP 2023】
全国各地の地域予選・大会を勝ち抜いた12チームが「ソサイチ日本イチ」を目指し、熱戦を繰り広げました。
2年ぶりに王座を奪還したELAGUA TOKYO 【©️Japan Football 7】
前回王者のLAZO YOKOHAMAが初戦黒星。FC VOLVERがラストワンプレーで勝利をもぎとる!
今大会のオープニングゴールを決めて喜ぶFC LISEMの選手たち 【©️Japan Football 7】
ファーストシュートから波状攻撃を仕掛けるLAZOに対し、守備の堅さを見せるLISEM。そのLISEMは自陣深い位置でのスローインから逆サイドに大きく展開し、桂陸人選手がドリブルで相手をかわしてシュートを放ちます。これがゴール右隅に突き刺さり先制に成功すると、1点リードの状態が長く続くなか、後半には自陣でパスを回すLAZOに対し、たか選手が後方から走りこみボールを奪って追加点。その後はスコア動かず、2-0でLISEMが勝利を収めました。
関西リーグ第1代表のFC VOLVERは東海リーグ第1代表のTOKISAI SHIN ANJOと対戦。序盤にコーナースローをニアサイドで細かくつないだTOKISAI SHIN ANJOが先制に成功しますが、前半終了間際には後方からのパスを受けた佐々木僚太選手が相手の股を抜くシュートを決めVOLVERが同点に追いつきました。後半にも両者それぞれ1点ずつを追加し、2-2のまま試合が終わるかに見えた終了間際、TOKISAI SHIN ANJOのコーナースローを競ってマイボールにしたVOLVERはカウンターを仕掛けます。GKが釣り出され逆サイドのスペースが空くと、箱﨑裕也選手がシュートを打ち込み逆転に成功。3-2で試合が終了し、接戦を制したFC VOLVERが勝点3を獲得しました。
九州リーグ第2代表のAC.HAKATA2020は、北海道リーグCUPを優勝し全国大会初出場を決めたFS Depart 北海道と対戦しました。
立ち上がりに先制点を決めたAC.HAKATAは1-0で迎えた後半、佐々木亜門選手がルーズボールを拾いペナルティーエリアまで持ち込むとゴール右隅にシュートを突き刺しリードを広げます。さらに終盤にも1点を追加したAC.HAKATAが3-0で完封。初戦を勝利で飾りました。
終了間際のゴールで勝利をもぎ取ったFC VOLVER 【©️Japan Football 7】
AC.HAKATA2020 vs FS Depart 北海道はAC.HAKATAに軍配 【©️Japan Football 7】
準決勝進出最後のひと枠を巡る戦いは予選リーグ最終戦までもつれ込む
前回王者のLAZO YOKOHAMAは2連勝するも得失点差で予選敗退が決まる 【©️Japan Football 7】
第1試合では連勝を目指すFC LISEMとFC VOLVERが対戦し、打ち合いを制したFC VOLVERが4-3で勝利を収めました。
Sala de baile FCとFS Depart 北海道の対戦は、Sala de baileが終始ペースを握り試合を支配します。
終盤には6点差をつけられたFS Departでしたが、Sala de baileがコーナースローから放ったシュートをGK佐藤航平選手がキャッチすると、スローを受けた佐藤優博選手がハーフウェイライン手前から25mを超えるロングシュートを決め今大会初ゴールをマークします。一矢報いたFS Departでしたが最終盤に1点を失い7-1で試合終了。Sala de baileが2連勝を収めました。
初日にプラムワンと引き分けたUno BellEzzaは2戦目でCharmoso M.Mと対戦。序盤に大森颯樹選手のアシストから佐野渓選手が左足で先制点を挙げると、前半終了間際には高い位置でボールを奪った明比友宏選手が追加点を挙げリードを広げます。後半、Uno BellEzzaがさらに1点を追加すると、3点ビハインドのCharmosoは終盤、カウンターを仕掛けます。一度は奪われたボールを澤田旺祥選手が取り返し、桂谷大河選手との連係からトーキック。相手GKも反応していましたが、これがゴールネットを揺らし1点を返しました。試合は3-1で終了し、UNO BellEzzaが今大会初勝利を挙げました。
例年以上に熱戦が繰り広げられた予選リーグはFC LISEM、ELAGUA TOKYO、プラムワンがグループ1位で決勝トーナメント進出決定。各グループ2位のうち最高成績の1チームが進出する最後のひと枠を手にするため、熾烈な争いを繰り広げました。前回王者のLAZO YOKOHAMAは2日目に連勝を収めてグループAの2位につけ、決勝トーナメント進出の可能性を残します。しかし、Sala de baile FCが勝点6、得失点差+4でグループBの2位をマーク。Sala de Baileの得失点差を上回ることができなかったLAZOは、この時点で予選敗退が決まりました。
グループCの2位を狙うMIGHTY FCは、予選リーグの最終戦でUno BellEzzaと対戦。決勝トーナメント進出には3点差以上での勝利が必須条件と難しい状況のなか、楢崎海碧選手がスピードに乗った攻撃から先制点を挙げ1-0で前半を折り返します。後半には南里慧斗選手のアシストからチームの代表を務める亀井拓海選手が追加点を決めると、終盤には南里選手がタイミングをひとつずらす絶妙なゴールを決めリードを広げます。集中した守備も見せ3-0で勝利を挙げたMIGHTYはグループ2位の最高成績を勝ち取り、九州勢初のベスト4へと駒を進めました。
7-1で快勝したSala de baile FC 【©️Japan Football 7】
Uno BellEzza vs Charmoso M.Mは3-1でUno BellEzzaが勝利 【©️Japan Football 7】
大会2日目には「ソサイチ Vitality レース」の表彰式を実施
特別協賛社・住友生命保険相互会社と出場全12チームが記念撮影 【©️Japan Football 7】
このレースの表彰式を大会2日目に実施し、「チーム順位」「個人順位」をそれぞれ発表。チームには順位に応じて[Vitality普及協力金](遠征補助金)、個人賞上位選手には日本ソサイチ連盟オフィシャルECマーケットプレイス「ツクツク!!!」にて利用可能なポイントがそれぞれ贈呈されました。
ELAGUA TOKYO、プラムワンが決勝進出!
シュートアウトを制し決勝進出を決めたプラムワン 【©️Japan Football 7】
限られた人数で試合に臨むMIGHTY FCのスターティングメンバーは生亀(GK)、西村、長舟、亀井、瀬川、楢崎、佐藤。対するELAGUAは星野(GK)、岸、加部、成田、奥村、幸野、唯井の7人がピッチに立ちました。
先に試合を動かしたのはELAGUA。カウンターから前線でボールを受けた氏橋寛選手が左サイドにスライドし相手DFを引きつけると、逆サイドから走り込みフリーになっていた伊賀崎尚選手にパスを送ります。これを受けた伊賀崎選手がダイレクトでボールを流し込み先制に成功。1-0で前半を折り返しました。後半立ち上がりには、MIGHTYボールでキックオフしたボールを自陣から前線に走りこんだ加部未蘭選手がシュート。意表を突かれたMIGHTYはこれを止めることができず、リードが広がります。その後はMIGHTYが1点を返すとELAGUAが追加点を奪うシーソーゲームを繰り広げますが、アディショナルタイムに谷口成冴選手が放ったミドルシュートのこぼれ球を氏橋選手が拾いダメ押しの追加点。5-2でMIGHTYを下したELAGUAが決勝へと駒を進めました。
準決勝第2試合「プラムワン vs FC LISEM」も両者一歩も譲らぬ熱戦を繰り広げました。
プラムワンのスターティングメンバーは置田(GK)、大谷、縣、細川、野原、圓乘、二神。対するLISEMは木和田(GK)、森保、槙本、しげ、たか、桂、金村の7選手で準決勝に臨みました。
立ち上がりからテンション高く球際の激しい攻防を繰り広げると、まず試合を動かしたのはプラムワン。自陣から大きく前線に蹴り出したボールを細川、野原、圓乘、大谷とスピーディーにつなぎ、大谷樹生選手のリターンを受けた圓乘健介選手が左足でシュートを打ち抜きます。これがゴールネットを揺らし、プラムワンが先制に成功しました。しかし、そのわずか1分後にはLISEMが高い位置でプレッシャーをかけ、たか選手のシュートのこぼれ球を槙本稔己選手が押し込み試合を振り出しに戻します。その後はなかなかスコアが動かないまま終盤を迎えますが、前半終了間際に自陣でのスローインを得たプラムワンは、ニアサイドでスローを受けた縣選手が相手を背負いながら左足でパスを出すと落下点に走りこんだ圓乘選手がバウンドするボールをダイレクトにゴール右隅に決め追加点。2-1とプラムワンリードで前半を折り返しました。
後半も両者の意地がぶつかり合い激しい攻防がつづきます。2-1とプラムワンリードのまま時間が経過すると、残り時間も少なくなったLISEMは自陣でスローインを獲得。何度相手にブロックされてもボールを拾い、1対1を仕掛け、プラムワンゴールに迫ります。終了間際には相手と交錯しこぼれたボールを金村賢志郎選手が体で受けると、すかさず左足でシュートを放ち2-2の同点に。前後半40分で試合が決しなかったため、大会レギュレーションにより決勝進出チームはシュートアウト方式で決定することとなりました。
シュートアウトの先攻はプラムワン。1人目のキッカー縣翔平選手がゴールを決め先手を取ると、LISEMのキッカー森保陸選手も負けじと得点し1-1。プラムワンの2人目のキッカー山田樹選手が2本目を決めると、LISEMは同点弾を決めた金村選手がプラムワンGK置田竣也選手と対峙。すると置田選手のプレッシャーを受けた金村選手のシュートがゴール左に外れ、シュートアウト2-1で試合終了。激戦を制したプラムワンが決勝進出を勝ち取りました。
土壇場で同点に追いついたFC LISEM 【©️Japan Football 7】
準決勝敗退が決まったMIGHTY FCと健闘を称えるELAGUA TOKYOの選手 【©️Japan Football 7】
「プラムワン vs ELAGUA TOKYO」は決勝にふさわしい熱戦に
決勝と呼ぶにふさわしい熱戦を繰り広げたプラムワンとELAGUA TOKYO 【©️Japan Football 7】
プラムワンは置田(GK)、縣、細川、山田、野原、圓乘、二神、ELAGUA TOKYOは星野(GK)、伊豆川、岸、加部、成田、奥村、幸野がスターティングメンバーとして決勝のピッチに立ちました。
序盤に縣翔平選手が警告を受け2分間の退場となったプラムワンでしたが、自陣から攻撃を組み立てるとロングボールを受けた大谷樹生選手の横パスから細川空雅選手がシュートを放つなどELAGUAゴールに迫ります。対するELAGUA も自陣の伊豆川泰生選手が縦に大きくボールを入れると、皆木怜選手がヒールで落とし小田崚選平手が後方から走りこみます。しかし、ここはプラムワンの二神良太選手がスライディングでクリア。立ち上がりから見ごたえのある試合を展開します。その後もELAGUA が加部未蘭選手のカウンターでチャンスを作ると、プラムワンは圓乘健介選手がスピーディーなサイドでの突破を見せ、決勝にふさわしい攻防を繰り広げます。
前半も終盤に差し掛かると、GK星野昴選手のキャッチから加部選手がドリブルを仕掛けたELAGUA 。右サイドでラストパスを受けた幸野高士選手がシュートを突き刺し待望の先制点をマークします。失点直後のプラムワンは、左サイドを突破した圓乘選手から中央の細川選手がゴールを狙いますが、これは枠をとらえることができず、0-1とELAGUA リードで前半を終えました。
1点ビハインドのプラムワンはまずは同点に追いつきたいところでしたが、後半立ち上がりにチャンスを作ったのもELAGUA 。しかし、ここはGK置田竣也選手の好守にも助けられ、しっかりとゴールを守ります。次の1点が大きな分岐点となるなか、スコアを動かしたのはまたもELAGUA でした。GKからリスタートし自陣でゆっくりとパスを回すと、相手が食いついたタイミングを見逃さず奥村一誠選手が前線へ大きくボールを送ります。これを成田一輝選手が受け、加部選手へショートパス。加部選手が相手を背負いながら放ったシュートは右ポストを叩きますが、左サイドに詰めた伊豆川選手がこぼれ球を押し込みリードを広げました。2点ビハインドのプラムワンは残り5分、圓乘選手のアシストから右サイドの細川選手がゴールを決め1点を返します。その後も両者チャンスを作り、集中した守備を見せ、最後まで目の離せない試合を展開しますが、全国大会優勝経験を持つELAGUA がうまく時間を使う試合巧者ぶりを見せ、1-2で試合終了。ELAGUA TOKYOが2年ぶり3度目の優勝を収めました。
大会MIPにはプラムワンの細川空雅選手、大会MVPにはELAGUA TOKYOの加部未蘭選手がそれぞれ輝いています。
1点差で敗れ涙を飲んだプラムワン 【©️Japan Football 7】
先制点を挙げた幸野選手(中央)に駆け寄るチームメート 【©️Japan Football 7】
大会MIPを受賞したプラムワンの細川空雅選手 【©️Japan Football 7】
大会MVPに輝いたELAGUA TOKYOの加部未蘭選手 【©️Japan Football 7】
加部未蘭選手「点を取って、点を取られなければ勝てる。これがフットボールの本質」
優勝が決まった瞬間の加部選手 【©️Japan Football 7】
「去年決勝で負けて今日で365日。呪われたように毎日この日を待ち望んでいました。今日やっと日本一を取り返すことができて、本当にみんなに感謝しています。今日ここに来られなかった選手、一緒に戦ってくれた選手、支えてくれた人たちに本当にありがとうと言いたいです」
―ソサイチは年々レベルが上がってきています。特に前回大会から今大会はどの地域のどのチームもめざましい進化を遂げていますが、競技の発展はどのようにとらえていますか?
「ソサイチ自体が日本代表活動を再開したり、LISEMが参入したり、連盟が発展を引っ張ってくれたりと盛り上がってきていると思います。僕たちもリーダーとして基準を作っていかないといけない存在だと思っています。そういった数々の要素があってソサイチは広がりを見せています。これをつづけ、僕らが引っ張って日本が世界を取りに行く。そういったことを意識して今日からまた一歩踏み出していきたいと思います」
―そのようにレベルが上がり、予選リーグからどの試合も高いレベルの試合を展開しました。スケジュールもタイトな中、ソサイチ界のパイオニアとして王座を奪還しましたね。
「やはりプライドはあります。”俺たちがELAGUAだ”と思っていますし、"俺たちが一番強い"と思っています。ただ、それを体現するためには目の前の一試合、一試合を確実に勝っていく必要がありました。大会が始まった瞬間から優勝はイメージしていますが、目の前の試合を全員が120%の力で戦うことを意識してプレーをしています」
―加部選手の前に向かう意識、難しい体勢でもゴールに向かう姿勢はご自身のゴールだけでなくチームメートの得点のきっかけにもなりました。ゴールマウスはどのように見えているのでしょうか?
「今回、僕はそんなにゴールは決めていないんですよね(笑)。でも、サッカーやソサイチというスポーツは、点を取って、点を取られなければ勝てる。これがフットボールの本質なので、僕だけじゃなく全員が意識をするべきで、何が何でもゴールに入れれば勝ち、ということをずっと意識しています。ゴールマウスが見えていなくてもシュートを打つことはできますし、ゴールの位置というのも理解しているので、そういった意識を持つことが大事だと思っています」
―それはこれまでのフットボール人生でずっと心がけていることですか?
「そうですね。サッカーの本質は高校(山梨学院大学附属高校)の吉永(一明)監督にずっと指導してもらっていたので、それは常に意識しています」
―日本のソサイチリーグの環境面では、まだ全国リーグはなく各地域でリーグを行っています。仕事を持ちながら競技に臨んでいる選手が大半だと思いますが、ここまで勝つことにこだわり本気で優勝を目指し、夢中になれる魅力はどういったところにあるのでしょうか?
「色々ありますが・・・僕は本当にELAGUA が好きで、みんなが大好きで、自分が引っ張っているつもりだけどみんなにずっと支えてもらって。僕がたまたまMVPをもらえたけど、みんなの勝利だし、みんながいるから続けられるというのが一番です。あとは去年のメキシコ(ソサイチ日本代表が出場し11位で終えた「FOOTBALL 7 WORLD CHAMPIONSHIP 2023」)。超悔しかったです。なので、世界でも勝ちたいですね。今回、僕たちが日本のソサイチの基準を作っていく立場に返り咲くことができたので、日々の生活から、普段のリーグ戦から、またこの場を意識して戻ってこられるようにがんばります」
近年注目を集めるソサイチ。今大会は史上最多観客数、最多視聴数を更新!
会場の盛り上げやゲスト解説にご協力いただいたサッカー系YouTuberのマキヒカさん(左から2番目)とクリエーターのウンパルンパさん(同3番目) 【©️Japan Football 7】
近年、ソサイチはますます注目を集め、全国各地で熱戦が繰り広げられています。現在、北海道、東北、北信越、中国、四国エリアでは参戦チームを募集中。未来の「ソサイチ日本イチ」に輝くのはあなたのチームかもしれません。
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