「夢の1試合平均4000人」シーズンに感じるハンナリーズブースターの広がり【B MY HERO!】

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ホームに集うブースターの熱気が試合ごとにアップしていることを実感 【(C) B.LEAGUE】

 こんにちは、B MY HERO!特派員、京都ハンナリーズブースターのデリックです。前回の記事から約3カ月、今回はその間に感じたブースターの広がりについて書きたいと思います。

バイウィークに感じた京都ブースターの盛り上がりからスタート

 去る2月23日、イオンモール京都桂川店にて選手トークショー&サイン会が行われました。会場は大盛況で、5000円以上購入でサイン会に参加できるグッズ購入列も見たことのないような長蛇の列! こんなにたくさんの方がイベントにきてくれるようになったのだなぁ…と思わずにはいられませんでした。

イオンモール京都桂川店で行われた選手トークショー&サイン会は大盛況 【(C) デリック】

 Bプレミア参入を掲げ、平均来場者数4000人の達成を目指す今シーズン、2月11日終了までのホームゲーム22試合で1試合平均4121人とその達成が見えてくるところまで来ています。昨年の1試合平均来場者数が2704人(後半戦以降3299人)から大きく伸びていることもあり「それはそうなるだろう」と思われるかもしれません。ですがそんな単純な話ではないと思っています。

 動員力のなさに起因するブースターの少なさは、クラブ創設からずっとハンナリーズの泣き所でした。そこに追い打ちをかけたのはコロナ禍の時期のブースターさんの入れ替わりと、2021-22シーズンの演出変更によるブースト文化の一時的断絶(当時大阪エヴェッサMCのたつを氏が「『GO KYOTO HANNARYZ!』コールはホンマになくなったん?」と本当に心配してくれたのがこのときでした)。

 しかし、22-23シーズンより新体制となった運営が営業体制を強化して新しく来てくれる方が増加。今シーズン動員力のさらなる増加で、初めてアリーナに来られたのだろうな、という方が本当に増えてくれました。1試合平均4000人が続くなんて、いまだに「夢みたい」、そう思います。

 Bプレミア参入の条件の中で他の2つ(アリーナと売上)は可能性があっても観客動員だけは絶対無理! かつては正直そう思っていましたから…。ですが、だからと言ってハンナリーズを好きになってくれる方がすぐに増える、というほど甘くないことでしょう。ブースターの醸成みたいな部分は一からのスタートと僕は思っています。シーズン序盤は開幕ダッシュで出遅れた苦しいチーム状況も相まって、埋まっているスタンドに比して熱量がなかなかアリーナから発生しない、そんな感覚が続きました。

入場者数の増加だけでなく、ブースターの熱量がグングンアップ中

 ターニングポイントは2023年12月17日。年内ラストのホームゲームでした。前日宇都宮ブレックスに完敗したハンナリーズは、この日も3Q残り3分で16点のビハインド。しかしここから反撃を見せて差を詰めると、ハンナリーズ史上最多4382人が詰めかけたホームアリーナに火がつき始めます。

 増してくる歓声の中、小西聖也がD・J.ニュービルから入魂のスティール! これにケビン・ジョーンズがダンクで応え73-78と5点差に! これでアリーナの空気が完全に変わりました。

 うねりを上げる大歓声! 残り2分を切って追いついたハンナリーズ、最後はマシュー・ライトが残り4秒に決勝スリーを決める劇的な勝利! 宇都宮の佐々宜央HCは試合後の会見で「素晴らしい京都のファンの方々」と言及し、「プレーオフに近い雰囲気を会場も含めてやっている」とも評してくれました。

ライトの逆転シュートで盛り上がった宇都宮戦がターニングポイントに 【(C) B.LEAGUE】

 ここからホームで印象的なシーンが増えていきます。年明けのホーム千葉ジェッツ戦Game2の4Q、アンスポーツマンライクファウルの判定を受けた小川麻斗のフリースローの時に…ハンナリーズのホームであんなに響いたブーイングは見たこと(聞いたこと)はなかったかも…。そしてフリースローはまさかの2投連続エアボール! これにはさすがにびっくりでした。粘って追いついた群馬クレインサンダーズ戦Game2の4Qの大歓声。

 中断前最後の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦Game2については、「今やれるブーストはやりきったかな?」と思える大声援でした。ジェッツ戦以降、ここで取り上げた試合は残念ながら勝利はできませんでした。でもそういう悔しい経験を積み重ねて強くなるのはブースターも同じ! これからだと思っています。

アウェーゲームにも駆けつけるブースターの皆さん

 一方、アウェーゲームについて。こちらは新型コロナウイルスの5類移行や、さらに岡田侑大・前田悟をはじめ熱心なファンを数多く持った選手の加入もあり、シーズン当初からアウェーに来られるブースターさんが前年度比でかなり増えた実感はありました。そして、年が明けたくらいからブースターさんの広がりをさらに強く感じています。

 これについていえば、1月末の沖縄と2月の大阪。沖縄は前年度の土日アウェー(※)と比べてハンナリーズブースターさんが倍以上いる!!と思うくらいチームカラーの花浅葱(はなあさぎ)がスタンドに映えていました。「また、この沖縄が初アウェーです!」という方もいてうれしかった! そして試合後にバスケットLIVEを見返してびっくり! 満員の沖縄アリーナにみんなでコールした「GO KTOTO HANNARYZ!」が響いてる!! Game1に見事勝利し、Game2もオーバータイムにもつれ込む大熱戦、本当に思い出深い沖縄遠征となりました。

(※)前年度の琉球土日アウェー:2023年4月8日(土)13時35分ティップオフ、4月9日(日)18時5分ティップオフと、さすがにこの条件で遠征するのは厳しかったのですがそれを差し引いても、です。

 そして今季初の関西圏アウェーとなった2月7日の大阪戦。水曜ナイターという条件にもかかわらず、ベンチ裏をはじめ多くのハンナリーズブースターさんが! この試合、バスケットLIVEで解説をなさった根間洋一さんは「bjリーグから京都を知る人間からしたら、アウェーでこれだけ京都のブースターさんが来てるのは本当にすごい」とおっしゃったとのことですが、それは同じ気持ちです。この試合が初アウェーと言う方も多く、本当にうれしかったです。年明け以来ハンナリーズはアウェーで4勝2敗。でもこの2敗は両試合ともオーバータイムなので40分間で負けていない! これもアウェー遠征の皆さんが増えた効果なんじゃないかと思っています。

アウェーに駆けつけるハンナリーズブースターが急増中 【(C) B.LEAGUE】

 シーズンは残り約3分の1となり、リーグ戦も再開しました。前回の記事の時点で3勝11敗(勝率.214)だったハンナリーズは、42試合終了時には13勝29敗(同.310)まで持ち直してきました。ここからさらに「共に登って」行けるように。そしてシーズンラストホーム4試合は、今のかたおかアリーナよりもさらに大きい島津アリーナでの試合となります。そこまでにこのままブースターさんの輪を広げて、島津アリーナを埋め尽くしてリーグ戦が終われるように。そんなことを思いながら楽しんでブーストしていきたいです。ハンナリーズを応援する皆さん頑張りましょうね!! 再開後もまたよろしくお願いいたします。

デリック(B MY HERO!特派員)

【(C) デリック】

京都ハンナリーズブースターです。実は生まれも育ちも現在住んでいるのも大阪府ですが、京都には何かとご縁がありました。チーム創設の年にふらっと見に行ったところ、マクムード・アブドゥル=ラウーフのプレーとはんなりんに興味を惹かれて見に行くようになり、当時のブースターさんの動きを見て「ここで何か面白いことが起こりそうだ」と通うようになって早幾年。今ではホームもアウェーも行けるかぎり参戦中です。

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