【名古屋グランパス】勝利に導く「新たな風」は俺たちだ!吉田温紀、チームの中心“理想のボランチ”を目指して!
昇格内定時の記者会見では、山口素弘GMから「技術的にしっかりしていて、戦術眼、長短のパスの正確さは眼を見張るものがある」と紹介された吉田。自身も「武器であるロングボールとスルーパスの精度をアピールし、プロ一年目から活躍したい」と目標を語るとともに「ボランチで勝負したい」という意思も明確にした。
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プロ初ゴールを決めた吉田:YBCルヴァンカップグループステージ第6節(5/18)徳島ヴォルティス戦 【©N.G.E.】
トップチーム昇格当初はクラブハウスで同期や若手選手と過ごす姿が多くみられたが、昨シーズンからはベテラン選手らとも話す姿がよくみられるようになってきた。プロ選手としての向上心や意識が高まり、成長への意欲もより一層強く感じられるようになった。
そんな吉田には今シーズンから背番号5が与えられるなどクラブの期待も高い。
アカデミー出身の彼がこの先クラブを支える存在になることを多くのサポーター、そして、これまで彼を育ててきたクラブの関係者も願っている。
自らの足で切り開くレギュラーへの道
昨シーズンは結果的には無冠に終わったが、リーグ戦ではシーズン中盤まで首位争いに加わり、ルヴァンカップでは準決勝に進出。観る者にタイトル獲得の可能性を感じさせた。
ボランチのポジションには、チームの絶対的な存在である稲垣祥が君臨。さらに、Jリーグ通算350試合出場の米本拓司、様々なポジションでハイレベルなプレーを見せる内田宅哉の存在もあった。
永井謙佑らベテランの選手から「光るものがある」と才能を認められる吉田であるが、試合に出場するのは容易ではなかった。しかし、ルヴァンカップ準々決勝。準決勝進出をかけた第2戦鹿島アントラーズとの試合。アウェイの地で吉田は延長後半4分から途中出場し、試合終了間際にペナルティエリア手前からミドルシュートを放ち決勝ゴールを決め、自らの足で210分に渡る大一番の決着をつけた。
ゴールし、すぐさまゴール裏のサポーターへ向かい駆けていく姿はとても眩しく輝いていた。
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背番号5で臨む“勝負の年”
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しかし、吉田は前を向いている。「強みであるパスで先輩たちに食らいつく」と。
沖縄キャンプ中の練習試合では、レギュラー組のボランチとして出場することもあった。
チャンスを掴むための自身の課題に“守備”と“走力”を挙げる。
「自分に足りないと感じているのはやはり守備の部分。ヨネくん(米本拓司)や(稲垣)祥くんは広い範囲で守備をして、そこでボールを奪ってカウンターにつなげられる選手です。自分にはその部分がまだ足りていないと思いますし、そこがないと継続して試合に出られないと感じています。走れたらなんでもできるのにな、と思いますし、もっと走れるようになったら守備も楽しくできるのかなと思います」と話す。
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「攻撃もできて、守備もできて、この選手がいるのといないのとでは全然違うと思われるようなチームの中心」を理想のボランチ像と定め、吉田は研鑽を積んでいる最中だ。
ピッチで多くの勝利に貢献し、クラブからの大きな期待の表れ“背番号5”が似合う選手になっていくのか注目だ。
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