【FC町田ゼルビア】勝利に導く「新たな風」は俺たちだ!望月ヘンリー海輝の挑戦
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町田の右SBは鈴木準弥が昨季の途中に加入して定位置を確保している。奥山政幸、林幸多郎は左右両方のSBができる選手で、「超えるべき壁」は決して低くない。
望月ヘンリー海輝が持つ圧巻の身体能力
酒井宏樹、橋岡大樹といった名前を挙げれば分かるように、最近のサッカー界は「スピードとパワーに恵まれた大型選手」を右SBで起用するトレンドがある。Jリーグの新人選手を見ても、長澤シヴァタファリ(関東学院大→鳥栖)、モヨマルコム強志(法政大→長崎)といった『フィジカル系SB』が複数いた。望月もそんな系譜の一人だ。
彼にそのストロングポイントを尋ねると「身体能力」というシンプルな答えが返ってくる。高さはもちろんだが、短距離のスピードも三菱養和SCユース、国士舘大と常に1,2を争うレベルだったという。しかも「争っていた相手」は三菱養和なら今野息吹(法政大→ガンバ大阪)、国士舘大なら棚橋尭士(徳島ヴォルティス)と後にプロでプレーしている選手だ。町田にもナ・サンホ、平河悠といったスピード自慢の選手はいるが、彼も負けないレベルにある。
あらゆるポジションを経験して右SBに
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長距離走も彼の強みだ。名護キャンプの2日目、チームを2グループに分けて行われたYO-YOテスト(20メートルの往復走を10秒の休憩を挟んで繰り返す持久力テスト)ではグループ1位となり、タフさを証明してみせた。
長距離、短距離の走力があり、対人プレーの強さや高さを持ち、ロングスローも秘めた彼にとって、右SBは天職と言っていい。彼も「スピードを活かせるポジションだと思うので、向いているのかなと思っています」と口にする。
プロ初のキャンプで得たもの
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プレー、フィジカルで強烈なアピールを見せる彼だが、どちらかと言うとシャイで謙虚な性格の持ち主。加入直後の取材でも課題を口にした上で「試合に出られるなら、1試合でも多く出たい」という抑えたコメントをしていた。
キャンプ中の取材でも謙虚なコメントは変わらなかった。一方でプレッシングへの連動、前の選手を動かすコーチング、前線へのフィードなど「課題感」が具体的になっているところは印象的だった。「どういう方向の努力をすればいいのか」さえ明確になれば、克服に向けた道も拓けるはずだ。
全国制覇の大一番で悔しさを味わう
今までのサッカー人生で悔しかった経験を尋ねると、大学3年次の総理大臣杯決勝を挙げてくれた。2022年9月4日、国士舘大が大阪学院大を下して全国制覇を決めた試合で、彼は3年生としてただ一人出場し、フル出場を果たしている。
「チームは勝ったんですけど、本当に、ふがいないプレーをして、チームの足を引っ張ってしまったので悔しかった」
味の素フィールド西が丘のバックスタンドが満員の観客で埋まった大一番で、彼は浮足立ってしまった。ただその経験をその後のプレーに活かしている。
「あれほどの観客を前にプレーすることに慣れてなかった。メンタルの部分で練習やリーグ戦からそこをイメージすることを心がけている」
開幕戦では仲間と「再会」も?
G大阪には高校時代のチームメイトだった今野息吹選手も所属している。右SBの望月と左サイドの今野が同時に試合に出れば、直接マッチアップするはずだ。彼も「やることができたら嬉しいなとは思いながら頑張っている」と口にしていた。
自己アピールは「自分の高さ、スピードを生かしたプレーに注目していただきたい」と一言。
町田というチームの魅力についてはこう答えてくれた。
「『1本中の1本』とよく言われます。失点を少なくして1点にこだわるチームの姿を、ファンやサポーターの皆さんには楽しんでもらえたらなと思っています」
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