【UFC】ホワイトCEOがUFC 299とUFC 300のライト級ビックファイトを発表

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UFC 296:オクタゴン 【Chris Unger/Zuffa LLC via Getty Images】

UFCのデイナ・ホワイトCEOがソーシャルメディアを通じて、ライト級のタイトル争い勢力図にすぐに影響を与えるビッグファイト2試合を発表した。一つは日本時間2024年3月10日(日)にマイアミで実施されるUFC 299のセミメインイベントで、元暫定王者のダスティン・ポワリエが急上昇中のフランス人ファイター、ブノア・サン・デニと拳を合わせる一戦。もう一つはその翌月にUFC 300で、押しも押されもせぬ元王者チャールズ・オリベイラが、イスラム・マカチェフとのタイトル戦を懸け、アルマン・ツァルキヤンと激突するバトルとなっている。

オクタゴンがマイアミに戻るUFC 299には、華々しいカードが組まれつつある。メインイベントで“シュガー”ことショーン・オマリーが“チト”の異名を持つマルロン・ヴェラを相手にバンタム級タイトル防衛戦に臨む一つ前の試合で、サン・デニとポワリエが会場を盛り上げることは確実だ。

ライト級のトップ選手の中でも主軸となるファイターであるポワリエ。その経歴を軽く振り返っただけでも、倒した相手にはコナー・マクレガー(2回)、マイケル・チャンドラー、ダン・フッカー、マックス・ホロウェイ、ジャスティン・ゲイジーといった面々が含まれ、この階級でベスト中のベストとはいかないまでも、最高の選手の1人であることは明らかだ。ゲイジーとのリマッチでノックアウト負けを喫し、BMFベルトを失ったポワリエが、サン・デニとのバトルという期待の一戦に挑むチャンスをつかんでいる。

15勝1敗のサン・デニは、2021年10月に行われたUFCデビュー戦を落とした後、5連勝をマーク。これまで、ライト級の試合では敗北していない。100%のフィニッシュ率を誇り、近いところではティアゴ・モイゼスをテクニカルノックアウトしてファイト・オブ・ザ・ナイトに選ばれたほか、ニューヨークで実施されたUFC 295ではマット・フレボラをヘッドキックによって第1ラウンドで仕留めている。ライト級は頂点への道が最も険しい階級の一つだが、17カ月で5勝を挙げたサン・デニは、すでに勢力図の一角を占めている。

それに引けを取らない試合が、オリベイラ対ツァルキヤンだ。マカチェフが長引いた負傷から回復しつつある今、この試合は“ナンバー1コンテンダーバトル”だとうたわれている。2022年10月、UFC 280に組まれたタイトルマッチでマカチェフに敗れたオリベイラは、UFC 289でベニール・ダリウシュにテクニカルノックアウト勝ちを収め、反撃ののろしを上げた。第1ラウンドで決まったこの勝利は、オリベイラがUFC 294でマカチェフとのタイトル戦に挑むのに十分だったが、試合まで2週間を切った段階で負ったカットのせいで、オリベイラはこのバトルに出場することができなかった。

過去数年にわたって、オリベイラがタイトルに関する話題を独占してきた一方、ツァルキヤンは勢力図に浮上してきた最もフレッシュな顔だと言える。American Top Teamを代表する選手であるツァルキヤンは2019年4月にUFCデビューを果たし、マカチェフに敗れながらもファイト・オブ・ザ・ナイトに選ばれる善戦を見せた。タイトル戦で再び同じ対決が見られることを期待するファンも多い。ツァルキヤンはUFC初戦以降で8勝1敗をマークしており、唯一の敗北はメインイベントでマテウス・ガムロットにスプリット判定負けを喫した試合だった。過去5勝のうち、4勝がジャッジのスコアカードを待たずに決しており、テキサス州オースティンのメインイベントで、開始1分でダリウシュをノックアウトしたバトルはこれ以上なく印象的だった。27歳のツァルキヤンは長く未来のコンテンダーだと目されており、“ドゥ・ブロンクス”ことオリベイラを倒すことができれば、改めてそれを証明することになるだろう。

ホワイトCEOはマカチェフの復帰を“今夏”としている。今後の動向に注目だ。
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