サンフレ広島のフィジカルコーチが指摘するブンデスリーガとの共通点と相違点|1. FCケルン

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【©1FCKoeln】

ケルンに視察に訪れたサンフレッチェ広島のフィジカルコーチの磯部氏に現地で感じたことを尋ねてみた

2023年末、1. FCケルンの業務提携クラブであるサンフレッチェ広島から、フィジカルコーチの磯部氏がケルンに視察に訪れた。欧州サッカーを目の当たりにした磯部氏が現地で感じたことを尋ねてみた。

ケルンを訪れた理由を教えてください
去年もケルンの視察をしたのですが、今回はブンデスリーガの試合を観ることと、去年はケルンのトップチームの練習を見れなかったので、今回は1週間を通してじっくり視察することが目的でした。

1週間ケルンのトップチームの練習を見た感想や印象は?
今回はケルンのフィジカルコーチが「どのように練習をコントロールしているのか」を「どのようにチームに携わっているか」を確認するためにケルンに来ました。

GPSの使用など、テクノロジーの側面で真新しいことはありませんでしたが、そのデータを組織的に上手く取り入れている印象を受けましたね。フィジカルスタッフだけではなく、メディカルチームやコーチングスタッフ、選手といったあらゆる部門でデータを効果的に活用していると感じました。

ケルンと広島のフィジカルトレーニングの違いについて教えてください
リーグやクラブの予算規模といった事情もあるかもしれませんが、ハード面でケルンが進んでいるなと感じました。ドイツでは中規模とされているクラブですが、リニューアルされたジムを見てもJリーグやサンフレッチェ広島より予算を掛けていましたね。

さらに、フィジカルチームの要望などといった各部門の意見を汲み取り、それをクラブの方針としてまとめている面を見ても、クラブ全体でしっかりとしたシステムが築かれていると感じました。

ラインエネルギーシュタディオンでケルンのホーム戦を観戦する磯部氏(左) 【©1FCKoeln】

ケルンやブンデスリーガの印象はどうでしたか?
ブンデスリーガの会場の雰囲気は、他リーグと比べて抜群に良いですね。また、欧州滞在中に4つのスタジアムで観戦しましたが、ケルンの雰囲気が一番素晴らしかったです。そんなケルンに対してサンフレッチェ広島と似通った部分があると思っていて、育成を大事にしている面と地域に密着している姿勢は類似していると感じました。

ケルンの育成面で素晴らしいと感じたところは、全てのカテゴリーの施設が一つの立地に集結している点でしょう。この環境により、例えばトップチームの監督が試合当日にアンダーカテゴリーの選手をチェックするということも可能になり、実際にその姿も目のあたりにしました。

今回の視察の経験を日本でどのように活用しますか?
今回のケルンでの研修では、当たり前のことを当たり前に行うために、どうシステム構築しているかを学びました。広島に帰ってすぐに反映できる内容ではありませんが、他部署とコミュニケーションを取りながら徐々にクラブを発展させていけたらと思います。
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著者プロフィール

1.FCケルンは1948年に設立された、ドイツ西部の大都市ケルンに本拠地を置くサッカークラブで、ブンデスリーガに所属しています。1963年に発足したドイツ・ブンデスリーガの初代王者であり、日本人海外移籍の先駆者である奥寺康彦が所属していた頃には2度目のリーグ優勝を成し遂げました。また近年では、槙野智章や鄭大世、大迫勇也も所属していました。

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