【JMCシリーズ】福岡国際マラソン展望~MGCファイナルチャレンジ男子第1戦~パリ五輪マラソン代表、残る1枠をめぐる争いが始動!

日本陸上競技連盟
チーム・協会

【フォート・キシモト】

ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ GS「福岡国際マラソン2023」が12月3日、福岡市の平和台陸上競技場を発着する福岡国際マラソンコースで行われる。
この大会は、一昨年75回大会で幕を下ろした「福岡国際マラソン選手権」を前身とし、運営体制などを再構築して、昨年から後継大会として行われているもの。前回大会は赤﨑暁(九電工)がMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)出場権を獲得。その赤﨑は10月のMGCで2位に入り、見事パリ五輪マラソン日本代表に内定した。

新生・福岡国際マラソン2年目となる今大会の注目ポイントは2つ。
ひとつは、パリ五輪マラソン日本代表の残る1枠をめぐった争いが繰り広げられるということ。
10月15日に開催されたMGCで、マラソン日本代表は赤﨑を含む男女2名が内定した。
残る1枠に入るためには、指定するMGCファイナルチャレンジ(男子は福岡国際マラソン2023、大阪マラソン2024、東京マラソン2024の3大会)で設定記録(男子)2時間5分50秒を突破して、なおかつ突破した選手のなかで最上位の記録を持つことが条件となる。該当する選手がいない場合は、MGCで3位に入った大迫傑(Nike)がパリ五輪の男子マラソン日本代表に内定する。
福岡国際マラソン2023は、JMCシリーズ第3期のグレードS(GS)に指定されており、男子のマラソン日本代表選考レース「マラソングランドチャンピオンシップファイナルチャレンジ(MGCファイナルチャレンジ)」大会のひとつとなった。パリ五輪へ繋がる大会として、2時間5分50秒という記録をラインに注目したい。

もうひとつの注目ポイントは、東京2025世界選手権のマラソン日本代表権争いが始まっているということ。
今大会は、JMCシリーズⅢとⅣにまたがる第3期(23年4月~24年3月)内のレース。シリーズⅣ(23年4月~25年3月)でチャンピオン(第108回日本選手権者)になれば、25年9月開催予定の東京2025世界選手権のマラソン日本代表に内定する。つまり、すでに25年東京世界選手権への代表争いも始まっているのだ。

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42.195kmの闘いへ挑む選手へエールを送ろう

◆パリ五輪の代表権争い。細谷がリベンジのレース

【フォート・キシモト】

“福岡”は、前身の福岡国際マラソン選手権の時代から、世界記録が2度誕生するなど、記録が出やすい大会として知られてきた。男子マラソンで世界初のサブテン(2時間10分切り)も67年に福岡で生まれた。
日本人最速は、00年に藤田敦史がマークした2時間6分51秒。リニューアルした昨年の大会も優勝したマル・テフェリ(イスラエル)は2時間6分43秒と6分台でフィニッシュした。
とは言え、MGCファイナルチャレンジ設定記録(2時間5分50秒)というラインを考えると、日本人選手の突破は簡単なものではなさそうだ。
2時間5分以内の優勝タイムは、過去10年で1度しかない。ただ、その1度の2時間5分台をマークしたソンドレノールスタッド・モーエン(ノルウェー)が今大会の招待選手としてエントリーしている。
ほかにもロンドン五輪銀メダリストで2時間5分4秒が自己ベストのアベル・キルイ(ケニア)、19年のバレンシアマラソンで2時間4分51秒をマークしたアベベネゲウォ・デゲファ(エチオピア)、21年福岡国際マラソンの覇者マイケル・ギザエらが招待選手としてエントリー。
パリ五輪への1枠を手中に収めるためには、日本人選手が海外招待選手に競り勝つ内容が求められる。

注目ポイントのひとつ、パリ五輪日本代表選考という視点で見ると、国内招待選手の細谷恭平(黒崎播磨)がもっとも“パリ”に近い。
自己ベストは21年びわ湖毎日マラソンでマークした2時間6分35秒。細谷は10月のMGCにも出場したが、28km付近で転倒。そのまま立ち上がることができずに途中棄権した。この“福岡”は、パリ五輪へのリベンジを懸けたレースになる。
21年の福岡国際は2時間8分16秒でマイケル・ギザエに続く2位に入った。今大会は自己ベストを45秒以上更新することを求められるが、それを達成できれば、パリ五輪への道が拓ける。

◆東京世界選手権への代表権争いも始まっている

【フォート・キシモト】

続いてもうひとつの注目ポイント、JMCシリーズⅢ(22年4月~24年3月)およびⅣ(23年4月~25年3月)のランキングという視点で選手を紹介する。
MGC終了後のシリーズⅢランキングでは、MGC優勝の小山直城が2628ポイントでトップに立っている。シリーズⅢチャンピオンには、賞金660万円が授与される。
また、シリーズⅣでチャンピオン(第108回日本選手権者)になれば、25年9月開催予定の東京2025世界選手権のマラソン日本代表が内定する。
シリーズⅢおよびⅣにまたがる第3期(23年4月~24年3月)内の福岡国際マラソン2023はグレードSに指定されているため、日本人1位には210ポイント、2位には160ポイント、3位には135ポイントなど、日本人12位まで順位ポイントが加算される。
 
まずは国内招待選手の細谷だが、シリーズⅢ期間内のシカゴマラソン2022で2時間8分5秒、東京マラソン2023で2時間8分10秒と、シリーズⅢで2493ポイントを保有。今大会で完走して記録を残せば9位相当にランクインする。さらに1378ポイント以上を獲得できれば、小山を抜いてシリーズⅢのランキングトップに躍り出ることも可能だ。もちろん、次期シリーズⅣでランキングトップを狙うためにも、高ポイントを獲得しておきたいところだろう。
ほかに自己ベスト2時間10分41秒の熊谷拓馬(住友電工)も完走して記録を残せば、最低2022ポイントが有効となり、JMCシリーズⅢランキングで40位あたりにランクインする。熊谷にとってはシリーズⅣ適用レースの初戦となるため、自己ベストを上回る2時間10分切りで日本人上位へ入ることを目指したい。

今年3月の東京マラソン2023で自己ベストの2時間11分24秒をマークした熊橋弘将(山陽特殊製鋼)は、すでに2210ポイントが有効となり、33位にランクインしている。前回の福岡国際マラソンでも日本人11位で順位ポイントを加算しており、今大会は自己ベストを上回るような記録でさらにランキングを上げたいところだ。
また、前回の福岡国際マラソンで日本人8位に入った加藤平(新電元工業)も完走すれば2243ポイントが有効となる。
主催者推薦で出場が決まった市田宏(旭化成)は自己ベスト2時間12分23秒。21年の防府読売マラソンで自己ベストの2時間10分47秒をマークした飛松佑輔(日置市役所)もエントリーした。

男子はJMCシリーズⅢ第3期の4戦目となる福岡国際マラソン2023。国内でもっともグレードの高いGS指定大会のため、記録次第では高ポイントの獲得も可能だ。
高低差の少ないコース設定で、大会当日のコンディションもまずまずの予報と、高速レースに期待が高まる。日本人選手の2時間5分50秒切りに注目しながら、レースの行方を見守りたい。
 
福岡市中心部の平和台陸上競技場を出発し、福岡市西南部を周回、東部の香椎で折り返す42.195km。
福岡国際マラソン2023は、12月3日12時10分にスタートする。

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