ありがとう!イボミ、日本でのラストゲームを戦い抜く

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イ ボミ 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

NOBUTA GROUP マスターズGC レディース マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)第2日

 JLPGAツアーで289試合に出場し、通算21勝を挙げたイボミが同ツアーでのラストゲームを終えた。第2日は2バーディー、2ボギーの72で回りながらも、前日の83が響き、予選通過はならなかった。しかし、スタートの1番ホールから1000人以上の大ギャラリーが見守る中、ボミは今の自分にできる精一杯のゴルフを18ホールで見せたことは間違いない。

 「今日はいいゴルフができたし、本当に幸せです」。ラウンド後の会見で開口一番に語ったが、今大会に賭ける思いは人一倍強かった。練習日から韓国選手にスイングについてのアドバイスを受け、少しでもいいボールを打とうと必死でクラブを振った。いいゴルフをすることが自分を応援してくれたファンに対して最大のお礼だと考えていたからだ。

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 「今日もスイングのことを考えていましたが、結局体をしっかり回せていなかったことに気がつきました」。実は前日に同組で回った上田桃子と小祝さくらのスイングを見て、体幹を中心にお腹とお尻に力を入れてはどうかと思い、実践した結果、納得のいくショットを打てるようになった。その効果はスタートしてすぐに表れる。2番パー4でフェアウェイから放った第2打だ。なんとピンそば20センチにつけるスーパーショットを披露。グリーン周りをグルリと囲んだギャラリーから大喝采を受けた。その後も安定したゴルフを見せ、この日はフェアウェイを14ホール中11ホールでキープ。前日とは別人のゴルフだったが、思わず「明日もプレーしたいです」と語るほど手応えを感じたラウンドでラストゲームを飾った。

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 最終18番ホールでは、グリーン周辺にラウンドを終えた選手がピンク色の“イボミ応援Tシャツ”を着て見守っていたが、サプライズはそれだけではなかった。クラブハウス内のレストランで約100人の選手を含めた関係者がそのTシャツを着て、ボミを待ち受けていたのだ。1人1人がブーケや花束を手渡し、ボミの涙を誘った。

 「試合が終わったのに、わざわざ私を待っていてくれたことが嬉しいんです」と涙と笑顔を見せたボミ。30勝に到達しなかったことは心残りではあるが、JLPGAツアーで得たたくさんの思い出を胸に、第2の人生に向かって歩みを始めた。
(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

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