loco por LaRojaスペイン代表の定点観測2023.09編

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チーム・協会

【loco por LaRojaスペイン代表の定点観測2023.09編】

【これはnoteに投稿されたがーすけさんによる記事です。】
9月はEURO予選2試合。スコットランドに負けたことすら忘れてました。


●招集メンバー

GK
ウナイ・シモン(アトレティック)
ケパ・アリサバラガ(マドリー)
ダビド・ラヤ(アーセナル)
DF
ダニ・カルバハル(マドリー)
セサル・アスピリクエタ(アトレティコ)
ロバン・ル・ノルマン(ソシエダ)
ダビド・ガルシア(オサスナ)
パウ・トーレス(アストンヴィラ)
アイメリク・ラポルト(アル・ナスル)
アレハンドロ・バルデ(バルサ)
ホセ・ガヤ(バレンシア)
MF
ロドリ(マンチェスターシティ)
ガビ(バルサ)
マルティン・スビメンディ(ソシエダ)
ミケル・メリーノ(ソシエダ)
アレックス・バエナ(ビジャレアル)
ファビアン・ルイス(パリSG)
FW
アルバロ・モラタ(アトレティコ)
ホセル(マドリー)
マルコ・アセンシオ(パリSG)
ダニ・オルモ(ライプツィヒ)
アベル・ルイス(ブラガ)
ラミネ・ヤマル(バルサ)
ニコ・ウィリアムズ(アトレティック)
★ジェレミー・ピノ(ビジャレアル)
★フェラン・トーレス(バルサ)


移籍してる選手とか確認するのに手間取った。ダニ・オルモって全然移籍の噂とかないよね。
1試合目終了後にダニ・オルモとアセンシオが離脱しジェレミー・ピノとフェラン・トーレスがメンバー入り(★)。ダビド・ガルシアは1試合目だけ、アベル・ルイスは2試合目だけメンバー登録された。

目玉はバルサの16歳ラミネ・ヤマルの選出だが、感覚バグってるかもしれないが試合を見ていれば選ばれて当然である。まだトップチームで出始めたばかりなので怪我だけは気をつけてほしいところ。
GKはケパがマドリーへ、ラヤがアーセナルへ移籍した。前回、"GKは横一戦なのでEUROのレギュラーを掴みたかったらCLクラブへ移籍するべき"と書いたが、シモン以外はその選択をしたことになる。特にラヤはラムズデールからレギュラーを奪うのは簡単ではないだろうがキャリアを賭けたチャレンジだと感じている。楽しみ。ケパは怪我をしたクルトワの代わり。個人的には正直あまり見たことがない選手なんだが、直前のヘタフェ戦は普通に足下が怪しかった。
CBは引き続きフィルター要員(ダビガル、ル・ノルマン)とビルドアップ魔人(パウ・トーレス、ラポルト)を選出。SBはこれまでテストした選手に説得力がなかったので現実的なチョイスに。
中盤はロドリ、ガビ、メリーノ、ファビアン・ルイスまでは確定。怪我で不在のペドリまでは序列が見えている。あとはロドリの位置でいつ試されるのかわからないスビメンディと、IHは今回はビジャレアルのバエナ。悩んでいるWGに前述のヤマル。アベル・ルイスはセンターフォワード?アトレティコからはモラタとアスピリクエタが選出。


●ジョージア戦(A) ○7-1

【がーすけ】

得点者
【ジョージア】'49 チャクヴェタゼ
【スペイン】'22 '40 '65 モラタ '27 OG '38 ダニ・オルモ '68 ニコ・ウィリアムズ '74 ヤマル

アウェーのジョージア戦から。ジョージアといえばクヴァラツヘリア。そしてママルダシュヴィリ。古くはカラーゼ。

スタメンGKは結局シモン。一敗しているのでここは慎重に。
最終ラインはカルバハル / ル・ノルマン / ラポルト / ガヤ。
最近のル・ノルマンのパフォーマンスに割と否定的なのでダビド・ガルシア優先かと思ったがル・ノルマンだった。信頼が厚いのか、わざわざ国籍取ってもらったので手厚くテストするのか

両SBはどちらもロドリの並列での仕事を基本とする。デフォルトで2-3-5で配置する流れからズレを生んでいく。主に3トップとガビでレーンを4つ埋めた状態からスタートし、両WGが内側へ入る動きに合わせてSBが大外レーンの高い位置へ移動。ミドルゾーンでロドリの前向きを作るレイオフを連発するのは完全に用意された仕組みで、前進に苦労することはなかった。まあ相手が相手なので。ジョージアは中盤ラインがロドリに背中を取られないように警戒し、前向きになられるのは仕方ないけど目の前で。を徹底できていた。ボールを奪ってからもショートパスで進んでいくルートを計画しておりスペインがネガトラに無頓着だったので陣地回復もできた。これで先制点が取れなければいつものスペイン、という感じの流れだが22分にアセンシオ→モラタでこじ開けている。引いたブロックを崩す際のアセンシオの有用性がよく出たシーンだった。
スペインは結局前半のうちに4点取るがオルモ、アセンシオが共にアクシデントで44分にニコとヤマルが出てくる。ヤマルは早速代表デビュー。
この45分間で特に良かったのはロドリの横でビルドアップタスクを担当しながらプラス1を生み続け、ポケット侵入までやっていたファビアン・ルイス。オルモの邪魔をしない立ち位置は完璧に近く、このポジションの一番手に出てきた感がある。

前半からそもそも守備組織を整理する意思を全く感じなかったスペインは後半開始早々ぬるっと失点したが支配は変わらず。ジョージアは時間が経つにつれてニコのスピードに対応する術を失っていった。
メリーノやホセル、ようやく出番が回ってきたスビメンディを使いながら結局7点取った。


●キプロス戦(H) ○6-0

【がーすけ】

得点者
【スペイン】'18 ガビ '33 メリーノ '70 ホセル '73 '83 フェラン・トーレス '77 バエナ

ホームゲームはグラナダのホーム、ロス・カルメナスで。
キプロスは5-4-1撤退。中盤の4枚はPA幅くらいで。大外が1vs1にならないように気を使っていたが出し手に圧力がかからないので良いボールが出てくるスペインはガヤ→ニコで裏一発。折り返しにガビが合わせた。17分に先制。基本的にキプロスは自陣を突破できないので幅を使ってずっとスペインのターン。ガビが深さを取る役割を担当し相手の最終ラインを揺さぶった。ニコのクロスにメリーノが合わせて2点目。しかしニコが怪我で交代となる。後半からはジェレミー・ピノが出てきた。

後半になってもキプロスは反撃の狙いを持つことはできず、シュート1本に終わることに。スペインは押し込んだ展開のサッカーを確認しながら4点を積み上げて6-0の勝利。2戦連続の圧勝となった。

この日は後半途中から出てきたフェラン・トーレスが大当たりで2得点。ホセルも単品でクロスに合わせる怖さを見せていた。ピノはニコとの差別化ができたかと言われると微妙なところ。全体的に再奪回が良かったが、ちょっと相手の都合もあって単純評価は難しい試合となった。


●総括と気づき

2戦で13得点。危なげなく勝ち点6を積み上げた。実力差のある相手との対戦ではあったが、引いた相手を崩せないみたいな悩みもなく綺麗に勝てた。オルモ、アセンシオ、ニコ・ウィリアムズとアタッカーに怪我人が続出したのは辛いところだがコンディショニングは別に代表の活動に限った話でもない。

この2試合で感じた印象は各ポジションのタスク分担。

【がーすけ】

2CBがロドリと三角形を作って配球。SBとIHの列落ちでプラスを作るか、マーカーを背負ってロドリにレイオフを届けるかを軸とする。ビルドアップの基本形は3月、6月の戦いでは準備されていなかったのでこれは明確にチームで作った箇所である。6月の2試合はそもそもそんなにボール握れなかったんだけども。
SBはロドリの並行に立ち2-3-5配置を意識する。IHは5枚に参加していないケースもあるが、そもそも5レーンを埋める意図はあまりない。ロドリの配球パターンは多種多様だが両WGが相手SBの内側に身体を向けて立ち、背後or内側を狙う待ち方をする。これも設計されている。フェラン・トーレスはこれで裏抜けを決めた。
IHは主にガビがハーフスペースに立つがファビアン・ルイスはロドリ付近にポジションしてロドリ&両SBが前向きでボールを持つ仕事のサポートをする。このタスクはけっこう保持で重要な役割だった。
そして内側への侵入を狙っている両WGに相手SBがついてきた場合はその外側をSBが抜ける形もはっきりしていた。ここに良いミドルパスが出てくるのはさすがスペイン。SBが大外を取るとマイナスとPAアークに必ず人が立てるので低いクロスが有効になる。ダニ・オルモが合わせる形が増えそうな予感のある攻撃形。ホセルがいる時は中央へ高いボール、あるいはファーから飛び込むメリーノも特徴を出して点になった。

このサッカーをするにあたってこのメンバーを招集したのか、このメンバーを招集したからこのサッカーだったのかは今後の検証箇所である。個人的には前者と思っている。というか思いたい。
これまで固定とは程遠いテストを繰り返していたSBのポジションは縦の推進力を特徴とするヘスス・ナバスやバルデ、フラン・ガルシアよりもビルドアップタスクと長いランニングで持ち味を発揮するカルバハルとガヤ。あとはアスピリクエタもこの日のタスクにハマると思われる。ガヤなんてクラブでやってる事そのままという試合になった。ファビアン・ルイスのタスクを代わりに請け負う存在はメリーノではなくセバージョスなのではないかという予想もできた(メリーノ使われたけど)し、このタスクでアレックス・バエナが招集されたんだなというのもわかる。
また、WGの内側侵入とSBのオーバーラップが大外アタッカーいない問題への一つの回答になった。これもアセンシオとダニ・オルモの最適タスクであり、ヤマルにもハマる。一方、唯一の大外アタッカーであるニコ・ウィリアムズが途中出場から結果を出したのはポジティブである。立場が怪しくなったのはクラブでも結果の出ていないジェレミー・ピノだろう。キプロス戦では前半で決着がついており、特にインパクトなく終わっている。


●デ・ラ・フエンテの考え方について

かなり実力差のあるチームとの2試合だったのでこの日の成功体験がチームのベースになるかと言われると要検証だが、明確に約束事を増やして臨んだ試合だったのは間違いなく、起用した選手達がこのタスクを守りながら結果を出したのは健康的にチームが進んでいると言っていい。
WGを内向きにプレーさせてSBの大外追い抜きを狙う形を定着させ、得点の多くもこの形が絡んだのはポジティブ。その内向きのWGではアセンシオとダニ・オルモのコンビが得意なプレーを表現できた。フェラン・トーレスも同様。大外アタッカーであるニコ・ウィリアムズも周囲を使いながら機能した。怪我は残念だが2戦目スタメン起用されたのは期待の現れ。

また、IHもロドリ及びSBの前向きをサポートする役割とライン間でプラス1を作る役割を概ね分担した。ネガトラの枚数が少なめにチーム構成の都合上、ライン間要員はガビが圧倒的に一番手だろう。もしかしたらぺドリが戻ってきてもガビが優先される逆転現状が見られる可能性さえある。もう一つのIH(ロドリのサポート)はファビアン・ルイスが良くやっていた。序列の一番上に出てくる可能性もあるだろう。
ストライカーは現状モラタに何の問題もなく、ホセルを途中から入れる流れも無駄がない。あとはボルハ・イグレシアスとジェラール・モレノが絡んでくる可能性があるくらいか。もう一人くらいワールドクラスがいるといいんだが。

CBコンビはビルドアップ要員とエアバトラーの組み合わせは今後も継続される予感。ビルドアップ要員と言っても縦パスをライン間へバンバン通すような仕事は求められておらず、プレスの耐性があってロドリへのレイオフを狙うIHに正しいタイミングでボールを入れられれば問題なく、セットプレーで仕事ができるラポルトで何ら問題はない。エアバトラーは2戦ともル・ノルマンがフル出場。ダビド・ガルシアが2戦目メンバー外になった理由がよくわからないが、ル・ノルマンは要求する仕事はできているということだろう。実際得点チャンスは2,3回あった。

先程も書いたがこのサッカーをするにあたってこのメンバーを招集したのか、このメンバーを招集したからこのサッカーだったのかは今後の検証箇所である。ただ、ここまではっきりと約束事を作って挑んだのが"なんかこのメンバーだったらこれがいいかなと思ったから"では夢がないし、代表チームにそんな暇あるんかという話になるのでチームの方向性に沿った選考になっていたのだと考える。過去4試合でデ・ラ・フエンテが選んでいたが今回選外だった選手で言うとヘスス・ナバス、フラン・ガルシア、セルヒオ・カナレス(メキシコ行った影響もありそう)あたりはニーズから外れた選手ではないかと考える。
一方でセサル・アスピリクエタ、パウ・トーレス、アレックス・バエナ、フェラン・トーレスはニーズにハマるので呼ばれた選手と見ている。前の2人は使われなかったが

前回「バルサとは全く違う何かを目指すロドリと愉快な仲間たち」と書いたが、今回の印象は

「ロドリを軸とした有機的ポジション移動サッカー」

くらいには言っていいんじゃないか。ロドリはライン間のガビに入れるボールがプレス強度を試している感満載で相棒を探している雰囲気があった。

10月の代表戦は3月に負けているスコットランド戦ともし2位争いになるならライバルになるノルウェー戦。まずは予選突破へ。次は10月。

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