仲間の想いを胸に、スポーツ大学の現役学生がVリーグに挑戦!

びわこ成蹊スポーツ大学
チーム・協会
 10月14日(土)に開幕するバレーボールVリーグ(V1リーグ)東京グレートベアーズに1人の現役大学生が加入した。東京グレートベアーズとして初の現役大学生選手となったのは、びわこ成蹊スポーツ大学(滋賀県大津市)の五頭寛大選手(リベロ)。高校時代は、東山高校で春高バレー優勝を経験。大学入学後は、リベロとしてチームを支えてきた。9月9日に開幕する秋季リーグ戦への出場を断念し、大学3年生でなぜプロ選手としてのキャリアをスタートさせたのか―五頭選手へその経緯とこれからの想いを取材した。

【©びわこ成蹊スポーツ大学】

チャンスを掴んだきっかけは「SNS」!?

 「最初のきっかけは、リベロ専用の選考会の開催という東京グレートベアーズのSNSだった」と五頭選手は話す。大学生らしい情報収集とも言えるが、偶然にもその記事と出会ったことから新たなステージへの歩みは始まった。すぐに応募したものの、選考前には「今の実力を確認するためで、まさか契約に至るとは思っていなかった」と自信がなかったという。びわこ成蹊スポーツ大学男子バレーボール部の竹川智樹監督やチームメイトは、「チャンスがあるなら掴んで来い」と送り出した。選考会直前も緊張や不安もあったが、選考会が始まると「できることをやるだけ」とプレーに集中した。高校や大学でも「やるときには全力」とバレーボールに打ち込んできたことが、体現できた。その結果、東京グレートベアーズにとって初の「現役大学生の加入」という快挙に結びついた。

プロへの挑戦に対して9割の楽しみと1割の不安

 日本のトップ選手や外国人と共に戦い、一緒にプレーすることは初めて。「トップレベルのスパイクを受けたことがないので、どこまで通用するのか試してみたい」と自信のある表情を見せる。また、「プロ選手として一人でも多くの方に応援してもらえるようにファンの方との関わりも大切にしたい」と笑顔で話す。一方で、「食生活」には不安を抱えている。大学でもスポーツ栄養学を学び意識していたが、まだまだ改善が必要のようだ。不安な面については、チームの先輩やトレーナーの方など多くの人から学ぼうとしている。
 「ポジティブな性格」と自負するように、新たな挑戦にも前向きだ。「不安は1割ぐらい。特に食生活だけかな」とおどけた表情から五頭選手らしさが溢れていた。

大学のチームメイトには感謝。「1部復帰」を仲間に託したい。

 9月9日に開幕する関西大学バレーボール秋季リーグ戦。びわこ成蹊スポーツ大学は2部リーグに所属し、「1部復帰」に向けたシーズンを戦う。五頭選手は、シーズン開幕前にチームを離れた。チームを離れることに対して、竹川監督やチームメイトは快く送り出した。五頭選手自身、「Vリーガーになる」という目標に向けて大学でも活動していたが、そのチャンスが目の前に来た時に、監督や仲間が五頭選手の背中を押した。「自分の都合を優先してくれたことに申し訳ない気持ちもあるが、本当に感謝しかない」と話し、チームメイトからの想いを胸にVリーグでの活躍を誓う。
 竹川監督は「これまでは寛大のリーダーシップに頼っていた部分もあった。今は、寛大が抜けた穴をどうやって埋められるか選手一人ひとりが考えるようになった。確実にチーム力は上がっている」と五頭選手が抜けても今シーズンでの1部復帰へ準備は順調だ。
 五頭選手の活躍だけでなく、びわこ成蹊スポーツ大学男子バレーボール部の挑戦も始まる。

【©びわこ成蹊スポーツ大学】

 五頭選手は、夢を後押ししてくれたチームメイトのために、びわこ成蹊スポーツ大学の学生たちは、夢を追いかけた仲間のためにバレーボールに打ち込む。彼らがこれからどのように成長し、結果を残してくれるのか。
「東京グレートベアーズでは最年少。フレッシュさを忘れずにチャレンジする」と五頭選手。プロ選手としてのキャリアをスタートを切る表情は明るい。わくわくする気持ちが溢れる笑顔でVリーガーとして活躍する日が楽しみだ。
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著者プロフィール

2003年に開学した我が国初で唯一の「スポーツ」を大学名に冠したパイオニアが、その役割を全うすべく、「スポーツに本気の大学」を目指し「新たな日本のスポーツ文化を創造する大学」として進化します。スポーツを「する」「みる」「ささえる」ことを、あらゆる方向から捉え、スポーツで人生を豊かに。そんなワクワクするようなスポーツの未来を創造していきます。

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