ゲームで広げるFOOTBALL TOGETHER - 川崎フロンターレが進める新たなホームタウン活動
eサッカーゲーム「eFootball™」の舞台で立場・年齢・障がいの有無などの垣根を越えて共闘するこのイベント。山根視来・佐々木旭ら3選手と、チームスタッフ・サポーターがプレイヤーとして参加し、抽選で当選した120名のサポーター(60名×2試合)が「青援」を送った。またひとつ川崎フロンターレらしい新しい景色が生まれた。
川崎フロンターレにとってのファン感
そもそも、シーズン途中にファン感謝デーを開催するクラブは極めて珍しい。今年は前日に昨年優勝の横浜F・マリノスと対戦し、翌週22日には首位・ヴィッセル神戸との一戦を控えていた。
なぜ、川崎フロンターレが、この時期にファン感を企画するのか。それは、
「スタジアムの一体感とファン・サポーターの熱量は、選手を突き動かす原動力になる。」
という信念があるからだ。夏が本格化する後半戦に向け、チームに関わるすべての人から選手たちに送るパワーの集合体を届ける。その舞台がファン感なのである。
ファン感の激アツLIVEで、車椅子から身を乗り出す羽飛 【©株式会社ePARA】
きっかけは、2月7日のイベント中、小林悠のひと言
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2月のイベントに参加した小林悠 【©株式会社ePARA】
選手・チームスタッフ・サポーターが1試合限定のチームメイトに
TEAM YUおよびTEAM MIKIの出場メンバー 【©株式会社ePARA】
試合レポート1:年齢や障がいの有無を越えてeサッカーに熱狂 -TEAM YU-
川崎市の福田紀彦市長や応援団の応援を受ける中、TEAM YUは少しずつ調子を取り戻し、足でコントローラーを操るたけちゃんを起点に攻勢に転じる。試合が動いたのは後半開始5分。一瞬の隙を逃さず小林悠がゴールを決めると(操作:羽飛)、直後にマルシーニョ(操作:羽飛)が立て続けにゴール。会場には歓喜のチャント「BASKET CASE」が響き渡った。終盤にはCKから小林悠(操作:戸田光洋コーチ)がヘッドによる追加点で3-0の快勝を収めた。
試合後には、川崎フロンターレおなじみのセレブレーション「バラバラ」。2ゴールのePARAユナイテッドの羽飛(つばさ)が声を張り、会場全体で喜びを分かち合った。
「もう、最高でした。ふだんはゲームをやらないですけど、こうしてみなさんとサッカーできて楽しかったですし、幸せな時間でした。逆にパワーをもらった気がしました。」
戸田・篠田両コーチは車椅子メンバーの間で声のかけあいでゲームを組み立てた。 【©株式会社ePARA】
「大家族のお父さん」と称された早坂勇希は、「いけいけいけいけ!」を連呼した。 【©株式会社ePARA】
2ゴールを決め、MVPに選ばれた羽飛は、人生初の「バラバラ」を叫んだ。 【©株式会社ePARA】
川崎市・福田紀彦市長の来場に、会場は沸いた。 【©株式会社ePARA】
試合レポート2:負けず嫌いが集まって勝利にこだわる -TEAM MIKI-
しかし、TEAM MIKIは諦めない。サポーターのコーヘイ&タクマの連携や、佐々木旭や敦也のビルドアップでペースを引き戻すと、中盤のパスカットから小林悠(操作:山根視来)が得点。山根視来は、試合さながらに「早く!早く!」と試合を進め、逆転への強い意志を出す。(注記:eFOOTBALL™ではゴール後は時計が止まるため、再開を早める必要はない)以降、波状攻撃を見せるTEAM MIKIは、混戦からの佐々木旭のシュートでゴールネットを揺らすも、まさかのオフサイド判定。終了直前には、決定的シーンでマルシーニョ(操作:寺田周平コーチ)のシュートが脇にそれると、山根視来は立ち上がって手を大きく振りかざして悔しがった。そして無情のタイムアップ。
山根視来が「それにしても、GKの飛び出し、どうしちゃったの?」と失点の話題を“天丼”すると、ePARAユナイテッドのキャプテン・とりちゃんはタジタジ。その微笑ましい様子に、会場は大きな笑いに包まれた。
「いろんな方とサッカーができて楽しかったです。本当のサッカーのように、みんなで考えていることを合わせないとうまくいかないという奥深さを感じました。」
佐々木旭選手のコメント
「すごく楽しかったですし、また機会があったらやりたいです。ピッチの中で一緒にできなくてもゲームの中でみんなと楽しくできるのはすごく良いと思います。」
キャプテン・山根視来を筆頭に、真剣な眼差しのTEAM MIKI 【©株式会社ePARA】
佐々木旭や寺田周平コーチも画面にくぎ付けでプレイ。 【©株式会社ePARA】
トークでも会場を沸かせる山根視来 【©株式会社ePARA】
記念撮影で全体が一つになった。 【©株式会社ePARA】
川崎フロンターレの選手やコーチが、川崎フロンターレを操作
川崎フロンターレのスターティングメンバー(「eFootball™️」内) 【©株式会社ePARA】
応援団やMCが一体になる、小さなスタジアム
スタジアムDJを視覚障がいの声優が務め、その情報保障を車椅子メンバーが行うなど、ダイバーシティの側面も豊かだった。そして当日の来場者は、川崎フロンターレ後援会入会済みで、事前募集で当選した60名のフロサポ。川崎フロンターレの文化を知り尽くす「同志」だ。ファン感の等々力陸上競技場・記者会見室は、こうして多様性に富んだ小さなスタジアムへと変身し、熱気に包まれた空間が生まれた。ゲームの世界で、川崎フロンターレを愛する人たちがひとつになった、新しい景色だった。
会場後方から、サポーターの“青援”が試合を盛り上げた。 【©株式会社ePARA】
MC陣は、誰よりも楽しそうに話す3人が全身を使って笑いの渦を生んでいた。 【©株式会社ePARA】
全盲の声優2人に、ePARAユナイテッドのアフロが目に見える情報を伝達。 【©株式会社ePARA】
事前申し込みに当選したサポーターが、プレイヤーの勇姿を応援。 【©株式会社ePARA】
FOOTBALL TOGETHERをゲームの世界から広げていく
「愛されて、勝つ」チームは、eスポーツの力も活用して、「FOOTBALL TOGETHER」の機会を増やし、地域やサポーターとの新たな関係づくりに挑む。その道のりはまだ始まったばかりだ。
(こぼれ話)早坂勇希は、大南拓磨とリハーサルに乱入
大南拓磨がリハーサルのみ特別参加 【©株式会社ePARA】
※"eFootball"、"eサッカー"、および"eFootballロゴ"は、株式会社コナミデジタルエンタテインメントの登録商標または商標です。本イベントにおいては株式会社コナミデジタルエンタテインメントの許諾を得て使用しています。
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