【大学野球】スポーツ大学が目指す秋季リーグ戦での初優勝!~トレーニングが少しずつ結果に!?~
京滋大学野球連盟に所属するびわこ成蹊スポーツ大学では、創部初のリーグ制覇に向け、大学が主導するプロジェクトが行われている。スポーツを専門とする大学ならではの取り組みである「神宮プロジェクト」。教員の様々な専門分野を活かしたバックアップを大学が主導して行っている。春季リーグ戦終了後から本格的なサポートが始まり、秋季リーグ戦の開幕まで約2週間となったチームの現状は―。
体力向上が少しずつパフォーマンスへ!?
春季リーグ戦終了後に行われたフィジカル面の測定。その結果は、「平均値で見れば高校生と変わらない」という評価だった。そのため、6月以降は、選手たちが習慣化できるようにウエイトトレーニングを継続している。同大学硬式野球部の江見亮輔トレーナーが選手に応じたトレーニングメニューを作成し、学内スタッフが個別でアドバイスを行うなど、選手一人ひとりに寄り添ったサポートを行っている。しかし、「積極的にウエイトトレーニングを行う選手ばかりではなく、出欠の管理から始まった」と2か月前を江見トレーナーは振り返る。チームとして、大学として取り組むことの意味についても話をすることで、選手自身が理解し、納得してトレーニングに取り組むようにコミュニケーションを欠かさなかった。その結果が夏のオープン戦で表れ始めている。
投球練習を行う新川朝耶投手 【©びわこ成蹊スポーツ大学】
8月のオープン戦では、8試合を5勝3敗と各地の強豪大学から勝利を重ねている。さらに、春季リーグ戦では、本塁打が少ない打線だったが、8試合で4本塁打とチーム全体でも長打が打てるようになってきている。山田秋親監督も「野手の打球スピードが速くなっている。ウエイトトレーニングの効果がバッティングに表れているのでは」と評価。さらに投手陣の球速も速くなっている。主戦投手として期待のかかる右腕の中井将太郎投手と新川朝耶投手は自己最速を記録。新川は自己最速149㎞/hまで伸ばし150㎞/hの大台まであと一歩に迫る。山田監督は「投手の球速はあくまで目安。今の野球では150㎞/hが出るから抑えられるものでもない。中井と新川には、チームを勝たせるための投球技術を磨いてほしい」とさらなるレベルアップに期待をかける。中井投手は「この夏のオープン戦では、ストレートで空振りが取れるようになったことで投球の幅を広げることができた。リーグ戦では、野手と一緒にチームに良い流れを持ってこられるような投球をしたい」と初優勝への想いが高まっている。
京滋大学野球連盟秋季リーグ戦は9月2日に開幕する。びわこ成蹊スポーツ大学の開幕節は、京都先端科学大学との一戦。選手たちにとって、これまで以上に成長を感じた夏。開幕まであと2週間。選手たちは、もっともっと成長して開幕戦を迎えてくれるだろう。さらに、春季リーグ戦の映像を中心に、各大学への対策に向けた準備も行っている。選手個々のパフォーマンス向上だけでなく、チームとしての成長を見せられるか秋季リーグ戦の開幕が待ち遠しい。開学20周年の節目の年での「リーグ戦初制覇」へ。びわこ成蹊スポーツ大学の勝負の秋がまもなく始まる。
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