神谷そら、自身初の逆転優勝を目指す

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【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】


NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 軽井沢72ゴルフ北コース(長野県)第2日

 これもライバル心が成せるわざか、同学年の櫻井心那、川﨑春花が全英女子オープンに出場している中、神谷そらが派手なゴルフで優勝戦線に躍り出てきた。

 「やっぱりメチャクチャ意識はしていますね。川﨑さんと櫻井さんは1年先に最終プロテストに合格して、川崎さんはメジャー(日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯)に優勝していますし、櫻井さんは(ステップアップツアー)賞金女王になるなど、常に先を行っているので、自分もという気持が強いです」。今年のフジサンケイレディスで神谷はツアー初優勝を飾ったが、その後に櫻井があっさりとツアー初優勝と2勝目を挙げただけに、負けたくないという気持が強まった。

 しかも、櫻井は全英女子オープン初挑戦ながらもしっかりと予選通過していることをこの日のスタート前に知り、十分過ぎるほどの気合が入った状態でティオフしたのは言うまでもない。2ホール目の11番・パー4でこの日最初のバーディーを奪うと、13番から3連続バーディー。16番・パー5では第2打をピン左手前1.5メートルにつけるスーパーショットでイーグル。インスタートだったにもかかわらず、神谷の名前がスコアボードを駆け上がっていく。それでも勢いは止まらない。後半のアウトコースでもバーディーを3つ奪って迎えた最終9番・パー5だ。現在、ドライビングディスタンス1位らしく豪快なティショットを放つと、またしても2オンに成功。ピンまで14メートルあったが、寄せるつもりで打ったパットがカップインしてこの日2つ目のイーグルを奪う。

 「2イーグルは多分ないんじゃないかなって思います」と本人もビックリの快進撃だ。結局、2イーグル、7バーディー、ノーボギーの61をマーク。過去3人がマークしていたトーナメントコースレコードの63を一気に更新して見せた。「ホールアウトしてからすごいスコアが出たんだなって感じていました」と、どこか他人事のように語っていたが、自分のゴルフに集中していた分、実感が湧かなったのかもしれない。

 2週前の楽天スーパーレディースでは19位タイで予選を通過しながらも、最終日を熱中症で棄権した神谷。その影響もあり、前週の北海道meijiカップでは予選落ちを喫した。それ以来、1日10時間睡眠で疲れが残らないように心がけているが、ようやく体調も戻ってきた。前日のラウンド終了後はパッティングのみの練習になったが、その甲斐あって33パットから25パットに大きくパット数も減少。勝負どころでしっかりと決めることができた。順位も74位タイから2位タイに浮上。同学年のライバルたちに追いつくチャンスを自ら引き寄せた神谷。フジサンケイレディスでは1打差をキープした逃げ切り優勝を演じたが、今回は自身初の逆転優勝を目指す。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

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