全国制覇へ、いざ出陣──。フロンターレU-18の挑戦

川崎フロンターレ
チーム・協会

【©KAWASAKI FRONTALE】

7月23日(日)から高校生年代のクラブチーム日本一を決める「第47回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会」が群馬県内で開催される。本大会は全国各地の予選を勝ち抜いた32チームが出場し、フロンターレは関東大会を勝ち抜いて3年連続18回目の出場。もちろん目指すのは全国制覇。その頂への挑戦が始まる。

強い思いで勝ち取った全国大会の切符

関東大会ノックアウトステージ2回戦千葉U-18戦。FWで積極的に仕掛ける香取武 【© KAWASAKI FRONTALE】

全国への切符をつかんだのは関東大会ノックアウトステージ2回戦千葉U-18戦。勝てば出場権を得られるということもあり、立ち上がりからお互いの意地と意地がぶつかり合う白熱したゲームとなった。それでも一歩も引くことなく、真っ向勝負で相手を上回って10番のMF尾川丈と9番のFW岡崎寅太郎のゴールで勝利して全国大会の扉を開けた。

「全国大会での優勝を目指していますが、関東予選は甘いものではありません。そのなかで出場権を得られたことでホッとしています」(長橋康弘監督)

「目標を達成するためのスタートラインに立つことができました」(岡崎)

試合後、指揮官とチームのエースストライカーが語るように目指す場所は日本一の頂き。全国大会に出場することは決して簡単なことではないが、その意志の強さが出場権を手繰り寄せたのだろう。

あの悔しさを胸に

プレミアリーグEAST開幕戦 前橋育英高校戦で2ゴールの活躍を見せたFW岡崎寅太郎(中央)の咆哮 【© KAWASAKI FRONTALE】

この大会に対して選手たちは強い思いを持って挑む理由の一つが昨年大会で苦杯をなめた苦い記憶あるから。現在トップチームで奮闘している大関友翔、松長根悠仁、高井幸大らを擁したチームはグループステージを無敗で突破したが、ラウンド16の東京Vユースとの一戦は圧倒的な攻撃で押し込んでいったが得点を奪えず。スコアレスのまま迎えたPK戦の末、敗退を喫した。あの光景は今でも忘れる者はいない。

「本当に悔しい思いをしましたし、去年のクラブユース選手権が終わってリーグ戦再開したときの試合で負けて自信をなくしてしまった経験があります。また、去年は無失点で敗退した悔しさを忘れている選手たちは誰一人としていません。やっぱりフロンターレは得点を取っていくサッカー。今年は、選手たちがそのことをより意識してやってくれているので、昨年より上を目指して、なんとか彼らの目標を達成させてあげたいです」(長橋康弘監督)

誰が出ても体現できる“フロンターレらしさ“

プレミアリーグEAST第9節 横浜FMユース戦でゴールを決めたMF尾川丈(左)とムードメーカーのMF齊名優太(右) 【© KAWASAKI FRONTALE】

その悔しさだけではないが、様々な経験を糧にトレーニングを重ねて成長を遂げた選手も数多くいる。また、本大会は猛暑日が続く夏のなか、グループステージから決勝戦まで11日間で7試合戦う想像を絶する過密日程になるため、チーム全体の総力が試される大会とも言えるだろう。ただ、フロンターレU-18はユース年代最高峰のプレミアリーグに多くの選手を起用してきたことで一人ひとりのレベルアップを図ってきた。それにより紅白戦の強度も上がり、AチームとBチームのスタメン争いも激化。質のいいトレーニングにつながっている。そんな準備を続けてきたチームだからこそ、過酷な日程だろうとも誰が出ても”フロンターレらしさ”を体現して勝利をつかんでくれるはずだ。

「選手たちはだいぶ前からクラブユース選手権を意識してきたと思います。今年はいい競争が生まれたなかでレベルアップを図ることができていますし、誰が出ても間違いなく行けるという自信をもっています。現にプレミアリーグでも急遽代わった選手が一番いい働きをしてくれた試合もありました。チーム全員、いつチャンスが来てもいいように準備してくれていると思います。そのなかで選手たちはリーグ戦で試合を重ねるごとに成長をしています。フロンターレらしいサッカーで内容と結果にこだわりながら、目標である日本一をフロンターレのサッカーで勝ち取りたいと思っています」(長橋康弘)

勝利後恒例のグータッチ。全国大会の舞台で何度も見たい光景だ 【© KAWASAKI FRONTALE】

試合開始時間は8時45分と朝のキックオフ。それでも熱い魂を持って駆け付けてくれるフロンターレサポーターたちが全力で戦う選手たちを現地で後押ししてくれるだろう。また、現地に行けない方も大会公式サイトよりライブ配信が予定されているため、画面越しに応援をすることもできる。そんな熱い応援が一人ひとりの力となり、最高のパフォーマンスを披露してくれるはずだ。

さぁ、戦いの舞台“群馬へ──”。フロンターレU-18が全国大会で暴れ回る。

(文:高澤真輝)

■グループステージ日程
Hグループ第1節
7月23日(日)8:45KO
vs神戸U-18@Gスポーツ富士見総合グランド

Hグループ第2節
7月24日(月)8:45KO
vs甲府U-18@コーエィ前橋フットボールセンターD

Hグループ第3節
7月26日(水)8:45KO
vs長崎U-18@ロード宮城総合運動場 陸上競技場

■ノックアウトステージ日程
ラウンド16
7月27日(木)8:45KO

準々決勝
7月29日(土)8:45KO

準決勝
7月31日(月)16:00or18:30KO
@味の素フィールド西が丘

決勝
8月2日(水)18:00KO
@味の素フィールド西が丘
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著者プロフィール

神奈川県川崎市をホームタウンとし、1997年にJリーグ加盟を目指してプロ化。J1での年間2位3回、カップ戦での準優勝5回など、あと一歩のところでタイトルを逃し続けてきたことから「シルバーコレクター」と呼ばれることもあったが、クラブ創設21年目となる2017年に明治安田生命J1リーグ初優勝を果たすと、2023年までに7つのタイトルを獲得。ピッチ外でのホームタウン活動にも力を入れており、Jリーグ観戦者調査では10年連続(2010-2019)で地域貢献度No.1の評価を受けている。

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