[FIFA女子ワールドカップ企画]なでしこジャパンOGインタビュー~宮間あやさん
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○オンライン取材日:2023年6月21日
――宮間さんは2003年にご自身初のFIFA女子ワールドカップに出場されました。メンバーに選ばれたときの心境を教えてください。
宮間 その時にどう思ったかはあまり覚えていなくて、女子ワールドカップに行けることへの興奮の気持ちが強かった気がします。
――2003年から2007年、2011年、2015年と女子ワールドカップに出場しましたが、回を重ねるにつれての心境の変化はありましたか。
宮間 そうですね。チームの中での役割や立ち位置も大会ごとに変わっていきましたし、思うところは各大会で全く違うものがあったと思います。
――なでしこジャパンが優勝した2011年大会は、特別な準備などをして臨んだのでしょうか。
宮間 日本にとって非常に大変な年でしたし、私たちがサッカーをすることが正解かどうかも分からないなかで戦うことになり、「そうだとしたら、自分たちができることって何だろう?」と考えながら臨んだ部分は、他の大会とは大きく違っていたと思います。
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宮間 日本を勇気づけたいというおこがましい気持ちではなく、目の前にあるものに対して全力で取り組む、それが日本を背負ってやることであれば、なおさら誰かのためというより、自分たちのために勝つしかないという気持ちでした。この大会に関してだけ言えば、勝つことでしか皆さんに恩返しはできないという気持ちだったと思います。
――結果的に日本に初優勝をもたらしましたが、大会を最後まで勝ち抜くことができた要因を教えてください。
宮間 結果が出るかどうかには運も必要ですが、一番はピッチに立つ選手たちがお互いを信頼し合い、自分たちが納得できる試合をできるかどうか。それがすべてだと思います。今回のチームも、試合はもちろん、準備の段階から一生懸命頑張ってほしいです。試合経験の少ない選手もいるようですが、選手同士の努力次第、関わり方次第で今までになかったような連係が出るなど化学反応も期待できるので、その意味でもわくわくしながら応援したいと思っています。
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宮間 できます。メンバーが決まってからじゃないと、チーム全体が同じ方向を向いて「ここから行くぞ」という気持ちにはならないと思います。高い目標を掲げるのであれば、ここから開幕までの3週間近くと、グループステージの期間もチームを成熟させていけるチャンスだと思います。
――今回、選ばれたメンバーの中で、宮間さんが期待している選手を教えてください。
宮間 若くて才能豊かな選手にスポットライトが当たることが多いなか、いろいろなものを背負ってこの大会に臨む熊谷紗希選手に頑張ってほしいです。チームの中心、大黒柱としての熊谷紗希もそうなんですけど、自分の大切な仲間である熊谷紗希に輝いてほしいと思っています。今回は熊谷選手に近い年齢の選手があまり多くはメンバー入りしなかったのですが、彼女が彼女らしくいられることが確実にチームの力になると思うので、精いっぱい、彼女らしさを存分に出してほしいです。みんなと一緒にいい大会にしてほしいですね。
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宮間 対人プレーが強いですし、経験を重ねるごとにカバーリングの能力も高くなっています。正確なロングフィードも持っているので、そこも注目して見てほしいですね。
――今大会はオーストラリアとニュージーランドによる初の2カ国共催、南半球なので冬の開催となります。どのような大会になると予想していますか。
宮間 どの国にとってもフラットというか、どこがチャンスをものにする分からない状態だと思うので、日本はもちろん、すべての出場国にチャンスがあると思っています。冬の気候なので筋肉系のけがは気になりますが、誰もけがをすることなく、いい大会になればいいなと思っています。
――WEリーグ開幕後、初めて迎える女子ワールドカップになります。再び女子サッカーに注目を集めるためにも重要な大会になると思います。
宮間 結果を出さなければ見ていただけないのは当然なのですが、それをどれだけの選手が意識しているかどうかで違いが出ると思います。熊谷選手を始め、今までなでしこジャパンで活躍してきた選手たちがそれを意識しているかどうかで全く違うと思いますし、周囲の見る目は一切コントロールできるものではないので、本人たちがいかに充実した大会にできるかどうかが一番重要なことだと思います。
――改めて、なでしこジャパンに期待することを教えてください。
宮間 期待もそうですが、どちらというと応援したいというか、いい大会になるようにみんな頑張ってほしいという気持ちしかないですね。彼女たちが望む結果を手にしてほしいと願っています。
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