現役WEリーグ選手が語る、なでしこの素顔~第2回・岩清水梓選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)

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【©Walnix、©JFA】

FIFA 女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド 2023の開幕が7月に迫っています。より選手を知ってもらうため、現役WEリーグ選手に、なでしこジャパン(日本女子代表)のチームメートを語ってもらう企画を実施しました。第2回は、2011年のFIFA女子ワールドカップ優勝メンバーであり、日テレ・東京ヴェルディベレーザの岩清水梓選手に、植木理子選手、小林里歌子選手、藤野あおば選手、清水梨紗選手の4選手について語っていただきました。

○オンライン取材日:2023年5月12日

――日テレ・ヴェルディベレーザから直近の欧州遠征に参加した選手についてうかがいます。まずは植木理子選手について、どういう特徴を持った選手でしょうか。

岩清水 運動量が豊富で、前線からのプレッシングで守備に貢献してくれますし、体を張ったボールキープもしてくれます。チームを勝たせたいという気持ちが強く、ゴールを挙げて勝利に導いてくれますし、ストロングポイントとしてはヘディングがすごく上手で、クロスボールに対しての迫力あるヘディングシュートが魅力です。私はトレーニングで理子をマークすることもありますが、嫌な選手だな、といつも実感しています。

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――オフ・ザ・ピッチの植木選手はいかがでしょうか。

岩清水 今は選手会関係の仕事もいろいろやってくれていて、すごく気が利きます。そして女子サッカーの“あるある”に当てはまらない選手でもあります。女子サッカー選手は、大半がお兄ちゃんの影響でサッカーを始めるので、第一子ってほとんどいないんですよ。だけど理子は珍しい第一子。ちなみに私も第一子なので、すごく話が合います(笑)。プライベートでも一緒に遊びますし、私の息子にとっては「ベレーザ=理子ちゃん」らしく、親子ともども仲良くしています。

――次は小林里歌子選手について、プレーヤーとしての特徴を教えてください。

岩清水 基本的にFWの選手って自分でアクションを起こし、相対するDFがリアクションするんですけど、里歌子はDFのアクションに連動しながら動く、リアクションタイプのFWというイメージです。本人にも「こっちの動きめっちゃ見るよね」と言ったことがあります。これまでに何人ものFWと対峙してきましたが、そうやって相手のことを観察してくるFWってあまりいないんですよ。

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――そうやってDFを観察すると、FWとしてはどのようなプレーが可能になるのでしょうか。

岩清水 相手の動きを見ながらボールを扱うのでトラップだけでかわすことができますし、ボールを止めて考えるような時間がなく、スムーズに動いているように感じます。里歌子は動きが素早いのでなおさらそう感じます。

――オフ・ザ・ピッチの小林選手はいかがでしょうか。

岩清水 笑いのツボが浅くて、よく笑う子です。知らない方としゃべるときはおとなしいのですが、仲のいいカツオ(村松智子選手)とかと一緒にいるときは、いつもゲラゲラ笑っています。

――続いて、藤野あおば選手のお話を聞かせてください。

岩清水 あおばはすごいですよ。その若さでそんなにうまい? みたいな。高卒2年目であれだけできていたのはすごいです。これから先どうなるのか楽しみです。ベレーザでもみんなが頼りにしていますし、最近はなでしこジャパンに行っていろんな経験をして帰ってきて、ベレーザですごく頑張って、という姿をよく見るんです。世界を見据えながら成長していってほしいですね。

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――プレーヤーとして、具体的にどんな部分が特徴的でしょうか。

岩清水 トップスピードの中でも技術がブレないですね。DFをかわしてシュートという動きがスピーディーかつ正確で、シュートもインパクトが強くて、その振りでその威力? というぐらいのスピードが出ます。WEリーグでコンスタントにゴールを決めていることも彼女の中で自信になっていると思いますけど、まだまだ満足しないという向上心も感じます。女子ワールドカップに出場したら、いろいろな経験ができると思います。

――オフ・ザ・ピッチの藤野選手はいかがでしょうか。

岩清水 年齢が離れすぎていて、あまり話す機会がないんですよね。私が近づいていっても怖がられるだけで(苦笑)。あと、SNSを見てくれれば分かると思うんですけど、声がめちゃくちゃ可愛いじゃないですか。プレーと声のギャップが魅力です。

――昨年8月までベレーザのチームメートだった清水梨紗選手(ウェストハム・ユナイテッド/イングランド)についても聞かせてください。どんなプレーヤーでしょうか。

岩清水 移籍するまでベレーザでキャプテンとしてチームを引っ張ってくれましたし、多くは語りませんけどプレーで見せてくれました。走力が梨紗の良さで、攻撃にも守備にも顔を出してくれる。それだけ走れることが彼女の強さだと思いますし、海外に行って球際が鍛えられて、今はパワーもついていると思います。体重は軽いかもしれないけど、それを補うような走力とうまさがありますね。3バックの一角に入るときもありますが、そのときは彼女からいいパスが出ます。ワイドで運動量を発揮する良さもありますが、ビルドアップもできるので、理解力が高いんでしょうね。

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――普段の清水選手はどんな感じでしょうか。

岩清水 普段は、ただの“細身の女子”ですね。本当にサッカーやっているの? という体型ですけど、ピッチでは負けない。ギャップが大きいですよね。

――女子ワールドカップについてもうかがいます。なでしこジャパンに期待することを聞かせてください。

岩清水 もちろんメダルを獲得するような結果を期待したいですね。私たちの時代とはサッカーが進化しているので簡単なことではないですが、いろいろな経験をした選手たちが代表に名を連ねていると思うので、お互いの良さを出し合えるようなサッカーをしてほしいと思います。それぞれが持ち味を発揮できるよう、たくさんコミュニケーションを取ってほしいですね。

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著者プロフィール

日本サッカー協会(JFA)は、日本サッカー界を統括し代表する団体として、サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、人々の心身の発達と社会の発展に貢献することを目的に活動しています。 JFA公式Webサイトでは、日本代表からグラスルーツまで幅広いサッカーの現場の話題をお届けします。

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