リーグワン ディビジョン1―2 入替戦 第2戦

NECグリーンロケッツ東葛
チーム・協会
リーグワン ディビジョン1―2 入替戦 第2戦
NECグリーンロケッツ東葛 12 ― 13 三重ホンダヒート
前半0 ― 10(1T1G1PG)
後半(2T1G) 12 ― 3 (1PG)

【NEC GREEN ROCKETS TOKATSU】

小雨交じりの曇天のなか、グリーンロケッツ東葛は、今季最終戦となる、ホンダヒートとの入替戦第2戦を迎えた。
来季もディビジョン1で戦うための条件は、6点差以上をつけての勝利――同時に、求められる結果も、それだけだ。
前週の29対34という悔しい敗戦から、メンバー変更は、左WTBに4月9日の第14節以来4試合ぶり登場の杉本悠馬が、尾又寛汰に代わって入ったのみ。前週に4トライをたたみかけた勢いをそのままぶつけるべく、試合前のコイントスに勝ったグリーンロケッツ東葛はキックオフを選んだ。
キャプテンのレメキ ロマノラヴァが蹴り込んだキックオフは、ヒート陣22メートルラインと左のタッチラインが交差する辺りの絶好の位置。そのままヒートの選手を押し出して最高の位置でマイボールのラインアウトを得た。
しかし、そこからフェイズを重ねて攻めたものの、右に大きくボールを動かしたところでノット・リリース・ザ・ボールの反則をとられてチャンスを逸する。
そこからは一進一退の攻防となったが、13分にスクラムでの反則からヒートにPGを決められて3点を先制される。
早くスコアして主導権を握りたいグリーンロケッツ東葛は、16分にスクラムからボールを動かし、CTBマリティノ・ネマニが抜け出してWTB後藤輝也にパス。後藤が一気にゴールラインに迫り、タックルを受けながらインゴールに飛び込んだ――が、タックルが成立していたとしてノット・リリース・ザ・ボールの反則をとられてトライは認められなかった。
22分には、ゴール前のラインアウトからモールを組んでトライを狙いに行ったが、モールを組む際にオブストラクションの反則をとられてチャンスを活かせない。
逆に28分には、防御のギャップをつかれて突破を許してヒートにトライを奪われ(コンバージョン成功)、0対10とリードを広げられた。
30分過ぎからは、またもやヒートにゴール前に攻め込まれたが、ここは粘り強い防御でしのいでペナルティを獲得。追加点を許さなかった。
そして、38分にはスクラムで反則を誘ってチャンスをつかみ、ヒート陣で反撃。40分過ぎには、ペナルティをレメキが自ら仕掛けてトライを狙ったが、ここもトライを獲り切れず、0対10で前半が終了した。

【NEC GREEN ROCKETS TOKATSU】

後半、ディビジョン1残留にあと16点必要なグリーンロケッツ東葛は、立ち上がりから攻め込み、47分にはレメキの突破からFLカヴァイア・タギヴェタウアがトライを挙げて反撃開始。SO金井大雪のコンバージョンは外れたが、あと11点まで刻んだ。
しかし、その後は、チャンスをつかみながら焦りからか細かいミスを連発。60分過ぎには自陣でペナルティを犯して63分にヒートにPGを決められ、5対13と、残留までに14点が必要となった。
刻々と時間が少なくなるなか、65分にヒートSOケイレブ ・トラスクが故意のノックオンでイエローカードを受けて14人に。
そして、70分にグリーンロケッツ東葛は、ラインアウトからモールを押し込んでゴール前へ攻め込み、ラックから連続攻撃。最後はレメキがSHニック・フィップスからボールを受けてトライに仕上げ、自らコンバージョンも決めて12対13と1点差に。
これで、トライ+コンバージョンで残留の条件を満たすところまで迫った。
そこからのラスト10分は、認められた声出し応援が最大限に力を発揮。
クルーの「GO! ROCKETS GO!」の大声援と手拍子に後押しされて懸命のアタックが続いた。
75分には攻め込んだところでヒートにボールを奪われたが、77分には途中出場のPR瀧澤直が魂のジャッカル! ヒートのペナルティを誘って、アタックチャンスを作る。その後のアタックでミスが出て一度はヒートのスクラムとなったが、ここでフリーキックを得る。そして、80分を告げるホーンが鳴り響くなか、最後のスクラムが組まれた。
懸命のアタックを仕掛けるグリーンロケッツ東葛に、81分過ぎにヒートがオフサイド。これをタッチに蹴り出してラインアウトからのアタックに残留への思いを込めた。
しかし――最後のラインアウトのボールはヒートにカットされてこぼれて万事休す!
12対13のまま試合が終わり、グリーンロケッツ東葛のディビジョン2降格が決定した。
試合後には、キャプテンのレメキが「クルーのみなさん、ホントにすいませんでした! 力が足りなかった」と涙ながらに挨拶。
スタンドのクルーからは温かい拍手と、「GO! ROCKETS GO!」シュプレヒコールがいつまでも響いていた。

(取材・文:永田洋光)

【NEC GREEN ROCKETS TOKATSU】

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著者プロフィール

NTTジャパンラグビーリーグワンに加盟するラグビーフットボールチーム。 日本選手権優勝3回、マイクロソフトカップ優勝1回の実績がある。2021年にリブランディングを行い、千葉県東葛エリアをホストタウン(千葉県我孫子市、柏市、松戸市、流山市、野田市、鎌ケ谷市、白井市、印西市)とし、チーム名を「NECグリーンロケッツ東葛」に改称。柏の葉公園総合競技場で開催されるリーグワンの試合をホストゲームと位置付けて運営している。「WIN THE RACE」をスローガンとし、日本一を目指す。

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