GR東葛、ホストゲーム最終戦でスピアーズに完敗
GR東葛、個々に健闘は見せるも、ホストゲーム最終戦でスピアーズに完敗!
【NEC GREEN ROCKETS TOKATSU】
前半(2T1G) 12 ― 31 (4T4G1PG)
後半(1T) 5 ― 28 (4T4G)
悪天候を予感させる雲が浮かぶなか、NECグリーンロケッツ東葛のホストスタジアム柏の葉公園総合競技場でのラストゲームは、クボタスピアーズ船橋・東京ベイのキックオフで始まった。
立ち上がりのキックの蹴り合いから、グリーンロケッツ東葛はFLアセリ・マシヴォウが勢いよく前に出た。が、サポートが遅れてペナルティを取られる。それでも、スピアーズの最初のアタックで、松尾健・権丈太郎両コーチが強調した「最初の3フェイズ」をしっかりと守り、ゴール前とはいえマイボールのラインアウトにしてピンチを脱出。さらに続くラインアウトではモールを上手く押し込んだが、そのなかでスピアーズに腕力でボールをもぎ取られて一転してピンチに。
そして、スピアーズにPGで先制された。
さらにリスタートからの攻防でも反則を重ね、12分にはLOルーク・ポーターが反則の繰り返しでシンビンに。1人少なくなったグリーンロケッツ東葛は、スピアーズのモールに耐えられず、13分にトライを許した。
意地を見せたのは、続くリスタートだ。
WTB尾又寛汰がキックオフのボールを追走。相手陣深くでタックルを決めて、好位置でマイボールのラインアウトを得る。
ここはスローイングミスでスピアーズにボールを奪われたが、その後の攻防でペナルティを得ると、19分にSO前田土芽がPGを狙う。
このキックはポストを外れてドロップアウトとなったが、スピアーズのドロップキックが弾むところでCTBマリティノ・ネマニがボールを好捕。そのまま相手とすれ違って抜け出し、20分にトライに仕上げた。
しかし、こうしたいい流れを長く継続できないのが今季のグリーンロケッツ東葛の課題。
24分にはモールから、29分にはラインアウトでのスローイングミスを奪われて、連続トライを追加された。
そんなムードを変えたのが、32分のFLカヴァイア・タギヴェタウアの激走だった。
スピアーズのカウンターアタックでのパスミスを拾うとハーフウェイライン付近から走り出し、そのまま50メートル近くを走り切った。
このコンバージョンをキャプテンのFBレメキ ロマノラヴァが決めて、12対24と追い上げる。
直後から大粒の雨が降り出し、そのなかでグリーンロケッツ東葛はスピアーズにトライを追加され、12対31でハーフタイムを迎えることになった。
カヴァイア・タギヴェタウア 【NEC GREEN ROCKETS TOKATSU】
明るくなった空と小降りになった雨のなか、グリーンロケッツ東葛がキックオフを蹴り込んだ。
しかし、立ち上がりから細かいミスやペナルティで相手陣に攻め込めず、自陣での長い防御を強いられる。
それでも、局面局面では、好タックルや面を崩さない防御を見せて踏ん張りを見せたが、ゴール前に攻め込まれてのラインアウトから連続してトライを奪われて12対45と大きく差を広げられる。
63分にようやくラインアウトから右に展開し、レメキが飛び出した相手防御の背後にきれいなパスを通してクルーの張り扇が大きく鳴り響く。そして、最後はWTB後藤輝也が一気に加速。今季初トライを挙げて17対45に追い上げた。
68分にも、自陣ゴール前からCTBクリスチャン・ラウイが強引に相手と勝負。見事に抜け出して尾又とパスを交換。一気にハーフウェイラインを越えてスタジアムを盛り上げたが、前に出たところでノックオンが起こってトライを追加できない。
結局、グリーンロケッツ東葛は、局面での“善戦”を試合全体に広げることができず、終盤にも2連続トライを奪われて、17対52で今季のホストゲーム最終戦を終えた。
(取材・文:永田洋光)
マリティノ・ネマニ 【NEC GREEN ROCKETS TOKATSU】
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