【ハンググライディングシリーズ初戦】大陽初優勝!安定した実力を見せる

【©2023JHF】

2023年class1-ハンググライディングシリーズ初戦となる「西富士ジャパンクラシック2023」が静岡県富士宮市にて1月7日から3日間行われた。
46名もの選手が距離とタイムを競い合うため集結し、天候にも恵まれ全日程競技が成立した。

優勝したのはハンググライディングシリーズ初優勝となる大陽だ。全日程安定した上位の成績を納め見事優勝を成し遂げた。また他に今回の大会で特筆すべきは、若手選手の児玉が経験の差が実力に出やすいこのスポーツにおいて総合10位の成績を納めた。

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動力を持たないハンググライダーは、太陽の熱が地面を暖めることで生み出される上昇風や地形によって発生する上昇風を利用して空高く上昇することが出来、時には100kmや200kmという遥か彼方の遠くまで飛んで行く事も出来る。
大会ではその日の気象条件に合わせて決められた複数のターンポイントを順番に空中で通過(以下「タスク」という)し、誰が一番最初にゴールまで辿り着くかを競う。ハンググライダーの操縦技術はもちろんの事、風を読み気象の変化に気が付く洞察力、上昇風を予想し戦略を組み立てる頭脳などが物を言い、性別、年齢に関係なく同じ土俵で互角に戦えることが魅力の一つだ。

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初日は45.3kmのタスクが組まれた。
離陸して最初の上昇風を上手く上げることできるかどうかが鬼門となり、早々にリタイアしてしまう選手が多数続出。しかし、その最初の上昇風に上手く合わせて上げることが出来た選手は大多数がゴールをした。特に優勝した大陽と上位の実力者である鈴木が風を読み上昇風を上手く利用して先頭を走り、1時間を切る速さでゴールした。
またこの日は1度高く上昇出来たら気象条件は非常に良く、1度リタイアした選手の中からも再度離陸した選手からが何名かゴールした。結果的に最初の上昇風を上手く利用できたかどうかの極端な結果となった。

2日目は今大会で1番気象条件が良いと予想され77.3kmタスクが組まれた。今回のタスクでは富士山の近くや富士五湖の一つである本栖湖の近くなどを飛んで行く難易度高めのタスクとなった。
レース中盤では何名もの選手が低くなる展開もあったが16名がゴールまで辿り着いた。その中でも田中が2位と約10分の差をつけ1時間54分という早さでぶっち切りのゴールを見せた。

レース途中に見える富士五湖の一つ本栖湖 【©2023JHF】

最終日は44.3kmタスクが組まれた。
気象条件が厳しく上昇風を利用してもあまり高くまで上がらない気象条件となった。しかもレース後半は更に渋くなりゴール直前でリタイアしてしまう選手が出る展開となったが、20代で唯一ゴールした児玉を含め9名もの選手ゴールまで辿り着いた。

今大会では一段レベルを下げたスポーツクラスも並行で開催され、斉藤が2日目で1度リタイアしてしまうも、再度離陸しスポーツクラスで唯一ゴールまで辿り着いた素晴らしいフライトを見せた。
また最終日では気象条件が厳しい中、中西は他の選手がリタイアしてしまう中、唯一上手く上昇風を上手く利用しタスクを半分以上こなしてみせた。

【オープンクラス】
総合成績
優勝 大陽智仁
2 位 田中元気
3 位 鈴木博司
4 位 砂間隆司
5 位 内藤崇裕
6 位 鈴木由路

女子
優勝 野尻知里
2 位 鈴木あき子
3 位 櫻井さやか

学生
優勝 児玉智雅
2 位 松永大輝
3 位 氏家魁斗

【スポーツクラス】
優勝 齋藤達也
2 位 中西凛太郎
3 位 神谷明英

総合成績 前列左から田中選手、大陽選手、鈴木 (博) 選手 後列左から鈴木 (由) 選手、砂間選手、内藤選手 【©2023JHF】

女性部門 左から鈴木 (あ) 選手、野尻選手、櫻井選手 【©2023JHF】

学生部門 左から氏家 (魁) 選手、児玉選手、松永選手 【©2023JHF】

スポーツクラス 左から中西選手、齋藤選手、神谷選手 【©2023JHF】

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著者プロフィール

公益社団法人日本ハング・パラグライディング連盟は日本国内のハンググライダー及びパラグライダーに関するスポーツの統括代表機関として、ハンググライディング及びパラグライディングによる航空スポーツの発展と普及のための公益目的事業を行っています。

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