「白井英治は最高の弟子…」師匠・今村豊さんの胸中にあるもの

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【(C)BOATRACE (師匠・今村豊さんと白井英治)】

第37回グランプリ(大村)は白井英治の優勝で幕をおろした。
コンマ09のスタートを決めインから逃げた勝利だった。
「あれが自分の限界…」という言葉に、浜名湖メモリアル優勝戦(8月28日)のフライングが透けてみえる。
いくら勝ちたかったとはいえ、勝負から除外されては元も子もない。持ち味のひとつである鋭発スタートでファンを魅了してきたプロセスを失いかねないほどのショックだった。

【(C)BOATRACE (桐生で謝罪した際の白井英治)】

その5日後の9月2日、桐生周年記念の勝者インタビューでこう切り出している。

「まずはじめに、前回のメモリアルSGでフライングを切ってしまい、ボートレース業界に携わるすべての関係者の皆さまに謝罪をしたいと思います。自分が未熟なゆえにご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ありませんでした」。

この「すべての関係者…」の中心にファンがいるのはいうまでもない。

インタビューの最後には、「前回のフライングで支えてくれているファンの皆さまを悲しませ多大なる失望をさせてしまいました。ただ、これでグランプリを取るという目標をあきらめきれないので、またイチから心技体を磨いてSGの舞台に戻ってきたいと思います。これからもよろしくお願いします」と結んでいる。
困難や苦しいことから逃げない意志を感じさせるに十分な発言だった。

このインタビューを見たベテランアナウンサーが「勇気・誠実・全力・不屈・友情・感涙・過去・現在・未来・憧れ…、たくさんのことをファンに伝えてくれてありがとう」と言葉をおくると、心からの謝意を表した白井英治。それは、まさしくサムライの姿に他ならないものであった。

【(C)BOATRACE】

上の写真は優勝戦レース中の大村だが、この時スタンドは「白井コール」で揺れていた。
場内で展開されていたグッズ販売コーナーによれば、初日から圧倒的人気を博していたのが、白井英治の名前入りタオルやキーホルダーだったという。

人の心を打つ何かがあるのだ。

優勝者表彰にサプライズで登壇した師匠・今村豊さんが「白井英治は最高の弟子です」と語り、涙した背景の一端である。
だからこそ、グランプリタイトルの価値は大きく重い。
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