新しいBリーグの楽しみ方は実況・解説の発言に注目しながら中継観戦【B MY HERO!】
【B.LEAGUE】
呼ぶ際に「きん」を何回繰り返せばいいか迷うらしく、「どうお呼びすれば良いですか?」と聞かれがちです(呼びやすければ何回でも良いのですが、1〜2回がちょうど良いかもしれません)。
「どちら様ですか?」と思われる方がほとんどでしょうから簡単に自己紹介を、といきたいところなのですが、自身を短い言葉で表すのはどうも難しいもので……。
バスケの会場に行って観戦したり、観客席からカメラで選手の写真を撮ったり、そうかと思えば、Bリーグの各クラブに関することを独自の観点でまとめてみたり。
何かに特化している訳ではありませんが、とにかく「Bリーグやバスケを色んな側面から面白がってみよう」というスタンスで、自由にやっております。
ちなみに、チームとして特に応援しているのはサンロッカーズ渋谷。Bリーグが始まった2016-17シーズンの途中から応援するようになり、今に至っています(いわゆる箱推しですが、イチ推しをあげるとしたらマスコットのサンディーです)。
そこで「広島テレビの森拓磨アナウンサー」に注目!
広島のアイザイア・マーフィーは「ミスターゼログラビティ」に納得 【(C)B.LEAGUE】
どういう訳か、以前からバスケの中継を観る度に実況がプレーをどんな言葉で伝えるかが気になるくせがあり、個性が強いなと思った人のことはそのフレーズをまとめてみることもありました。
大型移籍が多くあり注目チームも増えた2021-22シーズンになってからは、本格的に実況や解説の言葉にも意識に向けながら、色んなチームの試合を観るように。
改めて実況や解説の言葉を丁寧に聞いてみると、好んで使う言い回しや表現、語尾や相づちの打ち方など、アナウンサーそれぞれで違い、新鮮に感じるポイントがたくさん。
そんな中、2021年10月2日に行われた広島ドラゴンフライズvsレバンガ北海道の試合を観ていたら、実況のアナウンサーがたびたびあるフレーズを口にしていて、耳に残りました。
「運命が導いた開幕戦」
ドラゴンフライズはクラブ創設時から佐古賢一さんがヘッドコーチとして指揮をとっていましたが、2016-17シーズンをもって退団。その後は日本代表でアシスタントコーチを務め、2021-22シーズンにレバンガのヘッドコーチに就任。
すなわち佐古さんにとって、レバンガのヘッドコーチに就任してシーズン開幕戦でいきなり古巣への凱旋を果たした試合。「運命が導いた開幕戦」とは、その事実にドラマティックさを帯びさせたものでした。
その試合で実況のアナウンサーは、選手につけたキャッチフレーズも交えつつ起きたプレーをしっかりと伝え、解説者の話も丁寧に引き出しながら自分の見解も述べる絶妙なさじ加減。その感じが何だか気になったのでした。
この試合を担当されていたのは森拓磨アナウンサー。
広島の民放テレビ局で放送される平日夕方のワイド番組のキャスターでもあり、その番組では朝山正悟選手とも共演しています(ちなみに中継で森アナウンサーは朝山選手を「広島の象徴」と伝えています)。
実況が気になったことに加えて、ドラゴンフライズのプレーが面白いと感じたこともあり、その後、わたしはドラゴンフライズのホーム戦の試合をたびたび観るように。
森アナウンサーが実況を担当される度に繰り出されるキャッチフレーズには、これまで何度もうならされました。
「”一家に一台”船生誠也」(船生選手の万能性を例えたフレーズ)
「”ミスターゼログラビティ”アイザイア・マーフィー」(マーフィー選手の重力をものともしない身体能力をたとえたフレーズ)
「”宇都宮城・城主”ジョシュ・スコット」(宇都宮ブレックスのスコット選手のゴール下での堅守をたとえたフレーズ。「城主」と「ジョシュ」で音の響きがつながっているのもミソ)
「”とどろきの壁”がそこに立っていたー!」(川崎ブレイブサンダースのジョーダン・ヒース選手がブロックショットを決めた時に飛び出したフレーズ)
森アナウンサーのすごいところは、ドラゴンフライズの選手だけではなく、対戦チームの選手に対してもユニークなキャッチフレーズをつけたり、小ネタを紹介したりしていること。
万全なリサーチと選手へのリスペクトがあるからこそなせる技にどんどん魅了されていき、それと同時にドラゴンフライズに対する興味もどんどん沸いていきました。
2022-23シーズンの開幕戦でも名フレーズを披露
横浜BCのチャールズ・ジャクソン選手は「心優しき金剛力士」 【(C)B.LEAGUE】
この時の対戦相手は横浜ビー・コルセアーズでしたが、昨シーズンまでドラゴンフライズに所属していたチャールズ・ジャクソン選手を「心優しき金剛力士」と伝えたほか、須藤昂矢選手を「自身につけたあだ名はフィジカルゴリラ」と伝えるなど、対戦チームにもつける選手のキャッチフレーズは相変わらずキレキレ。
ドラゴンフライズに新しく加入したケリー・ブラックシアー・ジュニア選手については、覚えた日本語が「お好み焼き」なんて言う小ネタも(エビをトッピングしてソースをたっぷりかけるのが好きだそうです)。
試合内容も、GAME1では勝負どころでスリーポイントを決めて「おやすみなさい」のポーズを披露したビーコル・河村勇輝選手のプレーにうなったり、GAME2ではゲームクロック残り1秒でブザービーターを決めて勝利を導いたドラゴンフライズ・佐土原遼選手の勝負強さに興奮したり。2日間を通して見所が多く、満足感がありました。
バスケを観ていて実況・解説に注目してしまう楽しみ方は、我ながら変かも、と思います。
しかし、Bリーグの公式ツイッターでも「実況・解説まとめ」という特集は好評ですし、今シーズンの先出し開幕戦として行われた2022年9月29日の名古屋ダイヤモンドドルフィンズvsシーホース三河でも、「フリースローが上手だから」と実況・解説が喋っていたら選手がことごとく外してしまうくだりがSNS上で話題になりました。
実は結構、実況・解説を楽しみにしている方も多いのではないかなと。
会場で観るバスケはその迫力や臨場感・観客の興奮をダイレクトに味わえる良さがあります。
一方、中継は実況・解説の詳しい状況説明や時には楽しいトークもついてくるので観ていて勉強になることも多く、「会場で観ていたけどおかわりしたい」という形で見返せる良さも。
両方の良さを味わいつつ、中継を観る時には実況・解説の言葉にも耳を傾けながら、今シーズンもBリーグを楽しんでいきたいなと思っています。
きんきんきん。(B MY HERO!特派員)
【(C)きんきんきん。】
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