「INNOVATION LEAGUE アクセラレーション 2022」キックオフ!

SPORTS TECH TOKYO
チーム・協会

【SPORTS TECH TOKYO】

スポーツ庁がSPORTS TECH TOKYOと共同で開催する「INNOVATION LEAGUE アクセラレーション 2022」が始動した。

2020年度に始まり本年度で3年目の開催となるこのプログラムは、審査を経て選ばれた企業や団体が、コラボレーションパートナーと呼ばれる競技団体と一緒に事業共創に取り組む約4ヶ月間のアクセラレーションプログラムだ。本年度はコラボレーションパートナーとして、公益財団法人全日本柔道連盟と公益財団法人日本アイスホッケー連盟が参画している。

この度、プログラム採択企業4社が決定。去る10月26日に都内にて関係者が集結したキックオフイベントが開催された。本記事ではその様子をお伝えする。

「さあ、キョウソウだ!」

イベントの冒頭、プログラム主催者であるスポーツ庁参事官補佐の坂本弘美氏と、SPORTS TECH TOKYOプログラムオーナーの中嶋文彦氏からそれぞれスピーチがあった。

坂本氏は今年3月に策定された第3期スポーツ基本計画を紹介。基本計画12本の柱のひとつ「スポーツの成長産業化」の中に含まれるSOIP(Sports Open Innovation Platform)に、このINNOVATION LEAGUEが位置づけられることなどを説明した。またこの事業はイノベーションを起こしていくものであり、「さあ、キョウソウだ!」のスローガンの下、スポーツ庁も一緒になって新しい価値を作っていきたいと語った。

続く中嶋氏は、このキックオフイベントの趣旨を説明。イノベーションを起こしていく上で、お互いに創発し合うことが重要だと語り、そうした場にこのプログラムをしていきたいと挨拶した。

スポーツ庁 スポーツ庁参事官補佐 坂本弘美氏 【SPORTS TECH TOKYO】

SPORTS TECH TOKYO プログラムオーナー 中嶋文彦氏 【SPORTS TECH TOKYO】

プログラム採択企業4社が登場!

続いてキックオフイベントの主役でもあるプログラム採択企業の紹介が行われた。今年度採択されたのは全部で4社。2社が全日本柔道連盟との事業共創を目指し、残り2社が日本アイスホッケー連盟との事業共創を目指す。

<採択企業>
全日本柔道連盟と事業共創に取り組む企業
・一般社団法人スポーツを止めるな
・株式会社なんでもドラフト

日本アイスホッケー連盟と事業共創に取り組む企業
・株式会社スポリー
・株式会社MILOQS (ミロックス)
「一般社団法人スポーツを止めるな」は学生アスリートの成長をサポートする活動を行っている団体だ。今回は、女性アスリートの生理にまつわる課題に取り組む「1252プロジェクト」で全日本柔道連盟とコラボレーションを行う。登壇した最上紘太氏は、今回のプログラムで日本のロールモデルを目指したいと意気込みを語った。

「一般社団法人スポーツを止めるな」の最上紘太氏 【SPORTS TECH TOKYO】

「株式会社なんでもドラフト」も今回、全日本柔道連盟と事業共創を行う企業だ。事前の予想を通し、世界中のあらゆるイベントをより長く、興味深く楽しんでもう事業を展開している。登壇した森井啓允氏は、今回のプログラムではサービスの多言語化に挑み、世界中から愛される柔道に貢献したいと話した。

「株式会社なんでもドラフト」の森井啓允氏 【SPORTS TECH TOKYO】

続く「株式会社スポリー」は日本アイスホッケー連盟とのコラボレーションを行う。アスリートのノウハウを活用したヘルスケアアプリを中心に事業展開する。登壇した丸山和也氏は、今回のプログラムではアスリートへの応援経済圏の構築を目指したいと語った。

「株式会社スポリー」の丸山和也氏 【SPORTS TECH TOKYO】

最後に登壇した「株式会社MILOQS」も日本アイスホッケー連盟と事業共創を行う企業だ。VRアプリやスマホアプリを使い、自らストレス耐性を高めていくトレーニングを開発・提供している。挨拶した紙田剛氏は、アイスホッケーアスリートの気持ちをポジティブに切り替えることでパフォーマンスを高めていくことに取り組んでいきたいと話した。

「株式会社MILOQS」の紙田剛氏 【SPORTS TECH TOKYO】

プログラムを強力に推進するインキュベーター陣

採択4社の紹介に続き、各社とコラボレーションパートナーの事業共創を推進するインキュベーターの紹介が行われた。このインキュベーター制度は「INNOVATION LEAGUE アクセラレーション」の特長のひとつだ。複数の企業や団体が一緒になって行う事業共創では、プロジェクトの進め方から組織文化までギャップがあることが普通の世界。またアクセラレーションプログラムは一般に短期間で行うため“馬力”も求められる。そうした事業共創の難しさを乗り越えるために、数多くのプロジェクト経験を持つプロデューサーが、採択企業1社につき1名ずつ文字通り“張り付き”、プログラムサポートを行う。キックオフイベントでは採択4社を担当するそれぞれのインキュベーターとインキュベーターリーダーが意気込みを語った。

インキュベーター陣 【SPORTS TECH TOKYO】

イベント後半はチーミングで目標を共有

キックオフイベントの後半は、採択4社とコラボレーションパートナー、及びインキュベーターによるチーミングが行われた。アクセラレーションプログラムは短期集中型の取り組み。チーミングタイムでは、お互いの挨拶もそこそこに早速、事業共創についての活発な意見交換が行われていた。またそうした白熱する輪の中に、本プログラムのメンターなど関係者達も入り、事業共創が成功するためのコツなどが話されていた。

活発な意見交換が行われたチーミング 【SPORTS TECH TOKYO】

関係者達もチームの輪に入り今後のプログラム進行を検討 【SPORTS TECH TOKYO】

来年3月のデモデイに向けキックオフ!

こうして始動した「INNOVATION LEAGUE アクセラレーション 2022」は、メンタリングをはじめとする様々なサポートプログラムを行いながら、採択企業4社がそれぞれコラボレーションパートナーとの共創を進めていく。採択企業の中にはさっそく大型スポーツイベントでの実証実験の計画に話が及んでいる企業もあった。こうした実証実験など事業共創の結果は、来年3月を予定しているデモデイにて発表されることになる。

プログラムスケジュール 【SPORTS TECH TOKYO】

採択企業のアイデアと、コラボレーションパートナーが持つアセットが掛け合わさることで毎年、スポーツの新しい価値創出に挑む「INNOVATION LEAGUE アクセラレーション」。今年度はこのプログラムからどんなイノベーションが生まれるのか。全チームの奮闘を期待したい。
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著者プロフィール

スポーツテックをテーマにした世界規模のアクセラレーション・プログラム。2019年に実施した第1回には世界33カ国からスタートアップ約300社が応募。スタートアップ以外にも国内企業、スポーツチーム・競技団体、スポーツビジネス関連組織、メディアなど約200の個人・団体が参画している。事業開発のためのオープンイノベーション・プラットフォームでもある。現在、スポーツ庁と共同で「INNOVATION LEAGUE」も開催している。

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