「頂点を、つかむ。」 マリーンズ戦記 5月21日 ホークス戦 八回に均衡を破る

千葉ロッテマリーンズ
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【2022年千葉ロッテマリーンズ チームスローガン】

 死闘となった。我慢比べの様相を呈した中、試合は終盤に突入。2対2の同点で迎えた八回に均衡は破れた。一死二塁。マーティンが放った打球は右中間に飛ぶ。大きな弧を描き、チーム全員の想いを乗せた白球はスタンドへと吸い込まれていった。その瞬間、ベンチは総立ちとなった。5月21日のホークス戦。交流戦に3連勝で臨みたいマリーンズはチーム一丸で戦い、勝利した。価値ある1勝。勢いを加速させる勝利となった。

 「よくマーティンが打ってくれた。打席の内容、凡打の内容もよくなってきた。振りすぎていない。バットの角度もいい」

 井口資仁監督は試合後、復調してきた主砲の活躍を喜んだ。

 必死に繋いでの勝利だった。先発の美馬が6回2失点。東條、ゲレーロ、益田がそれぞれ1回を無失点。勝ちがついたのは2番手の東條だった。昨年はわずか5試合の登板。今季に賭けていた男が今、首脳陣の絶大なる信頼を受けて主に七回を任されている。

 「しっかりと自分の球を投げられている。今年に関してストレートも強い。ストライクをしっかりと取れている。これまではどちらかというとボール、ボールという場面もあったけど、今年はストライク先行でいけている」と井口監督。

 厳しい場面での投入も増えてきた。それはベンチの背番号「20」への信頼の証。この男なら流れをマリーンズに呼び込めると信じ、マウンドに送り出している。
 
 交流戦前最大の正念場とみられていた首位のイーグルス、2位のホークスとの6連戦はこれで4勝1敗。上位相手に見事な野球を展開し、勝利を重ねている。しかし、これこそが本来、2022年にマリーンズがやろうとしていた野球。ようやく本領発揮しているといえる。本当の力を見せるのは、まだまだこれから。こんなのものではない。

 「美馬も六回まで試合をしっかりと作ってくれた。開幕からずっと先発陣が頑張ってくれている。ただ先発陣になかなか白星をつけられていないところがある。攻撃陣がしっかりと援護できるように。明日、交流戦前最後の試合なので、また頑張って勝ちたい」

 指揮官は強い口調でホークス3連戦最後の試合への意気込みを語った。同一カード3連勝へ。そして3連勝で交流戦突入へ。明らかな上昇カーブに乗ったマリーンズ。これからも勝ち続けるのみ。それは誰もが分かっている。チームは気持ちを一つに厳しい闘いの日々を一つ一つ勝ち続けている。その先には頂点が待っている。さっきまで明るかった福岡の街はいつの間にか日が沈んでいた。確かな手ごたえの残る夜を迎えた。
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