サーフィンチャンピオンシップツアー第5戦『Margaret River Pro』結果

チーム・協会

【© WSL/Matt Dunbar】

現地時間5月4日、ウェスタンオーストラリアのマーガレットリバーで開催されていたサーフィンチャンピオンシップツアー(CT)第5戦『Margaret River Pro』が終了。
会場のメインブレイクは前日に入った10ftオーバーの南西ウネリが落ち着き、公式8-10ftレンジ、一日オフショアのグッドコンディション。

メンズは第4回戦以降、ウィメンズは準決勝以降が全て1日で行われたマラソンデイとなり、地元出身のロボことジャック・ロビンソン(AUS)、ツアー2年目のイザベラ・ニコルス(AUS)が優勝した。

2022年から導入された「ミッドシーズンカット」も全ての結果が出て、CT後半戦に進む選手と下部リーグとなるチャレンジャーシリーズ(CS)から再度CT出場を目指す選手が決定した。

カットラインから一気にトップ5入りしたCT2年目の豪選手

チャンピオンシップツアー(CT)選手からも不満の声が上がり、論争が巻き起こっていた、シーズン半ばにCTサーファー数を一定数に減らすミッドシーズンカットの渦中の選手だったロビンソンとイザベラだったが、今回の優勝で共に一気にランキングを上げてトップ5入りを果たした。

両者共にCT2年目で、イザベラは初優勝。
セミファイナル(SF)ではローカルヒーローのブロンテ・マコーレー(AUS)を倒し、ファイナルでは同じくカットラインにいたガブリエラ・ブライアン(HAW)を抑えての勝利だった。

「これほど素晴らしい気分は、世界中どこにもない。これほど素晴らしい気分は他に無いわ。ベタなセリフかもしれないけど、私はただこのイベントに来て、楽しんでいたの。つい昨日までツアー脱落のことを考えていたのに、今はトップ5に残ることで頭が一杯よ。目標も変わったわ。友人、家族、ファン、そしてスポンサーに感謝したい。本当に嬉しいわ」

【© WSL/Matt Dunbar】

ロボは念願の地元での優勝

【© WSL/Aaron Hughes】

JJF(ジョン・ジョン・フローレンス)がハワイの神童なら、ロボはWA(西オーストラリア)の神童として10代の頃から注目されていた。

ロボのCT初出場は2013年、ワイルドカードでのバリ戦で15歳の時。2016年、2018年、2019年にはワイルドカードでマーガレットリバー戦に出場。
ツアー入りした2021年も含め、プレッシャーからか結果を残すことは出来なかった…。

しかし、2021年最終戦の『Corona Open Mexico』でCT初優勝を果たしたことが転機となり、今年のマーガレットリバーではファイナルを戦ったジョン・ジョンと共に各ラウンドで素晴らしいパフォーマンスを披露。
スイッチが入ったロボを止めるのはジョン・ジョンでさえ難しかった。

ちなみにローカルがマーガレットリバー戦を制するのは1989年のデイブ・マコーレー(ブロンテの父)以来、実に33年ぶり。
長い一日を終えた夕暮れ時の会場は歓喜に包まれていた。

【© WSL/Aaron Hughes】

「この大会では何度も悔しい思いをしてきたから、本当に嬉しい。この場所とつながっていると感じているんだ。特に家族、妻のジュリア、マット・ベムローズ(スポンサーのVolcomのマネーチャー)、レアンドロ・ドラ(コーチ)がサポートしてくれたよ。みんなが自分のことを知っている。長い間家にいなかったし、今回は短い旅だった。この土地に戻り、リスペクト出来ることを嬉しく思うよ。ただエネルギーを注ぎ込み、ずっと平常心でいようと努めてきた。自分は浮き沈みが激しいから、今週はとにかく平常心でいたかったんだ。ジョンとヒートを共にしたことは本当に特別さ。これまでマンオンマンで戦ったことは無かったけど、彼はいつも僕の力を最大限に引き出してくれる。彼とあの瞬間を味わえたのは良かったよ。ツアーは長い道のり。今はこの優勝に浸り、次にGランドに焦点を移したい」

ちなみにうつ病との闘いを経て後半戦に復帰することが決定したガブリエル・メディナがリモートで参加してインタビューに答えていた。
Instagramではニューボードも披露している。

後半戦のファーストイベントとなる『Quiksilver Pro G-Land』&『Roxy Pro G-Land』は5月28日〜6月6日にインドネシアのG-Landで開催。
5月7日〜15日にはQLD州でCS『Boost Mobile Gold Coast Pro』が開催される。

CT後半戦&2023年CTクオリファイを果たした選手

ギリギリでカットを免れたマシュー・マクギリヴレイ 【© WSL/Aaron Hughes】

メンズ22名
フィリッペ・トレド(BRA)
五十嵐カノア(JPN)
ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
ケリー・スレーター(USA)
バロン・マミヤ(HAW)
カラム・ロブソン(AUS)
イタロ・フェレイラ(BRA)
イーサン・ユーイング(AUS)
カイオ・イベリ(BRA)
ミゲル・プーポ(BRA)
セス・モニーツ(HAW)
グリフィン・コラピント(USA)
ジャック・ロビンソン(AUS)
ジョーディ・スミス(ZAF)
コロへ・アンディーノ(USA)
サミュエル・プーポ(BRA)
ナット・ヤング(USA)
コナー・オレアリー(AUS)
ジェイク・マーシャル(USA)
ジャクソン・ベーカー(AUS)
ジャドソン・アンドレ(BRA)
マシュー・マクギリヴレイ(ZAF)

ウィメンズ10名
カリッサ・ムーア(HAW)
タイラー・ライト(AUS)
ブリッサ・ヘネシー(CRI)
レイキー・ピーターソン(USA)
ジョアン・ディファイ(FRA)
タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)
ステファニー・ギルモア(AUS)
コートニー・コンローグ(USA)
イザベラ・ニコルス(AUS)
ガブリエラ・ブライアン(HAW)

メンズ・ウィメンズ共にワイルドカード2名が加わる。
メンズ1枠はガブリエル・メディナに決定

ミッドシーズンカットでCS行きになった選手

ジークは脱落 【© WSL/Aaron Hughes】

メンズ11名
モーガン・シビリック(AUS)
イーマイカラニ・デヴォルト(HAW)
コナー・コフィン(USA)
ジョアン・チアンカ(BRA)
エゼキエル・ラウ(HAW)
レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)
フレデリコ・モライス(PRT)
ライアン・カリナン(AUS)
ルッカ・メシナス(PER)
デイヴィッド・シルヴァ(BRA)
オーウェン・ライト(AUS)

以下の怪我による欠場者は後日発表
カルロス・ムニョス(CRI)
ヤゴ・ドラ(BRA)
リアム・オブライエン(AUS)

ウィメンズ8名
サリー・フィッツギボンズ(AUS)
ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)
ルアーナ・シルヴァ(HAW)
インディア・ロビンソン(AUS)
モリー・ピックラム(AUS)
マリア・マニュエル(HAW)
ブロンテ・マコーレー(AUS)
キャロライン・マークス(USA)

CT第5戦『Margaret River Pro』結果

メンズ
1位 ジャック・ロビンソン(AUS)
2位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
3位 マシュー・マクギリヴレイ(ZAF)、イーサン・ユーイング(AUS)
5位 グリフィン・コラピント(USA)、イタロ・フェレイラ(BRA)、ナット・ヤング(USA)、ジョーディ・スミス(ZAF)

ウィメンズ
1位 イザベラ・ニコルス(AUS)
2位 ガブリエラ・ブライアン(HAW)
3位 コートニー・コンローグ(USA)、ブロンテ・マコーレー(AUS)
5位 ブリッサ・ヘネシー(CRI)、モリー・ピックラム(AUS)、ステファニー・ギルモア(AUS)、ジョアン・ディファイ(FRA)

2022年CT 『Rip Curl Pro Bells Beach』終了後のランキング

メンズ
1位 フィリッペ・トレド(BRA) 24,440pt
2位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW) 23,375pt
3位 ジャック・ロビンソン(AUS) 22,160pt
4位 イーサン・ユーイング(AUS) 19,585pt
5位 イタロ・フェレイラ(BRA) 18,895pt

ウィメンズ
1位 ブリッサ・ヘネシー(CRI) 25,575pt
2位 カリッサ・ムーア(HAW) 24,295pt
3位 タイラー・ライト(AUS) 23,440pt
4位 イザベラ・ニコルス(AUS) 19,965pt
5位 コートニー・コンローグ(USA) 19,525pt

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
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