千葉ロッテマリーンズが劇的サヨナラ弾で首位陥落の危機から一転、首位を死守した。９月１０日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦。２対２の同点で迎えた九回だった。二死走者なし。引き分けなら埼玉西武ライオンズからリードを奪っていた２位オリックスバファローズに抜かれ２位転落だったところ。しかし、マリーンズベンチには勝つムードに溢れていた。打った瞬間にそれと分かるサヨナラ本塁打。幕張の夜空にアーチを掲げた。

　試合後の井口資仁監督も興奮したように「よく打ってくれた。先発の佐々木朗希がテンポよく投げて試合の流れを作って、最終回にドラマが待っていた」とまくしたてた。

　「この１点を、つかみ取る。」のチームスローガンの下、１９７４年以来のリーグ１位でのリーグ優勝を目指し突き進んだ２０２１年。まもなく決着の時を迎える。そして今、誰もリーグ優勝を信じて疑わない。その瞬間を待っている。優勝を決めた日。振り返ると、きっとこの日の試合が一つのポイントとして思い浮かぶだろう。それくらい大きな勝利だった。優勝へ。マリーンズが加速する。