【マッチプレビュー】2021年JFL第10節 いわきFC対MIOびわこ滋賀

いわきFC
チーム・協会

【©︎IWAKI FC】

第23回日本フットボールリーグ(JFL)第10節。いわきFCは5月30日(日)、いわきグリーンフィールドにMIOびわこ滋賀を迎える。

対戦相手について簡単に説明しよう。

滋賀県はJリーグ正会員や百年構想クラブが存在しない「Jリーグ空白県」。MIOびわこ滋賀はその中で、将来のJリーグ参入を目指し、環境整備を続けるクラブである。

草津市のジュニアクラブチーム「FC Mi-O キャットフィッシュ Kusatsu」が、廃部となった佐川急便京都サッカー部(関西サッカーリーグ1部)の受け皿として作ったトップチーム「FC Mi-O びわこ Kusatsu」がオリジン。2007年に関西サッカーリーグ1部2位。全国社会人サッカー選手権大会で初優勝し、全国地域リーグ決勝大会で決勝ラウンド3位の成績を収め、JFL昇格を果たした。

2008年に「MIOびわこ草津」、2012年には現在の「MIOびわこ滋賀」に改称。クラブ名のMIO(ミーオ)とは「近江」の逆さ読みであり、「私のもの」という意味のイタリア語が由来。JFLでは2009年、2012年の8位が最高位である。

2020年は6勝2分け7敗の勝点20で9位。昨シーズン、いわきFCとは昇格争い大詰めの第28節で対戦している。

試合はいわきFCがMF日高大、DFウェズレイ・ロドリゲス、交代出場したFW平岡将豪のゴールで3対0で勝利。J3昇格圏の4位に勝ち点差1と肉迫したことが、多くのファンに希望を与えたのは記憶に新しい。

【©︎IWAKI FC】

今シーズンのMIOは、大槻紘士監督体制2年目。開幕から奈良クラブ、FC TIAMO枚方、ヴィアティン三重、ホンダロックSCに4連敗を喫するも、第5節にFC刈谷に待望の初勝利を挙げ、引き分けを挟んで第8節でF.C.大阪、第9節で鈴鹿ポイントゲッターズに2連勝。5月23日に行われた第7節・ラインメール青森戦は負けたものの、0対3から後半に肉薄し、1点差まで追い上げている。

現在3勝1分け5敗の勝ち点10。順位こそ11位だが、大阪、鈴鹿という強豪に勝利するなど、上位チームと十分に渡り合うポテンシャルを持っているのは確かだ。

いわきFCはそんな難敵を、いかに迎え撃つのか。田村雄三監督、村上佑太アナリストのコメントを紹介しよう。

「3バックでも4バックでも、相性は悪くない」田村雄三監督

「水曜日に東京で試合をしましたが、選手達にそれほど疲れは見えていません。昨年負けた東京武蔵野ユナイテッドFCに勝つことができ、好調をキープできていることが理由だと思います。水曜日の勝ちは非常に大きかったです。

ただしケガ人などでメンバーを上手くやりくりしていかなくてはいけない。今節はもしかすると、今シーズンで最も苦しい試合になるかもしれません。

MIOさんはオーソドックスな4-4-2。リーグ戦でのボールの支配率は30%台と高くありませんが、その中でしっかりとパスをつなごうとする際にボールを奪われ、失点している印象があります。相性は悪くないと思います。

【©︎IWAKI FC】

ここ最近は3バックと4バックを併用しています。武蔵野戦では前半に3バック、後半は4バックで戦いました。今節は3-4-3で前からプレッシャーをかけた方がボールは取れますが、剥がされたら相手のリズムになってしまう。開幕から使ってきた4バックで戦うか、それとも3バックで戦うか。悩ましいところです。

今、アタッカー陣に負傷者が出ており、FWは前節に先発した古川大悟、吉澤柊、岩渕弘人らに加え、滝沢昂司や谷村海那など、これまでそれほど長い時間出ていなかった選手も起用することになると思います。また、ボランチやCB陣も新たな起用や組み合わせの変更があるかもしれません。我慢する局面も多々あると思いますし、勝つために何ができるかを考えながら戦うしかありません」

「難しい試合になるのは間違いない」村上佑太アナリスト

「MIOさんは開幕から連敗しましたが徐々に調子を上げ、前節のラインメール青森戦は負けましたが、3点を取られた後、後半に2点を返して追い上げていました。チームの状態は上向いており、難しい試合になるのは間違いないでしょう。

戦い方は昨年からそれほど変わっていません。チーム全体でショートパスをきれいにつなぎ、人とボールを動かして相手を崩すのがチームカラー。誰か一人の力というより、みんなで人とボールを動かし、つないで崩すスタイル。前から積極的にプレスをかけるいわきFCとの相性は悪くないはずです。

フォーメーションは4-4-2で、両SBが高い位置を取り、CB2人とボランチ2人でビルドアップを組み立てていく形で、ボランチの選手がSBの位置に斜めに下りてボールを引き出すこともあります。

警戒すべきは左サイドハーフ・松本翔選手。CK、FKの精度が高く、スピードはそれほどありませんが視野が広く、ポジショニングがいい。MIOさんの得点の多くに絡んでおり、パスの出所となる彼をしっかり抑えることが大切です。

この試合をいい形で終えて、次のHonda.FC戦に臨みたいところ。とはいえ、選手達はまだ、Honda.FCさんのことは気にせず、MIOさんとの戦いに集中しているように見えます。どうにかして勝ち点3を取りたいですね」

熱き戦いで勝利し、連戦の締めくくりを。

現在、9試合を消化して7勝2分けの勝ち点23と、首位に立ついわきFC。5月はリーグ戦と天皇杯を戦っており、22日にはソニー仙台FCと120分間の激闘を繰り広げ、26日には東京に遠征。延期されていたJFL第4節・東京武蔵野ユナイテッドFC戦で勝利。連戦による疲労、そして数人の負傷者が出ていることが、果たして試合にどのような影響を及ぼすのかが、注目される。

この試合の後はHonda.FC(アウェー)、松江シティFC(ホーム)、ヴェルスパ大分(アウェー)、ソニー仙台FC(アウェー)と、強敵との戦いが続く。まずはMIOびわこ滋賀にしっかり勝って5月の連戦を締めくくり、来週からの山場を迎えたい。

【©︎IWAKI FC】

試合は5月30日(日)13時より、いわきグリーンフィールドにてキックオフ。試合の模様は、YouTubeのJFLオフィシャルチャンネルにてライブ配信される。

ぜひ会場にて観戦ルール順守の上、気持ちのこもった拍手で、いわきFCの選手達の熱き戦いを後押しいただきたい。

なお、いわきFCの最新情報は現在、"魂の息吹く"noteにて配信中。

また、いわきFCファンクラブ「LOVE IWAKI」も、会員を随時募集。入会は無料。チケットやグッズの会員限定価格で購入や、メルマガによる情報配信など多くの特典があるので、ぜひチェックしてほしい。

いわきFCの熱き戦いに、引き続きご注目を!
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

「いわき市を東北一の都市にする」ことをミッションに掲げ、東北社会人サッカーリーグ1部を戦う「いわきFC」の公式アカウントです。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント