5月25日、甲子園で行われた阪神と千葉ロッテの「日本生命セ・パ交流戦 2021」第1回戦は、5対3で千葉ロッテが勝利。終盤の逆転劇でカード初戦を制した。

　千葉ロッテは初回、先頭の荻野貴司選手の安打などから、1死1、3塁と一打先制の場面をつくると、迎えた4番・安田尚憲選手の打席で阪神先発・西勇輝投手の一塁けん制が悪送球となり、3塁走者が生還。思わぬ形で先制点を奪った。

　援護を受けた千葉ロッテの先発・二木康太投手は、走者を出しながら無失点に抑えていたものの、3回裏にマルテ選手に9号逆転2ランを被弾。さらにサンズ選手にも11号ソロを浴びて、この回3点を失った。

　5回裏からは2番手に大嶺祐太投手が登板し、2イニングを無失点に抑える好リリーフを見せる。すると直後の7回表、連打で1死1、2塁のチャンスをつくると、代打・鳥谷敬選手が右中間への適時打を放ち、1点差まで詰め寄った。

　7回裏は佐々木千隼投手が3者凡退に打ち取ると、直後の8回表に打線が奮起する。この回先頭の荻野貴選手が安打で出塁すると、続くマーティン選手が変化球を捉えた打球は、ライトスタンドのポール際に飛び込む15号2ランとなり、逆転に成功。さらに、1死2塁からレアード選手に適時打が生まれ、1点を追加した。

　2点のリードを奪った千葉ロッテは唐川侑己投手が先頭の安打などで1死3塁のピンチをつくるも、後続を切り抜けて失点を許さず。9回裏は、益田直也投手が3人で締めて試合終了。

　勝利した千葉ロッテは先発の二木投手が4回3失点と役割を果たせなかったものの、リリーフ陣が無失点リレーで終盤の逆転につなげた。打線では中村奨吾選手が猛打賞の活躍。マルチ安打の荻野貴選手は7試合連続安打となった。また、移籍後初めて古巣の本拠地凱旋となった鳥谷選手は、適時打を放ち代打起用に応えた。

　 １２３４５６７８９ 計
ロ １０００００１３０ ５
神 ００３００００００ ３

ロ 二木康太-大嶺祐太-○佐々木千隼-唐川侑己-S益田直也
神 西勇輝-●岩崎優-岩貞祐太-石井大智

文・和田信