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自身初の防衛成功でベルトを手にする伊藤【写真は共同】

「素直にうれしい。年の瀬にたくさん集まってもらって、日本に凱旋して、ベルトを見せられてうれしいです。正直怖い気持ちもあったんですけれど、チームの人が『リラックスしていこう、どこでやっても同じだから』と言われてリラックスできました。来年、もっともっと大きな試合、強い相手、誰でも戦っていきます。僕には一撃で倒す強いパンチはないし、井上尚弥くんみたいな技術もないですけど、ハートがあるので。僕にしかなれないチャンピオンになっていきたいと思うので、みなさんこれからもよろしくお願いします」

先に登場の伊藤は映画『スーパーマン』のテーマ曲で長いガウンをたなびかせて入場。ファンから「おかえり！」の声も飛ぶ。

チュプラコフは打ち気でさっそく強打を振ってくるが、伊藤はブロック。逆にチュプラコフにボディフックを集めていく。

ガードを固め接近してクリンチも辞さないチュプラコフだが、伊藤はボディフックを打ち付けていく。そしてそこから顔に返した左フックもヒット。

伊藤は距離を取り、踏み込んでくるチュプラコフにジャブを放つ。懐に入ろうとするチュプラコフはそこからクリンチが多い。

伊藤はジャブを突いてチュプラコフの前進をけん制し、右ストレートをヒット。次第にジャブ、アッパーとパンチが当たり出し、チュプラコフは顔を紅潮させる。伊藤はチュプラコフのクリンチを振りほどきながらストレートを追撃して2Rを終える。

チュプラコフはフックを放ってくるが、そこからクリンチ。伊藤はこれに対処しながらの応戦を強いられる。

伊藤は近距離では左右ボディフック、距離が離れると右ストレートを飛ばしてヒットを上げる。しかし攻防の中でバッティングがあり、伊藤にドクターチェックが行われる。

再開するも、伊藤は押しながら・組みながらといったチュプラコフのボクシングに手を焼く。

組みつきの多いチュプラコフにレフェリーから注意が与えられる。伊藤は組まれないように距離を取り、ジャブを伸ばしてけん制する。そして右ストレート、右フックを強振してヒットを上げる。

前に出てくるチュプラコフの動きを見て取り、伊藤はややバックステップして距離をつくり、左フック、右ストレートをヒット。だが、チュプラコフは組みつきながらの攻防となるため、思ったように追撃を与えられない。

伊藤はジャブとバックステップでの間合い調整でこれまでのラウンドよりチュプラコフに組みつかせない。

今度はチュプラコフにバッティングによる傷が見られ、ドクターチェックが行われる。

再開すると伊藤はジャブで距離をつくり、そこからワンツー、右ストレート。チュプラコフが組みに来ても横へ受け流す。

チュプラコフがガードを下げて打ち合いに誘うと伊藤は臆さずこれに乗っていき、逆に右ストレートでヒットを上げる。

ガードを固めるチュプラコフに伊藤は鈍い音を響かせて左右のボディフックでえぐる。

伊藤はバックステップと押さえるようにして伸ばす左ジャブでチュプラコフとの距離を保ち、そこから右ストレートの強打で襲う。

ロープを背にしたチュプラコフはそこからジャブを突いて前に出ようとするが、伊藤もそこへジャブを飛ばし、ストレート、ワンツーをさらに見舞う。

チュプラコフが前に来たところで左ボディアッパーを打ち込み効かせた伊藤は攻勢を強め、チュプラコフをコーナーに詰めて左フック・右ストレートを連打。

伊藤はさらに右ボディアッパーを打ち込み、コーナーで連打を追加するとチュプラコフ側から棄権の意思表示。伊藤がTKOで初防衛を成し遂げた。