FUJI BOXING 2018 トリプル世界戦

2018/12/30 18:00

拳四朗、フアレス相手に判定勝ち V5を達成

ゲームスコア

[王者]拳四朗

3判定0

[同級7位]サウル・フアレス

判定詳細:119-109、119-109、120-108
※拳四朗は5度目の防衛成功

拳四朗の試合後コメント

拳四朗(写真右)はフアレス相手に判定勝ち。自身5度目の防衛を果たした【写真は共同】

「フアレス選手は頭を動かすし、ちょっと相手に合わせすぎたかなというところがあった。素直には喜べないですけれど、とりあえず勝ったので、来年にいい流れでつなげられたかと思います。今年は成長した感じはありますが、距離が分からなくなって、相手に付き合い過ぎたので、反省してまた来年強くなる。また応援してもらえたらうれしいです」

速報

試合前

『ドラゴンボール』のテーマ曲で入場のフアレスに続き、拳四朗は『北斗の拳』のテーマ曲で入場。

拳四朗は笑顔を浮かべて歓声に応え、リラックスしている様子が見られる。

1R

両者オーソドックスでまずはジャブを突いてお互いの出方を探る。

拳四朗のジャブをフアレスは頭を上下左右に振って空を切らせる。

踏み込んで右を振るってくるフアレスだが拳四朗はバックステップして当てさせず、逆に何度かジャブで捉える。

場内の歓声が拳四朗のヒットを後押しする。

2R

拳四朗は前後のステップが軽快かつ巧みで、フアレスのジャブと右ストレートをかわしながら逆に右ストレート、右アッパー、右フックと早くもカウンターを合わせ始める。

フアレスが左フック、右ストレートを振ってくるも、拳四朗はバックステップをして当てさせない。

フアレスの踏み込みに右ストレートをカウンターで合わせる拳四朗。フアレスのジャブからくる攻撃をブロックで弾き、拳四朗が逆に左フックをクリーンヒット。さらに右ストレートも当てて2Rを終える。

3R

拳四朗はフアレスに踏み込ませてカウンターを狙っているか、1R・2Rより離れて距離を取るが、踏み込んでくるフアレスの左フック・右ストレートも浅くではあるが捉える。

長距離砲の右ストレートを伸ばす拳四朗。だが、このラウンドはフアレスも拳四朗のジャブに右フックをかぶせるなどしてパンチを当てる。

4R

拳四朗はこのラウンドも距離を取り、踏み込んでパンチを振ってくるフアレスを軽やかなステップでかわして、ジャブ・左フック・右ストレートを浴びせる。

踏み込んで左右フックを振ってくるフアレスに対し、拳四朗は左右ボディフックで迎え撃ち、これをフアレスに効かせる。フアレスはややガードが下がり気味となる。

4R終了時点での採点は39-37、40-36、40-36でいずれも拳四朗がリード。

5R

依然として前後のステップが健在な拳四朗は、フアレスの切り込みをかわし、右ストレート・右アッパーでカウンターを狙っていく。

ジャブ・左右ボディフックで相手を捉え、距離感を掌握しているかの拳四朗。相手のジャブの打ち終わりに左フックを返すフアレスだが、拳四朗はよく見えており当てさせない。

6R

前進を強めたフアレスは拳四朗をロープに詰めるが、拳四朗はそこから右ストレートを中心に打ち返し、ボディフックも交えて逆にフアレスをロープ際まで詰める。

ダメージによる消耗でガードが開いてくるフアレス。拳四朗は相手にロープを背負わせジャブ・ストレートで詰める。

フアレスが出てくると拳四朗はバックステップして距離をつくって右ストレート、右アッパーと振っていく。

7R

試合運びに余裕の出てきた拳四朗はジャブで空間を制圧し、フアレスが入ってくると右ストレートを合わせる。

だが、フアレスも目とボディワークが落ちておらず、拳四朗のジャブとストレートを頭を振ってかわし、当てさせない。

8R

これまでのラウンドより圧力を強めて拳四朗は前に出る。フアレスも前に出ようとしてくるが、拳四朗は右ボディストレートで抑え、顔面への右ストレートも決める。

中盤以降フアレスが圧力を出してくると、拳四朗は距離を取って右ストレートを当てる。ここから攻勢に転じ、フアレスをコーナー・ロープに詰め、ストレート、ワンツーで追ってこのラウンドを終える。

8Rまでの採点は79-73、79-73、80-72でいずれも拳四朗がリード。

9R

リードが明らかになった拳四朗は右ストレートを当てて効かすと、フアレスを一層ロープ・コーナーへと追い込み、ストレート、ワンツーで攻め立てる。

フアレスは距離をつぶして左右フックを打ち付けるが、拳四朗はこれを当てさせず、再び距離を作って右ストレート、右アッパーで相手を襲う。

10R

ジャブから攻勢の起点を探る拳四朗に対し、フアレスも重心を低くし、踏み込んでの左フックをボディと顔面へ振ってくる。しかし試合序盤に比べ踏み込みに鋭さを欠いており、拳四朗は当てさせない。

拳四朗は逆に右ストレートを当てスアレスに効かせると、さらに右ストレートを中心に攻勢を強める。

11R

フアレスをロープ・コーナーに詰めてダウンパンチを狙う拳四朗だが、フアレスもステップを使って逃れる。

カウンターで、あるいは自ら踏み込んで右ストレートを伸ばす拳四朗。しかし、フアレスがヘッドワークでかわすこともあり、ダウンには至らない。

12R

KOを狙い、右ストレート、右アッパー、左フックに力を込めてフアレスを追う拳四朗。フアレスは力こそ落としているが、頭をつけてボディと顔面への左右フックを拳四朗に返す。

ボディフックで切り崩しにかかる拳四朗だが、致命的なダメージにはつなげられない。スイングに力を込めた左フックもかわされ、最後は怒涛のワンツーラッシュで迫るも終了のゴングが鳴らされる。

判定は2者が119-109、残り1者が120-108で拳四朗。5度目の防衛を成し遂げた。

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