苦手意識克服のために聞いたライバルからの助言。「常にやり続ける姿勢」でつかんだ先発復帰

【©ジャパンラグビーリーグワン】

3月23日(日)、九州電力キューデンヴォルテクスとの熊本でのビジターゲームに臨むレッドハリケーンズ大阪。今節は、開幕戦と第2節で先発していた五十野海大が、7試合ぶりに6番で先発する。第3節、第4節には出場できず、1月末の練習試合で負傷した。およそ2カ月ぶりのゲームだ。

五十野が出場していないここまでの試合では、6番には佐藤大朗が入り、今季チームとして注力しているブレイクダウンやコリジョンでチームを堅実に支えている。五十野は、その試合を見守っていたときの感情と向き合い、受け止めていた。嘘をついて自分を偽って見せようともしない。「佐藤大朗選手の活躍は、チームのメンバーとしては、うれしかった。でも、言葉を選ばずに本当の気持ちを正直に話すと、同じポジションを争う者としてはうれしいものではなかったし、怖いなと思っていました」。

そう思うのも当然だろう。開幕前には「すべての試合に出場できるようにしたい」と意気込んでいた。同じポジションの選手が活躍すれば、それに勝る力を発揮しなければならない。学生時代から積んできた前への推進力には五十野自身も今季出場した2試合で手ごたえを感じていたが、佐藤大朗が強みとしているタックルに関しては、やや苦手意識をもっている部分もあった。

その苦手意識をもっている部分を改善するために、「チームでの練習が終わったあとに一緒に練習してもらって」、まさにその佐藤大朗から学んでいる。「ひたすら反復することが大切」だという佐藤大朗のアドバイスに従い、繰り返し練習を重ねてきた。いまは「できるようになってきた」と感じており、以前のような苦手意識もない。松川功ヘッドコーチは五十野について「まだ少し経験値やスキルは足りていないかもしれないけれど、それを頑張って努力でカバーし、常にやり続ける姿勢」を評価していたが、それは試合中だけでなく、苦手意識があることへの取り組みからもうかがえる。

持ち味のスピードとボールキャリーだけでなく、出場していない間にも重ねてきた努力はグラウンドで表現したい。決して受け身になることなく、何度でも繰り返し積極的にプレーしていく。

(前田カオリ)
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