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【花巻東】菊池、大谷を超える「岩手から日本一」への挑戦(岩手県)

毎日新聞

攻守の中心は「二刀流」万谷

東北地区大会でピンチを抑え、ベンチへ笑顔で戻る万谷堅心投手(右)と高橋蓮太郎選手のバッテリー 【牧野大輔撮影】

 大谷選手、菊池投手ら、スター選手を育ててきた花巻東の佐々木監督だが、夏春連続の甲子園出場は大谷選手を擁した2011年夏と12年春以来2回目だ。今回は下級生時からレギュラー格だった選手が多く、経験値が豊富なチームができあがった。

 攻守の中心となりそうなのは、佐々木監督が「打つも投げるも本当に両方できる二刀流」と評価する万谷選手だ。秋季大会の背番号は、かつて大谷選手や菊池投手らも花巻東でつけた、験のいい「17」。期待の大きさをうかがわせる。

 最速130キロ台半ばで、カーブ、スライダー、チェンジアップを持つ。丁寧に低めへ球を集め、打たせてとる投球が身上だ。昨秋の東北大会準々決勝の鶴岡東戦では、練習試合も含めて1失点での初完投と勝利に貢献した。この冬は「球速を上げたい」と筋力強化に務め、体重も5キロほど増加した。球のキレは明らかに増したという。

 野手としては、シュアな打撃や走力、巧みな外野守備が持ち味。二刀流といえば、大谷選手のような4番タイプをイメージしがちだが、万谷選手はむしろ1、2番が似合うチャンスメーカーだ。昨夏の甲子園出場メンバーで、秋は背番号「1」の金野投手は、身長184センチと長身の本格派だ。

今年は右のスラッガーが豊富

打撃練習をする古城大翔選手 【玉城達郎撮影】】

 花巻東と言えば、大谷選手や佐々木麟太郎選手のように左の大型スラッガーを多く輩出してきた。今回は「今までになく右の長距離砲が多い」と佐々木監督が語る。最も注目が集まるのは、まだ2年生ながら中軸を務める可能性が高い古城選手だろう。

 佐々木監督の国士舘大時代の同級生で、かつて日本ハムと巨人でプレーした茂幸さんを父に持つ。昨秋の公式戦ではチームトップの8打点を挙げた。左投げ右打ちと異色の赤間選手も打力がある。千葉脩平選手も楽しみな存在で、昨秋の公式戦は1試合出場にとどまったものの、チーム屈指の長打力がある。

 他にも進境著しい選手が多く、佐々木監督が一時「昨秋のベンチ入りメンバーの半分は代えたい」と話したほど、分厚い戦力が整った。これまでの最高成績は、菊池投手を擁した第81回大会(09年)の準優勝。悲願の紫紺の優勝旗に手が届くか。

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