岩井明愛が圧巻の10アンダーで首位発進! 好スコアを生んだのは常識外の移動法?【ホンダLPGAタイランド】
※リンク先は外部サイトの場合があります
フロリダから、試合を求めてサウジアラビア経由でタイへ
所属契約するホンダがスポンサーということで主催者推薦での出場が決まっていた「ホンダLPGAタイランド」との間は1週間のインターバルがあり、長距離移動を考慮してLPGAツアーの試合もありません。
「ファウンダーズ」が行われたフロリダからタイへは太平洋を渡る移動がスタンダード。日本人としては一度帰国して、調整やリフレッシュなどをして改めてタイに乗り込む、というスケジュールにしそうなものです。
向かったのは、日本ではなくヨーロッパ!?
それが、千怜と二人の岩井姉妹がフロリダから向かったのはヨーロッパでした。
なぜ!? と思いきや、ここは目的地ではなく経由地。飛行機を乗り継いで向かったのは中東のサウジアラビア。
姉妹が選択したのは日本に戻ることではなく、オープンウィークでも試合を求めて「サウジ・レディース・インターナショナル」に出場することでした。
※リンク先は外部サイトの場合があります
砂漠での試合は、まさかの雨と寒さとの戦い
それが、試合はまさかの雨と強風に見舞われ「全英」を思わせる気候でのプレーとなりました。
ここでの3日間大会を47位(千怜は4位)で終えると、ようやくタイに向かいます。
昨シーズンもしていたハード日程
地図を見ただけで疲れてしまいそうな移動ですが、岩井姉妹は昨シーズン海外メジャーに参戦した際も前後の日本ツアーの試合にはほとんど出ています。
明愛は「シェブロン選手権」「全米女子オープン」「全米女子プロ」の3大会では、前後の週とも休まずに日本の試合に出場。「全米女子オープン」と「全米女子プロ」は直近の日本ツアー(リゾートトラスト、ニチレイ)で優勝し、そのまま夜の飛行機に飛び乗ってメジャー参戦というスケジュールでした。
プロゴルファーはトーナメントに出てこそ成り立ちます。その“職場”を求めるためなら地球規模の長距離移動もいとわないのが岩井流なのです。
前半「29」のロケットスタート
この日は1番パー5で2オンに成功させると、いきなり4連続バーディで発進。前半だけで7つのバーディを奪ってアウトは「29」で回ります。
後半は「下りにつくラインが多くて神経を使った」もののボギーなしで耐えて15、16番で連続バーディ。
18番パー5の3打目は高い木を越えてピンを狙う状況も「飛ぶ気がした」との直感がピタリと当たって1メートルにつけてバーディフィニッシュ。フェアウェイを外したのは1回。パーオン逃しも2回とスタッツも文句なしのゴルフでコースレコードに並ぶ62をマークして「今日は全部が上手くいきました」と会心の表情を見せました。
タイでのVを きっかけに世界一へ駆けあがった宮里藍のように
この大会の2010年の歴代優勝者として名前を刻んでいるのが宮里藍です。
翌週との開幕2連勝などシーズン5勝を挙げたこの年は、世界ランキングでも1位になりました。
その藍もホンダがスポンサー。明愛もホステス大会での活躍を大躍進のきっかけにしてほしいものです。
(文/森伊知郎)
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ