劇的に進化したツアーボール! 『スリクソン Z-STAR シリーズ』3モデルをコースで試打

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ダンロップ『スリクソン Z-STAR シリーズ』をロマン派ゴルフ作家が検証する!

ダンロップから2025年1月17日に発売される『スリクソン Z-STAR』『スリクソン Z-STAR ◆ DIAMOND』『スリクソン Z-STAR XV』をコースに持ち込んで、徹底的にレポートする。

地球にやさしい新素材の発見によって劇的進化を遂げたツアーボール

『スリクソン Z-STAR』のコピーは
“優しさのZ-STAR 優れた直進性とソフトで心地良い打感を好む、幅広いゴルファーへ”

『スリクソン Z-STAR ◆ DIAMOND』のコピーは
“操るZ-STAR ◆ DIAMOND アイアンスピンでボールを意のままに操り、ピンデッドに狙うゴルファーへ”

『スリクソン Z-STAR XV』のコピーは
“攻めのZ-STAR XV 最高レベルのドライバー飛距離で大胆に攻めて、飛びのアドバンテージをとりたいゴルファーへ”

それぞれにわかりやすいコピーとなっている。

注目する最初のテクノロジーは、「高スピン バイオ ウレタンカバー」である。
グリーン周りのアプローチスピン量をアップさせるために、カバー素材の分子設計を最適化したことで、フェースとボールの接触時間が長くなって、高スピンを生み、心地の良い打感を実現するという。

トウモロコシから抽出したバイオポリオールをカバーに配合して、石油由来の原材料と比べて製造時のCO2排出量を削減したとのこと。

次に「強弾道 338 スピードディンプル」は、アゲインストの風に負けないだけではなく、ショット後半でボールがひと伸びする弾道が飛距離アップになるという。

新しい『スリクソン Z-STAR』は、最高レベルにやわらかいカバーを採用し、前モデルよりアプローチスピン性能が進化したという。コンプレッションはZ-STAR史上最高レベルのソフト化で、ドライバーで余分なスピン量を減らし、ミスショット時のサイドスピン量も制御できるそうだ。

新しい『スリクソン Z-STAR ◆ DIAMOND』は、コアの硬度分布を専用の設計にして、ロングショットでも高スピンになるようにした。アイアンショットでの高い弾道と高スピンで、硬いグリーンでも止められるとのこと。まさに、ピンデッドに狙うボールである。

新しい『スリクソン Z-STAR XV』は、最高レベルのドライバー飛距離を実現するために、カバーを薄くして、その分、コア・ミッドの直径を増やした。初速アップと低スピンで飛距離を稼ぐという狙いだ。

どのボールが自分に合っているのか?
自分のゴルフを進化させてくれるのはどれか?
大いに期待をしながら、試打ラウンドに突入した。

過去にこだわらずに最高のツアーボールに進化したスリクソン Z-STAR シリーズ!

■『スリクソン Z-STAR』の試打感

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打音打感/心地良い打音。ショットは大人しめで、ショートゲームは硬質になるのが良い。
弾道球筋/高弾道、美しい軌跡を描く。アイアン、ショートゲームのスピン向上。
飛距離/全てのクラブでしっかり飛ぶ。HS40m/sに合っていると思ってしまうほど飛ぶ。

■『スリクソン Z-STAR ◆ DIAMOND』の試打感

【ゴルフサプリ】

打音打感/乾きすぎていないしっとり系の音。ショートゲームで敏感さが増すのが良い。
弾道球筋/高弾道。ボールの伸びがきれい。曲げやすく、しっかりとスピンがかかる。
飛距離/全てのクラブできっちりと飛ぶ。アイアンの距離感が良くなった気分になれる。

■『スリクソン Z-STAR XV』の試打感

【ゴルフサプリ】

打音打感/濡れた鞭系が強い音。手応えが敏感で、ショートゲームはカチッとして好感。
弾道球筋/高弾道。自動的にスピンが入り、ウッドもアイアンも伸びがあってきれいな球筋。
飛距離/全てのクラブでしっかり飛ぶ。ツアーボールらしい敏感さが味わえる。
総じて感じたのは、ショートゲーム、特にパッティング時に、硬質高音の打音が出ることだ。

米ツアーでは、松山英樹を筆頭にして、硬質高音のパットの打音が好まれるのは書くまでもない。日本では逆に大人しく、あまり響きが良くない音が好まれる伝統があり、『スリクソン Z-STAR』シリーズは、その呪縛に苦しんでいるとイメージしている人もいたが、新しい『スリクソン Z-STAR』シリーズのボールは、3種類とも、素晴らしく気持ちの良い打音になった。

そして、打ち応えと手応えが良くなった。乗り感というか、フェースとボールが接触している時間が長い感じがして気持ちが良かった。軽くてやわらかいのだが、この感触が重いという感想になる人もいると思う。

個人的には、歴代の中で『スリクソン Z-STAR』が最高のデキだと感心した。
今までは、悪い言い方をすると癖のように感じる伝統へのこだわりがあったが、それから解放されて、単純に高性能であることをシンプルに発揮してくれる。
一番飛距離が出たし、スピンの効きも良くて、ショートゲームにも不満がなくなった。スコアが出やすく、エースボールにしたくなるのが『スリクソン Z-STAR』だった。

過去の試打では、一番自分に合うと感じていた『スリクソン Z-STAR XV』は、相変わらず、打感と弾道が合致する気持ち良さがあって文句なしだったが、フルに機能を引き出すには、やはり、もう少しパワーが必要だなぁ、と素直に感じた。それに、ショートゲームの硬質高音の良い感じは、今までは『スリクソン Z-STAR XV』だけが抜きに出ていたのが、新しくなって全てのボールが同様にチューンアップしてきたことも影響している。

最後に、『スリクソン Z-STAR ◆ DIAMOND』は、進化して個性を強く押し出してきたと感じた。もし、打感だけで選ぶのだとしたら、このボールだった。独特の乗り感があって、特にアイアンショットで真芯に当たったときの弾道は、打った自分へのプレゼントのようにきれいで気持ちが良かった。ある意味、一番敏感に反応するので、アイアンの縦距離の微調整にその個性が活かされるというシーンが何度があった。

色々なシーンで使わないと、その詳細な性能がわからないので試打ラウンドは大変だったが、新しい『スリクソン Z-STAR』シリーズのボールは、お世辞抜きで本当に使いやすくなった。普通のアマチュアでも、好みに合わせて、それぞれの高性能を利用できる。

元々の『スリクソン Z-STAR』ファンのゴルファーには、新しい『スリクソン Z-STAR』シリーズのボールは『スリクソン』らしくないと良くない評価を下すケースもあると思う。

しかし、ボールは、全てのストロークで使用する特別な用具であり、あらゆるシーンでベストなパフォーマンスを発揮してくれるように進化を繰り返す宿命なのだ。冷静に、自分のゴルフをどのように支えてくれるのかを考えると、評価は変わってくるはずなのだ。

『スリクソン Z-STAR』シリーズは、ベストであるべきツアーボールで、要求に応えようとする限り、進化を続けるのだと証明するボールだ。
この高性能を無視せず、運試し的に考えても良いので、まずは打ってみることをオススメする。
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。

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著者プロフィール

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