食塩(塩分)を摂りすぎるとどうなる?血圧以外の影響と効率的な減塩方法

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 「食塩(塩分)を摂りすぎると血圧が高くなる」というのは多くの方が知っているかと思いますが、実はそれ以外の影響もあることをご存じですか?「血圧が高くないから減塩は必要ない」と思うかもしれませんが、知ってほしいさまざまな影響があります。今回は食塩の摂りすぎによる影響と、もっとも効率的な減塩方法を紹介します。

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食塩の摂りすぎによる健康への影響

まずは食塩の摂りすぎにより、どのような影響があるのか知っておきましょう。

高血圧によりさまざまな病気のリスクとなる
食塩を摂りすぎると、血液の量が増えるため血圧を高くしてしまいます。怖いのは、血圧が高い状態が続くことで血管が硬くなり、さまざまな病気を招くことです。脳出血や脳梗塞、心筋梗塞のリスクとなったり、腎臓の働きや視力の低下に関わったりすることもあります。

胃がんのリスクになる
食塩を摂りすぎると、胃の粘膜にダメージを与えるため、胃がんのリスクとなることがわかってきています。特に日本人は、食塩濃度の高い漬物や塩蔵した魚介類(塩鮭、塩辛、たらこなど)を食べる習慣があるため、注意が必要といわれています。

カルシウム不足を強める
食塩はカルシウムを排出する作用があるため、カルシウム不足の状態になりやすくなります。カルシウム不足の状態では、骨粗鬆症のリスクが心配です。

食塩の摂りすぎにより直接的に骨粗鬆症のリスクになるかどうか、現時点でははっきりとわかっていませんが、日本人はカルシウムの摂取量が不足気味のため(※1,2)、食塩の摂りすぎにも気をつけたいものです。

肥満になりやすい
塩気のあるものを食べると、ご飯やお酒が進んでしまいませんか?このように食塩は、食欲を高めて肥満につながりやすいことがわかっています。肥満は糖尿病や脂質異常症のリスクにもなるため、さらにほかの病気を招くこととなります。

むくみや冷えにつながる
食塩のとりすぎは体内に水をため込みやすくなるため、むくみを起こしたり冷えにつながったりすることがあります。冷えはさまざまな不調を招くため、毎日を元気に過ごすためにも減塩が大切であるといえます。

もっとも「効率的」な減塩のコツとは?

日本人は食塩の摂りすぎの傾向にありますが、その食塩の約7割を調味料から摂取していることがわかっています。(※2)そのため、料理を薄味にしたり、食塩の少ないメニューを選んだりすると、食塩を効率的に減らせるといえます。

おいしく減塩するには、薄味でもおいしく食べられるよう、香りのある薬味や香辛料を使いこなすのがポイントです。下記のコラムで減塩のポイントを紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

減塩とあわせて「排塩」も意識しよう

食塩の摂取量を減らすのも大切ですが「排塩」も意識してとり入れてみましょう。排塩とは食塩を体外に排出することを指しており、血圧やむくみの対策に役立ちます。
排塩に役立つ栄養素はカリウム、食物繊維、マグネシウムなどがあり、日ごろから意識してとり入れることが大切です。

「減塩が大事」といわれるのは、単に血圧だけでなく、骨粗鬆症やがん、肥満やむくみなど、さまざまな影響を与えてしまうからです。毎日のちょっとした積み重ねが数年後、数十年後の健康を左右します。ぜひ、できるところから取り組みをはじめてみましょう。

【参考・参照】
(※1)厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
(※2)厚生労働省「令和元年「国民健康・栄養調査」の結果」(最終閲覧日:2023/7/31)

[文:あすけん 管理栄養士]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

※この記事は2024年9月15日の再投稿(再編集)記事です
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