「chocoZAPは国益とさえ感じる」。有識者が選ぶ“2024年フィットネストレンド”
登壇者:
株式会社ティップネス 代表取締役社長 岡部 智洋氏
日本体育大学 教授 岡田 隆氏
株式会社MIGRIDS 代表取締役 鈴木 太郎氏
SOELU株式会社 取締役CPO 越塚 麻未氏
株式会社hacomono 代表取締役CEO 蓮田 健一
【提供:株式会社hacomono】
左から鈴木氏、岡部氏、越塚氏、岡田氏、蓮田 【提供:株式会社hacomono】
マシンピラティスの出店が加速
越塚氏:女性から人気の著名人の方が取り組んでいる影響が大きいですが、マシンピラティスはリフォーマーが難しい動きをサポートしてくれることで難しい動きもとりやすく、「できない」というネガティブな思いになりづらい点も人気の要因であるように思います。
鈴木氏:当社は2022年からマシンピラティス事業をスタートしましたが、年々反響が高まっています。ただ、マシンピラティスを体験に来る方というのはどちらかというとこれまであまり運動をしてこなかったり、運動が好きではない方が多く、やってみたけれど「どこに効いているのかわからない」という方も多いので、継続してもらうには、指導者が効果を実感してもらえるよう丁寧に指導することが非常に重要だと考えています。
コンビニジムが運動初心者を開拓
岡部氏:フィットネス業界のなかには、「chocoZAP」の存在を脅威と見る方もいますが、私はとてもポジティブに捉えています。入会する94.1%の方がジム初心者ということで、フィットネス参加率が長年3〜4%台で伸び悩んでいたところを簡単に押し上げてくれたのが素晴らしいです。
私たち総合クラブも幅広いプログラムがあり、フィットネスへのエントリーモデルとして最適な施設だと思うので、ぜひ同じように利用して欲しいですね。「chocoZAP」から「RIZAP」へは少し距離があると思うので、そこを埋める役割も総合クラブは担えると思います。
岡田氏:実際、私の元にも「あれは筋トレといえますか?」というコメントが寄せられていますが、これまで誰も考えなかったアイデアを実現し、120万人の方を筋トレのテリトリーに踏み込ませたことは国益とさえ感じます。これからは、この120万人の方に対して、怪我が起こらないように知識を提供する、挫折しないようにモチベーションとなる情報を提供する、などといった取り組みが大切になると思います。
越塚氏:フィットネスコンテンツだけに絞らなかった点がすごいですよね。お客さまにアンケートを取って、ニーズの上位にあるものをスピーディに検証しているという点も面白いと思いますし、ビジネスの取り組み方がとても参考になります。
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3.職場ルールの緩和で若手を魅了
越塚氏:フィットネス業界の給与水準は低いうえ、1人に任される業務量が多いので、これでは人が集まりにくいだろうと感じます。当社では、ITを活用するなどして少数精鋭でも生産性高い運営を実現することで給与を高めようと取り組んでいますし、店舗におけるレッスンにもオンラインコンテンツを使い、スタッフはお客さまサポートに徹するなど分業を検討しているところです。
岡部氏:コロナ禍が明け、ティップネスでは新たに「Enjoy!Smile!Happy! Thank you!~快適なウェルネスライフへ~」というコンセプトを掲げ、取り組みを進めていくことを決定しました。
今いる従業員がまずは笑顔で楽しんで仕事ができるように、また多様化する時代に合わせるため、髪色も自由に、またピアスも着用OK(※プールエリアおよびキッズレッスン時は不可)など身だしなみルールを刷新しました。お客さまからは「似合ってるね」「可愛い」など好意的な声を多くいただいており、従業員のモチベーション向上につながっているようです。
岡田氏:大学での教育に15年以上携わっていますが、先ほどお話ししたように成長意欲のある学生の増加を感じていて、在学中からSNSを活用して自分の知名度を高め、卒業後すぐに自らの力で稼げる子もいます。そのような子は向上心、学習意欲が高いので、自分で稼げるけれども、学べて、成長していける環境が整っている企業であれば就職を選ぶ傾向もあります。企業側がそのような環境を用意できるかも、今後は重要になると思います。
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