「炭酸水」を飲むメリット・デメリットとは?内臓や血圧に影響はあるのか

MELOS -メロス-
炭酸水を飲むことで得られるメリットは多々ありますが、必要以上に摂取すると体に悪影響を及ぼす可能性があります。

無糖炭酸水で考えられるメリット・デメリットについて、健康検定協会理事長で管理栄養士の望月理恵子さんが解説します。

【MELOS】

炭酸水を飲むことで期待できるメリット

炭酸水を飲むことで、炭酸水の中に溶け込んでいる二酸化炭素が胃粘膜の下にある血管に入り込み、一時的に血液中の二酸化炭素濃度を高くします。

すると、より多くの酸素を取り込もうとするので、血行が良くなり、その結果、上記のようなメリットが得られると考えられます。

血流改善
便秘改善を助ける
消化促進(胃液の分泌促進)
ダイエットサポート
疲労改善を助ける
美容サポート
腰痛や肩こりの改善を助ける

炭酸水を飲むことで考えられるデメリット

では、デメリットはあるのでしょうか? 飲み過ぎると以下のようなデメリットが考えられます。

ガスが溜まりやすくなる、胃(腹部)の膨満感
胃を刺激しやすい
鉄の吸収を妨げるため、貧血を起こす恐れがある
過敏性腸症候群の場合、症状悪化につながる恐れがある
下痢を起こす場合がある


水の代わりに炭酸水を常飲すると、胃の中がアルカリ性に傾く(炭酸水は弱酸性ですが、胃に入るとアルカリ性の飲料水になる)ため、鉄分の吸収が妨げられてしまいます。

炭酸水の飲み過ぎは「腎臓や肝臓に悪い」って本当?

加糖炭酸水の飲み過ぎを続けると、肝臓がんの発症リスクが上昇するという研究結果*1があります。ただし、無糖の炭酸水の場合、肝臓に悪いとは言い切れません。

また、炭酸水が腎臓に悪いとは断言できません。

実際、透析中の方の水分補給として無糖炭酸水を栄養指導でお勧めしています。しかし、加糖炭酸水の過剰摂取を続けている方は、腎臓病の発症率が上昇するというデータ*2があります。

*1米国栄養学会議(ASN)の年次学術集会(NUTRITION 2022、6月14~16日、オンライン開催)で報告
*2Patterns of Beverages Consumed and Risk of Incident Kidney Disease

炭酸水で「血圧が上がる」って本当?

無糖の炭酸水が原因で血圧が上昇するとは断言できません。

しかし、加糖炭酸水の過剰摂取を続けている方は高エネルギー摂取傾向になるため、肥満によって血圧が上昇する可能性はあります。
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