ZAMSTのゴルフ用インソールでスイングが変わる? 神谷幸宏がアーチ別データ検証
【スポーツシューフィッターの神谷幸宏氏】
【Footcraft AGILITY GRIP】
さらに同社の高機能インソールが面白いのは、豊富なサイズ展開に加え、土踏まずのアーチ高が異なる3タイプ(LOW、MIDDLE、HIGH)をラインアップしている点にある。これによって、まるでオーダーメイドのようなフィット感を実現し、より自分に合ったインソールをフィッティングできるというわけだ。
しかし実際にアーチタイプによってパフォーマンスに差が出るのか気になるところ。そこで足裏の仕組みから独自のコーチングを行うスポーツシューフィッターの神谷幸宏氏が『フットクラフトアジリティグリップ』の3つのアーチタイプを履き比べ、足裏計測器『スイングカタリスト・デュアル』を使って、その違いをデータで徹底検証する。
【『フットクラフトアジリティグリップのLOW、MIDDLE、HIGH】
まずは以下でそれぞれのアーチタイプの結果と簡単な解説を見てもらいたい。
LOWの計測結果
【LOWの計測結果】
実際に『スイングカタリスト』のデータを見ると、「ホリゾンタル」と「トルク」の頂点が黒いゾーンに到達しているのが分かります。この黒いゾーンはPGAツアープロの平均値を示しており、このゾーンに到達しているということは、効率良く2つの力が出せたということになります。「バーティカル」に関しても決して低い数値ではないと思います。その証拠に「バーティカル」の数値は1191Nと、LOWが一番出ていました。履き心地としては違和感なく自然に履けた感じです。
MIDDLEの計測結果
【MIDDLEの計測結果】
データもそれを物語っており、「ホリゾンタル」が185N、「トルク」が150Nと、この2つの数値はMIDDLEが一番高いという結果になりました。しかも頂点は2つともPGAツアープロの平均値である黒いゾーンを突き抜けていることが分かります。この数値は滅多に出ないものです。
実は『スイングカタリスト』では、「ホリゾンタル」はプラスとマイナスの両方を計測しています。プラスはバックスイング時、マイナスはダウンスイング時の力を数値化しています。185Nはプラスの「ホリゾンタル」になるので、バックスイングの時に右足のインソールがしっかりと力を受け止めてくれたことを意味します。マイナスの「ホリゾンタル」は、ダウンスイングで力を逃さずに左足で受け止める力の強さを表していますが、これも164Nと3タイプの中で2番目に高いデータでした。
HIGHの計測結果
【HIGHの計測結果】
データに関しては、マイナスの「ホリゾンタル」が172Nと、3タイプの中で一番高い結果になりました。前述のようにマイナスのホリゾンタルが出たということはダウンスイング時に左足でしっかりとブレーキをかけられたということ。実はこれはとても重要で、ブレーキをかけることでヘッドがしっかり走ってくれます。実際にスイングと弾道データを見ると、ヘッドスピード48.6m/s、ボールスピード69.9m/sと、HIGHが最も速いという結果になりました。
【動画】(前編)3つのアーチタイプを神谷幸宏が徹底検証&解説
自分に合ったアーチタイプの重要性
【アーチタイプがわかる!】
自分のアーチに合わないインソールを使用すると足にも負担がかかり、ラウンド中も疲れやすくなると思います。その点ザムストは3つのアーチタイプを用意しており、なかなか他のメーカーではないこと。それぞれのゴルファーによりマッチするフィッティングができるインソールだと言えます。
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