体操・岡慎之助「諦めなかったから夢が叶った」 3個の金メダル獲得、五輪を通じて思ったこと

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男子種目別鉄棒で金メダルを獲得した岡慎之助 【写真は共同】

 パリ五輪の体操種目別決勝が現地時間5日に行われ、団体総合と個人総合の2冠を達成した岡慎之助が鉄棒で14.533をマークし、3つ目となる金メダルを獲得した。体操競技で金メダルを1大会に3つ取ったのは、1972年のミュンヘン五輪に出場した加藤澤男さん以来、52年ぶりの快挙。また岡は、同日の平行棒でも15.300を記録し、銅メダルを獲得した。

 現地情報を伝える、LINEオープンチャット「スポナビ 現地取材情報」では、試合後の岡のコメントを掲載。

「自分を目標として体操をやってくれる子供たちがいるといい」

男子種目別平行棒決勝、着地を決めガッツポーズする岡慎之助。銅メダルを獲得した 【写真は共同】

――金メダルおめでとうございます。演技を振り返って。

 自分の演技を淡々とやるだけで、ミスなくやり切れたのが良かった。

――金メダルを3個取り、誰にどんな思いを伝えたいか?

 全員です。関わってくれた方々に本当に結果で恩返しできたなと。

――金メダル3つという結果を自分で思い描いていたか?

(結果への満足度は)90%ぐらい。あと10%は平行棒ですね。鉄棒の金は少し想定外だったが、平行棒では金メダルを目指していた。でも平行棒は自分らしい演技ができたので銅メダルでも嬉しい。

――最後の着地は気持ち良かったか?

 自分が思っている着地よりは姿勢が低いなというか、少しギリギリだった感じがしたので、あんまり喜べないような着地をしたなと。でも、五輪を通して全部やり切れたのはすごく良かった。

――これだけ良い成績だと今後は周囲の期待も増してくるが、そのあたりの覚悟は?

 常に注目されると思うので、自分らしい体操をやることと、今後も勝つ選手になりたいなと思う。

――高校の同級生の鍵山優真選手(フィギュアスケート。北京五輪で銀メダルを獲得)に対して、一時は焦っていると言っていてた。今は並んだと思うか、超えたと思うか?

(金メダルを取ったので)たぶん僕の方が先輩になっていると思う(笑)

――岡選手にとってパリ五輪はどんな大会だったか?

 記憶に残る大会になったなと思うし、自分を目標として体操をやってくれる子供たちがいるといいなと思った。

――金メダルを獲得し、体操選手を目指す子供たちにメッセージはあるか?

 夢を諦めないでほしいなと、オリンピックを通じてすごく思った。一番嬉しかったのは団体の金メダル。絶対に中国は強いし、(団体戦の途中で)点差も離れていた。でもキャプテン(萱和磨)が絶対諦めるなという言葉をずっと言ってくれて、それがそのまま叶った。諦めなかったことが団体の金メダルにつながったので、これから体操をやる子たちも諦めずに頑張ってほしい。
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