ボートレース戸田では6月1日に「G1戸田プリムローズ開設68周年記念」の予選3日目が行われた。この日はオープニングの1Rから中田竜太、2Rは黒井達矢、3Rは松本純平と地元埼玉勢が3連勝の立ち上がり。1日を通せば埼玉勢が5勝と大暴れした日になった。

　特に大将格・桐生順平(埼玉支部37歳)【冒頭の写真】の11R5枠戦は鮮やかだった。5コースから仕掛けて出て、1マークは鋭いまくり差しのハンドル。インの寺田祥へは僅かにバックストレッチでは届かなかったが、2マーク手前まで寺田の内に姿を見せるライン運び。2マークは先行の寺田がオーバーターンを誘われる形でボートが流れた。この隙に桐生は、その内をグッとグリップを利かせた小回りの差し。見事逆転に成功し、水面を知り尽くす選手らしいレース運びだった。

　桐生は3日目終了時点で4戦3勝のオール2連対。得点率10.00のトップで予選ファイナル入りとなる。4日目の残り枠は6R6号艇と11R3号艇。油断はできない枠だが、今節の桐生はこのままシリーズリーダーとして一節を押し切っていくムードが漂っている。「(埼玉支部は)先輩も後輩もいいレースをしているので、自分も負けないように」と気合を入れ直していた。

　その桐生に続き、8.80で得点率2位にいるのも地元の中田竜太(埼玉支部36歳)【写真上】。今節は妻の浜田亜理沙選手との同時出場でもあり、気合も充実している。3日目のオープニングカードでは4カドまくりで勝利するなど、いい時の中田のレースぶりが顕著に出ている。モーターの仕上がりも「初日から足は良かったし、(1R後)今は内側艇よりだいぶ出ていった感じでした。行き足から伸びは良かったですね」と、速攻派の中田の力が出しやすい舟足になっている。4日目は9R2号艇の1回乗り。1着なら9.00で、桐生の2走次第だが逆転の予選トップ通過まで可能性がある。

　得点率3位には快速42号機と組む福来剛がつけている。こちらの4日目は12R6号艇の1回乗りで試練の一日となるか。得点率の以下は4位タイに柳沢一、黒井達矢、須藤博倫、岡村仁と並んで、準優3つの1号艇の椅子を狙って激戦を演じそうだ。

　準優18枠のボーダーの方は、現在16位タイの5.75に柳生泰二、石丸海渡、河合佑樹と並んでいる状態。そのすぐ下には瓜生正義や、地元中澤和志ら強豪ベテラン勢。女子の遠藤エミ(滋賀支部36歳)【写真上】も20位タイの位置でワンチャンスある。1着なら6.40、2着でも6.00になる。遠藤はここまで3、3、4、3着ともう一歩の悔しいレースが続いているが、戸田水面は3月のSGクラシックでも準優3着までいったプールだけに、8R5枠戦は注目レースの1つとなりそうだ。

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