劣勢でもあきらめない明るさ自慢の関東一 「同じ目線」を心がける主将
キャプション:センバツ出場が決定し髙橋徹平主将(中央)を持ち上げて喜ぶ関東一の選手たち 【内藤絵美撮影】
冬場の練習で感じた「さみしさ」
高橋主将は普段から心がけていることを「いつも同じ立場で話をする」と記した。時には主将として、部員を律する立場ではあるものの、「選手みんなに嫌われてはまとめられなくなる」。ただ厳しくするのではなく同じ立場を意識する。「縦の関係」が重視されがちだったこれまでの高校野球とは違い、今どきの若者らしい細やかな心遣いを感じさせる。
チーム自慢は明るさ。劣勢の場面でも、元気、明るさだけは忘れず、全員で声を出して乗り越えてきた。あきらめない姿勢を磨くため、 7点ビハインドの実戦を想定した「点取り」というユニークな練習もしている。
一番の感動には、冬の強化練習をやりきった瞬間を挙げた。厳しい練習をやりきった達成感や嬉しさ、そして「もう自分たちの代は、この練習はない」というさみしさ。こみ上げてきたさまざまな感情に触れつつ「この気持ちをぶつけたい」とセンバツに向けて意気込んだ。
体づくりのため、チームでは1日5000キロカロリーの栄養摂取が目標。寮では火曜と金曜は「寄せ鍋」が多く、選手たちのスタミナ源となっている。
主将の趣味はルービックキューブ
大会前に主催者が関東一の選手20人に実施した「将来の夢」のアンケート調査結果 【毎日新聞】
滝川唯聖(ゆいと)選手の趣味は「ナックルボールを投げること」。打撃力が自慢の内野手だが、指先などの繊細な感覚が必要な変化球も投げられる。内外野をこなせるユーティリティープレーヤー・豊泉陽選手は「おはやし」と回答。祭りの際に山車(だし)に乗って演奏していたという。
過去の習い事では、水泳と書いた選手が回答した20人中、12人に上ったのが特徴的だ。空手を挙げた選手も3人いた。
将来の夢を聞くと、指導者など野球関係の仕事につきたいとの回答が8人で最多だった。次いでプロ野球選手が6人。U-15日本代表の経験もある坂本慎太郎選手ら秋季の主力級がプロを志望している。